2020年の3月にコロナショックが発生し、これを見た世界各国の政府は市場を救済するために、うなりを上げて金融緩和に邁進していった。そして、空前のカネあまりとなったことから、株式市場や仮想通貨市場は途切れることなく上昇していった。
2020年の後半からすでに株式市場は急激に上がっていたのだが、それはコロナショックの下落を取り戻す動きだったので世間的には「株式市場が上がっている」というよりも「下落からV字回復をしている」という認識だった。
実際に世間が「株式市場が熱い!」と気づき始めたのは2021年の半ばあたりからではないか。大した踊り場もなくするする上がっていく株式市場を見て「気がついたらすごい上昇相場が来ている」と驚いたのだ。
しかも、GAFA(Google・Apple・Facebook・Amazon)と言った、誰もが知っている巨大なハイテク企業が市場を牽引し、有望に見える次世代のハイテク企業も次々と上場して市場は湧いていた。
そこで多くの素人は2021年の7月移行から株式市場に乗り込んできて資金を投じ、中には「レバナス」のようなレバレッジがかかった商品で勝負するバクチ打ちのような投資家も大量に発生した。それが2021年の年末まで続いた。
しかし、この「力強い方向性」は長続きせず、2022年に入ってからは、一転して市場は下落するようになり、今もまだ下落は止まっていない。なぜ、このようなことになったのかは、この半年のメルマガで書いてきた通りだ。
株式市場は気がつけば情勢が流転してしまうのである。
株式市場が季節とは違うのは、暦通りに上げ下げが変わるのではなく、上げ相場と下げ相場が不規則でランダムにやってくることだ。そして、潮目が変わったことを教えてくれる人は誰もいない。不意にそれはやってくる。
だから2022年に入って、無謀な投資をした素人たちが爆死している。
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