円が160円を窺う展開となっている。あまり経済のことをわかっていない無責任な経済評論家なんかは「円安上等」とかいっているのだが、円安のせいで2024年の倒産件数は1万件突破も視野に入っているほど深刻になっている。円安は他にも日本社会の根幹を破壊する。これについてはマネーボイスでも触れている。
「円弱」で搾取される日本人。円安になればなるほど引き起こされる地獄絵図を私たちはまだ知らない=鈴木傾城
https://www.mag2.com/p/money/1464616
この円安がいつ解消されるのかは誰にもわからない。日銀の植田総裁は「場合によって利上げ十分ありえる」と述べているのだが、実際に利上げされたら日米の金利差が縮まるので円高に向かうこともあるだろう。
そして、ここにきてアメリカ経済の足元も弱くなってきているので、FRB(連邦準備銀行)が年内のどこかで利下げする可能性も高まってきた。利下げが行われると、やはり日米の金利差が縮まるので円高に向かうこともあるはずだ。
他にも複雑な要因が絡み合って為替レートは揺れ動くので、円安が続いても、もっと円安になるケースもある。そして、これから円高になったとしても、それは不思議なことでも何でもない。
しかし、日本経済は30年も経済を成長させることができない無能な政治家が今も、そしてこれからも、ずっと居座り続けるのはほぼ確定で、少子高齢化も解決できそうにないので、円は「円弱」となって最終的には今よりもずっと円安になる可能性が高い。
通貨というのはその国の経済的信用を示すものでもあるので、国が経済的に弱体化したり、衰退したり、途上国化したりすると、通貨も安くなるのは子供でもわかる。
たとえば、アフリカのソマリアは世界最悪の失敗国家である。自分の資産をソマリアの通貨ソマリアシリングに全部変えたいと思う人はいないだろう。ソマリアの通貨を持っていても、いつ紙くずになるのかわからない。信用がない。だから誰も欲しがらない。その結果、ソマリアの通貨は「通貨安」である。
日本がソマリアになるといっているのではなく、国家の信用が「今よりも低下したら必然的に通貨の価値も低下する」という当たり前のことを説明している。日本が今よりも経済成長できないのであれば、必然的に他国に負けて通貨安(円安)になってしまってもおかしくない。
そうであれば、私たちがすべきことは「円を早く見捨てておく」のが経済行為としては正解ということになる。何も無能な政治家と共倒れになる必要はない。
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