1920年代は「狂騒の20年代」と呼ばれる消費文化が広がっていた。株価は急上昇し、多くの人が株式市場を「リスクのない富を得る場」と信じ、借金をしてまで投資をおこなう人も大勢いた。誰もが株式投資の話をして、人々は「株価は永遠に上がり続ける」という幻想にとらわれた。
実際、多くの人が株式投資でしこたま儲けた。新聞やラジオで連日のように報じられる成功談に触発され、投資に無縁だった人までが借金までして投資をはじめた結果、株式のバブルは膨張した。だが、そのバブルはやがて崩壊し、無数の人々が財産を失った。そして、世界大恐慌に突入していった。
1990年代後半から2000年、インターネット企業の急成長を背景に、多くの投資家がIT関連株に資金を投入した。「新しい経済」の時代がくるとされ、熱狂した投資家が未成熟な企業に過剰なほど投資した。
だが、2000年に入ると期待が失望に変わり、NASDAQ総合指数は一時78%以上下落、インターネット企業に投資していた人々のほとんどが致命的な損失をこうむった。
投資の世界において、他人の見解や大勢の行動に影響されることがいかに危険であるかは、過去の歴史において繰り返し示されてきた事実である。ウォール街の熱狂、仮想通貨バブル、そして株式市場の浮き沈み。
その裏には、つねに「群衆心理」と呼ばれる現象が潜んでいる。
みんなひとつの方向になびく。これは、人間が本質的に持つ集団への帰属意識と、他人と同調したいという心理的欲求がもたらすものでもある。しかし、みんなと同じことをして、熱狂につき合っていたら成功するわけではない。他人の熱狂に巻き込まれると、最後には他人と一緒にすべてを失う。
インターネットの普及により情報が瞬時に拡散される現代では、群衆心理が引き起こす市場の変動がいっそう激化している。SNSを通じた煽りや成功自慢が、投資家たちの判断を左右し、人々がいっせいに投資になびいている。
今、典型的な「群衆心理」による株価上昇が起きている。
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