2024年、米国株式市場は驚異的な上昇を見せ、多くの投資家にとって実に喜ばしい一年となった。S&P500種株価指数は25%を超える大幅な値上がりを記録し、チャートはまさに「きれいな右肩上がり」を描いていた。
通常、S&P500の平均リターンは8%〜10%あたりなので、25%の上昇というのは通常の2.5倍から3倍の上昇率であったことがわかる。
この上昇は、人工知能(AI)関連銘柄の急騰に牽引されたものだ。特に、AIブームの立役者とも言える半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の株価は、まるでロケットのように天を突く勢いで上昇を続けた。
この好調な相場環境の中、私を含む多くの投資家たちは、資産の大幅な増加を経験した。S&P500に連動するインデックスファンドや、全米株式ETFに投資していた者たちは、ほぼ労せずして25%のリターンを手にすることができたのだから、今年は素直に僥倖に感謝しておいたほうがいい。
ただ、この上昇相場が「当たり前」だと思ったら痛い目を見る。
すでに、S&P500の株価収益率(PER)は22.76倍と、2020年以降の平均値である20.6倍を上回っているし、バフェット指数も200%を超えて上がりすぎの様相を見せている。シラーP/Eも現在は35倍を超えているが、25倍を超えると割高と見られる指標で35倍だから、相当な割高感がある。
要するに、あらゆる評価指標で現在のS&P500は過大評価されている。
しかし、大方のウォール街のアナリストは、2025年も好調を維持してこの調子で上がり続けるだろうという楽観的な見方をしている。けっこうな多幸感(ユーフォリア)が蔓延しているのが見て取れる。
先のことなんかわかるわけがないが、少なくともこの多幸感は「乗る」のではなく、「利用」することができるので都合が良い。

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