私は74歳で死ぬことに決めているし、気が変わったとしても長生きもできない身体やライフスタイルだと思うので、年金は60歳から取り戻す予定だ。
では、もし私が長生きできる身体やライフスタイルであったら年金は65歳からにしていたかと言われれば、それは100%ない。やはり、さっさと60歳から年金を受給する。私は30年も日本を成長させることもできなかった日本政府を信用していない。また無能な国会議員たちに期待もしていない。
今の日本の公的年金制度は、現役世代の保険料で高齢者を支える賦課方式だ。1970年に現役100人に対し高齢者25人だった比率は、2020年に48人、2050年に70人に達すると予測されている。
人口比が低下すれば給付水準維持は困難になるのはわかりきっていた。それでも無能な国会議員は何もしないで事態を悪化させてきた。
日銀もインフレが進行しても利上げできないでいるが、インフレが進行すると、将来は年金の受給額は雀の涙ほどに減少するリスクもある。事実、物価が上昇しても実質受給額が目減りし続けているのは、今の受給者が一番よく知っているはずだ。
年金を支払う義務のある人々は2011年の約7000万人から2023年に約5500万人へ減少し、合計特殊出生率は1.26まで低下した。納付者が減少して給付原資が不足し、支給が困難になっていく可能性もある。
年金の積立金は約200兆円あるが、運用利回りが低迷しており原資は枯渇寸前だ。政府は受給開始年齢を68歳や70歳に「引き上げる」改革を検討中である。つまり「年金を受給させないようにする」動きが起きている。
少子高齢化で現役1人当たりの保険料負担は増え、給付抑制が強化される動きを見て、「年金受給を延ばせば延ばすほどいい」と無邪気に思える人の気が知れない。もらえるうちにもらっておかないと、何ももらえないまま払い損で死ぬことになる。
「日本政府は信用できる、国会議員は誠実だ」と思える人は、年金受給年齢をどこまでも後にしたらいい。私は1ミリもそうは思わないので「すぐに取り返したい」という気持ちのほうが強い。それくらい、今の日本政府や議員を信用していない。
そうであれば、「60歳から取り返す」のが合理的な判断である。もし今の政府が信用できないと思う人なら、全員「60歳から年金をもらえ」と最初に言っておきたい。
「年金なんかもらわなくても生活できるので延ばす」という人もいるが、それも間違いだ。私も年金なんかゼロでも生活できる。それならば逆に、「すぐにもらって全額を株式市場に入れて自分で運用」したほうがよっぽど健全だとも思う。

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