私たちが生きている資本主義の社会では、欲望が倍になると危険も倍になる。これは誰でも知っているのに「誰もがハマる投資のワナ」だ。
投資は、金持ちになりたいという強烈でドロドロした欲望が投資家の行動の原動力となっている。その欲望は人を資本的に豊かにすることもあるのだが、行き過ぎて肥大化したら、それ自体が自滅の元凶となる。
そもそも、株式市場は「もっと資産を増やしたい」「人よりも先に成功したい」といった人間の欲望によって日々動いている。それは、まぎれもない事実だ。ある意味、根源的で原始的な欲望が支配する荒涼とした世界と言ってもいい。
善悪もなければ倫理もない。カネですべてを推し測る世界である。
そのため、そこにどっぷりと浸っていると、多くの投資家が次第に「金の亡者」みたいになる。もっと多く、もっと早く、もっと派手に儲けたいと考える。だが、そうやって「もっと儲けたい」という欲望が膨らむにつれ投資家は冷静さを失っていく。
株式投資を始めたばかりの段階では、投資先を慎重に選び、リスクを抑えた少額投資からスタートする人が多い。ところが、株価が上昇し、短期的に成功体験を得ると、「もっと大きく稼ぎたい」「もっと早く資産を増やしたい」という感情が強くなる。
証券会社が発表する個人投資家の取引データでも、相場が大きく動いた直後に取引量が急増する現象がいっせいに観察される。これは投資家の「欲望」が集団心理として増幅している証拠とも言える。
株式市場ではいろんなところにバブルが生まれるが、いったん何かが上昇すると欲望が激しく刺激され、対象がカルト株であろうが、ミーム株であろうが、聞いたことのない暗号通貨であろうが、チューリップの球根だろうが、とにかく何でも飛びつく人がイナゴのように押し寄せる。
欲に火が点いて、「何でもいいから、それに乗れば儲かる」とばかりに飛び込んでいくのだ。そういうときに、静かに足抜けできる人は少ない。

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