デジタル庁の新設にはセキュリティー・クリアランスの適性審査を必須とせよ

デジタル庁の新設にはセキュリティー・クリアランスの適性審査を必須とせよ

日本を何とかしたいと考える人たちも多い。そのためには、日本人の特質が最も生かされる「団結できる組織」「信頼できる組織」を持つしかない。外部からやってくる危険な工作員を徹底排除しなければならない。日本を裏切り、組織を裏切り、内部から工作を仕掛ける危険な人間を排除しなければならない。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

デジタル庁に「海外からの人材」を受け入れる

菅首相は「デジタル庁」の新設を急いでいるのだが、11月23日に「海外からの人材、あるいは育てていただいた世界で活躍できる方をデジタル庁で受け入れる」と述べて大騒ぎになった。

アメリカのトランプ政権は、中国が大量の工作員をアメリカの重要組織に潜り込ませてスパイをしていることを次々に白日のもとにさらして、アメリカから中国人の工作員を排除することに躍起になっている。

そんな中で日本では首相が率先して「デジタル庁に海外からの人材を受け入れる」というのだから、「どういうことなのか」と国民が懸念を示しても当然のことである。

その海外からの人材が工作員だったら、日本の中枢は国外に筒抜けになるということでもある。そして、仮にその工作員がデジタル庁のトップに立てばどうなるのか。情報が漏洩するだけでなく、組織全体が乗っ取られて動く。

通常、日本人は個人プレーよりも組織を優先する。だから「日本人ひとりひとりは弱いが組織になると強い」と評される。それが日本の特質である。

日本人は、時には組織を守るために自己犠牲すらも厭わない。自分の利益よりも組織の利益を優先するような希有な行動を自然にできる特質を持っている。しかし、その特質は逆に言えば、大きな弱点を抱えることにもなる。

日本人は、身内・同僚・仲間・年長者を非常によく信じてそれが長所になるのだが、トップが乗っ取られたら、組織全体がトップの背徳的な命令を実行する。自浄能力が働かず、組織がトップの共犯者となる。

もともと組織というのはそのような傾向がある。日本だけの話ではない。しかし日本人は、「上を立てて逆らわない」という気質があるので、他国よりもことさらその傾向が強く出る。

また、組織の中に「反日」の工作員が紛れ込むと、その人間が仲間を引き入れて癌細胞のように組織を食いつぶしていくことになる。そして、日本の組織なのに反日的な組織となってしまうのである。

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内側に敵が潜り込んでしまうと、どうなるのか?

周辺国の工作員は粛々と日本の組織内部に入り込んでいく。なぜか。もちろん、日本の組織を都合良く操るためである。

日本人は組織に従うので、トップが工作員であっても粛々とその命令に従う。したがって組織が反日に変質したら、日本人が反日のために動くのである。

反日の工作員は「俺は反日だ」とわめきながら組織に潜り込むのではない。最初は無害なフリをしてそこにいる。あるいは日本人の名前を騙り、日本人のフリをしてそこにいる。

日本の組織はその工作員をいったん仲間と認識すると、この工作員の危険な正体に気付いても気付かないフリをして組織に取り込んだままになることが多い。仲間を守るという意識が働くからだ。

日本人は無意識に「内」と「外」を分けて、「内」の結束を強めて世界に立ち向かう。内側に敵が潜り込んでしまうと、もう放り出せないことが多い。

だから日本人の精神性や社会基盤にとって、最も危険なのは、乗っ取りや組織弱体や情報流出の意図を持った工作員が潜り込んでくることにあると断言できる。

工作員がいったん内部に入り込むと、後はもうやりたい放題になってしまうのだ。何でもできる。

うまくいっている組織を、内部の工作活動でバラバラに崩すこともできる。日本の組織の強みは団結だから、組織を崩壊させるには、不協和音で団結させなければいい。

日本の組織はトップに従順だから、不協和音でバラバラになった組織のトップを乗っ取れば、あとは自分の敵を追い出して組織全体を乗っ取ることもできる。

最初は、あたかも「味方である、身内である、仲間である」と言う顔をしてなりすまして組織に潜り込む。正体を隠して身内になってから、ゆっくりと破壊工作をしていく。今までの日本の各組織は、そうやって乗っ取られていったのだ。

政界も、経済界も、報道界も、法曹界も、教育界も、そうやって乗っ取られて反日組織へと変質していった。

たとえば、日本学術会議にも当初から共産主義者が大量に入り込んで反日組織と化し、手を付けることすらもできない状態だ。しかし、日本ではこれが氷山の一角でしかない。

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日本は無防備だ。だから今、そこを狙われている

周辺国は、日本の強みが組織にあることを知っているので、だからこそ日本の組織の内部に潜り込むことに腐心する。いったん内側に入り込めれば、まわりが無防備に信じてくれるから非常に楽に工作ができる。

内側では身内に無防備であることも多い。身内にはセキュリティに甘く、防衛本能が働かない。トップも仲間には無防備だったりする。工作員が裏工作を行っているという意識すらもないこともある。

身内を信じるという無意識も手伝って、最後まで工作員が裏切り者だと気がつかないこともある。だから、トップの追い落としのスキャンダルを容易に握られる。

もともと組織をそれほど信じていない他国でも、スパイは非常に危険視されている。いったん間違った人間がそこにいるとなると、非常にドライに切り捨てる。

中国は他国に工作員を大量に送り込んで工作活動をしているが自国には工作員が潜り込むのを許さず、少しでもおかしな言動をする人間はすぐに逮捕してしまう。

中国でスパイ活動をしていた情報提供者がことごとく殺害されていたのは2017年5月20日のニューヨーク・タイムズが明らかにした。(ダークネス:日本にも大量の中国人工作員がなだれ込んでいる事実を知れ

日本は「身内を守る」という心理が優先して、ドライな対応ができない。法律も日本の組織を工作活動から守らない。日本にはスパイ防止法がなく、スパイ天国だと他国から嘲笑されている。

1980年代にはそういった法律が検討されたが、共産党、民社党、公明党、日本社会党がこぞって反対した。

しかし、本来は国を裏切るような人間は国民全員を裏切る人間であるに等しく、アメリカでは「死刑、もしくは無期懲役」なのである。中国でも同様に「10年以上の徒刑、無期徒刑または死刑」である。

本来であれば日本もそうすべきなのだが、そうしない。日本はいまだにスパイ防止法という基本的な国防もできていない。日本はあまりにも無防備だ。だから、そこを狙われている。

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放置すると最後には日本そのものが破壊されていく

日本を何とかしたいと考える人たちも多い。そのためには、日本人の特質が最も生かされる「団結できる組織」「信頼できる組織」を持つしかない。

外部からやってくる危険な工作員を徹底排除しなければならない。日本を裏切り、組織を裏切り、内部から工作を仕掛ける危険な人間を排除しなければならない。

日本ではスパイが放置されていることを甘く見てはならない。放置されているから、報道界・政治界・経済界・教育界・宗教界等、日本の中枢のほぼすべてが反日の工作員に取り込まれているのだ。

国家にとっても、企業にとっても、あるいは各種の共同体、団体、組織にとって、組織として存続するために多くの機密や重要情報を持ち合わせている。何気ないメール文書ひとつでさえも、人間関係が分かるという意味では機密に属する。

工作員はこういった情報をすべて漏洩させ、破壊工作のために使っていく。そうやって組織が破壊され、最後には日本そのものが破壊されていく。

この事実に危機感を覚えるのであれば、日本人がやるべきことはひとつしかない。工作員を徹底排除し、工作員のいない組織を構築し直すのである。

アメリカでも、イギリスでも、フランスでも、欧米先進国は、機密情報を扱う人間に対しては、セキュリティー・クリアランスの審査がある。要するに任務を遂行するに当たって、セキュリティーを守れるかどうかの適性を見るのである。

「国に対して忠実か。外国に妙な影響は受けていないか。人格に問題はないか。法律は守れるか。不正はないか……」

これは明確に工作員を排除するためのものである。組織を守るためには、しなければならない当たり前のものなのだ。

重要な情報を扱う組織になればなるほど、セキュリティー・クリアランスの適性審査は厳しくなり、その裏切りには法的な罰則も強くなる。日本は、その当たり前ができていない。だから、日本の政府も、企業も、組織も、すべてが弱体化した。

デジタル庁の新設にはセキュリティー・クリアランスの適性審査が必須だが、果たして日本政府はそれをするだろうか? 何もしないで誰でも受け入れるのであれば、デジタル庁はいずれ深刻な問題を引き起こすことになるだろう。

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