反中の日本人は、フェイスブックの動きを注意して見ておくべきだ

反中の日本人は、フェイスブックの動きを注意して見ておくべきだ

フェイスブックはロシア経由のフェイクニュースを垂れ流してアメリカの大統領選を混乱させた元凶としてCEO(最高経営責任者)のマーク・ザッカーバーグが議会で吊るし上げられた。

この過程で、フェイスブックは8700万人もの個人情報を流出させていたことも発覚した。

金儲けのためならフェイクニュースですらも平気で垂れ流し、さらに個人データをも広告会社に売り飛ばす姿勢は激しく糾弾され、アメリカでは「フェイスブックなんかやめちまえ」と多くの人々が言い始めるようになっていった。

フェイスブックで流れたフェイクは、ロシアを敵視するヒラリー・クリントン候補を貶める記事が大半を占めていたのだが、これでフェイスブックはアメリカのリベラルを激怒させていたのである。

そして2018年6月、アメリカのメディアは「フェイスブックが中国企業と情報共有していたことを隠している」とすっぱ抜いた。

ユーザーに無断を大量の個人情報を「共有」していた企業は中国企業だけでなく多くの端末企業約60社にのぼっていた。つまり、ユーザーの個人情報はザルのようにダダ漏れしていたのである。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

情報流出の中心にフェイスブックがいる

中国に自分の個人情報が流出していた。しかも、それをずっと隠蔽していた。これによってフェイスブックはアメリカのリベラル層だけでなく保守層の怒りをも買うことになった。

つまり、フェイスブックは個人情報の扱いで「すべて」を敵に回したということになる。

上院情報特別委員会は激怒し、「フェイスブックは極めて悪質だ。これはユーザーにとって深刻な危険がある」とマーク・ザッカーバーグCEOを激しく糾弾している。

こうした一連の不祥事を受けて、最近はマーク・ザッカーバーグを辞任させようとする動きも出てきている。

もっとも、ザッカーバーグは約60%の議決権を有しているので、大株主が辞任要求を叩きつけても自ら辞任しない限りは権力の座から追われることはない。

ただ「マーク・ザッカーバーグは信用できない」というイメージがすでにこびりついてしまったので、ここから挽回するのは容易ではない。

フェイスブックは成長鈍化を避けられないという見方が広がっている。こうした厳しい逆風を乗り切ることができるにしても、1年以上は混乱に見舞われることになるはずだ。

こうした個人情報の漏洩をアメリカ人が危惧しているのは、自分たちの情報がロシアや中国といった潜在的なアメリカの敵性国家に垂れ流しになっているからである。

ロシアも中国も国内でイノベーションを起こすことができない体質を持った国であり、基本的にはアメリカで起きているイノベーションの後追いで生きながらえている。

問題は「後追い」と言っても、アメリカをじっくり研究して後追いするのではなく、スパイ行為や工作活動やハッキングによる不法手段で技術を盗み取って後追いしていることだ。

国家を上げて「泥棒」しているのである。そんな国家に個人情報が漏れるのだから誰でも不安と不快を感じて当然だ。その情報流出の中心にフェイスブックがいる。

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フェイスブックを使うというのは危険なこと?

中国はファーウェイやZTEの端末で、各国の住民の個人情報を抜き取っている。ユーザーのSNS、連絡先、通話記録、電話番号、端末の識別番号を72時間ごとに中国のサーバに送信する機能が組み込まれている。

これはFBI、CIA、NSAを含むアメリカの情報機関のトップが上院情報委員会でも報告したことであり、だからトランプ政権はファーウェイとZTEをアメリカから締め出したのである。

そんな中で、フェイスブックがよりによって中国企業に意図的に情報を流出させていたというのだから、アメリカ人がフェイスブックに不信感を抱いても仕方がない。

フェイスブックを使うというのは危険なことであるとアメリカ人はいよいよ認識するようになっている。自分たちが個人情報を管理しても、大元が漏らしているのであれば意味がない。

だから、慎重に物事を考える人はフェイスブックを辞める選択をするようになっている。

今の10代は個人情報が漏れたところで何とも思っていないのだが、フェイスブックに登録すると「親、親の友人、親戚など、つながりたくない人ともみんなつながってしまう」ことに嫌気をさして最初からやらない。

そこに個人情報の漏洩を気にする大人たちが、フェイスブックを敬遠するようになりつつあるのだから深刻だ。

ただ、フェイスブックにとって幸いなことは、フェイスブックのもうひとつの柱であるインスタグラムが順調にユーザーを伸ばしていることだ。

フェイスブックはインスタグラムが自分たちの傘下企業であることをあえて打ち出していない。だから、インスタグラムがフェイスブックの子会社であることをアメリカ人の6割は「知らない」という統計がある。

しかし、仮にもしインスタグラムでも何らかの情報流出が起きて、「インスタグラムもフェイスブックのものだった」となったら、そのダメージは計り知れないことになってしまう。

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中国絡みで、日本人は注意して見ておいた方がいい

フェイスブックは巨大な多国籍企業だが、巨大であるがゆえに株主からは高成長と高利益を追求するように大きな圧力がかけられている。

フェイスブックが高成長を維持するには莫大なユーザーを取り込むしかないのだが、フェイスブックが唯一参入できない巨大市場に中国がある。そこには約14億人の市場がある。

そのためフェイスブックの中国進出は悲願でもある。

しかし、中国政府も中国人民の個人情報がすべてアメリカに「ダダ漏れ」になる可能性があるフェイスブックの進出を簡単に認めるはずもない。フェイスブックの中国進出はかなりハードルが高い。

実際、フェイスブックは2014年から中国に進出しようとしてあらゆる手を尽くしていたのだが、2018年1月22日ウォールストリート・ジャーナルはフェイスブックの中国事業責任者の王黎氏が辞職したことを報じている。

情報流出で激しい批判に晒されている今、フェイスブックが中国に進出するというのは火に油を注ぐようなものである。そのため、フェイスブックの中国進出はしばらく撤回になる。

しかし、成長を求められているフェイスブックはあきらめることなく中国市場の進出を画策する。

フェイスブックと中国の関係は、日本人は注意して見ておいた方がいい。

もしフェイスブックの中国進出が許可されたとき、フェイスブックは中国政府と何らかの「裏取引をした」というのは確実だからだ。

中国は自分たちの体制を転覆させる全世界の「危険分子」の情報を喉から手が出るほど欲しがっている。

日本は中国に「敵性国家」扱いされているので、当然だが日本人の「反中言動」を行っている人間の情報もフェイスブック経由で片っ端から中国に流れていく危機に直面する。

反中の日本人はフェイスブックのアカウントすら維持できるのか難しい時代になる。

もし、フェイスブックが中国進出にこだわっている姿勢が変わらないのであれば、中国を警戒する日本人はフェイスブックからフェードアウトしておいた方が身のためだ。(written by 鈴木傾城)

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