グーグルはあまりにも優秀だ。だから逆に依存度を下げることを意識する

グーグルはあまりにも優秀だ。だから逆に依存度を下げることを意識する

インターネットは重要なインフラになっており、もはや現代文明はインターネットと切り離すことはできない。

仕事も、ゲームも、映像も、音楽も、文章も、マンガも、コミュニケーションも、決済も、出会いも、日常のありとあらゆるものはインターネットに収斂している。

私たちは今でも十分にインターネットに取り囲まれたと考えるが、まだまだイノベーションは初期の段階でしかない。

今後はありとあらゆる「モノ」がインターネットに接続されることになり、莫大なデータを背景にAI(人工知能)が様々な問題の最適解を出すようになっていく。

そうなると、インターネットの重要性は現在よりもさらに増していくことになる。最終的には、私たちのすべてはインターネットなしには生存できないところにまで突き進む。

このインターネットには支配者がいる。

それは、アメリカのハイテク企業である。具体的に言えば、アップルであったり、グーグルであったり、マイクロソフトであったり、アマゾンであったり、フェイスブックであったりする。

これ以外にもアドビやオラクルやIBMのように、特定分野で独占的な地位を持っている企業もおびただしくひしめく。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

知らないうちに、完全に取り込まれてしまった

一般的なインターネットのユーザーであれば、ウェブサービスを見ることになるが、ウェブの入口は常に検索エンジンに頼ることになる。

この検索エンジンの分野で強大な影響力と独占的なシェアを持つのがグーグル(親会社アルファベット)なのだが、検索エンジンがあまりにも便利なので、ついグーグルに依存し、そこからグーグルのサービス全般に頼り切りになることが多い。

かくいう私も他人のことは言えず、気がつけばほぼ全面に渡ってグーグルのサービスにどっぷり依存していることに気がついた。グーグルを熱烈に愛しているとか、グーグル信者だったというわけではない。

単にグーグルの検索エンジンがあまりにも優秀すぎて他が使えないので、そこからGメールを使うようになり、グーグル・ドライブを使うようになり、グーグル・フォトを使うようになり、グーグル・マップを使うようになり、ユーチューブを使うようになり、グーグル・カレンダーを使うようになっていった。

今では長らく使っていた日本語変換のATOKすらもやめてしまってグーグルの日本語変換を使っている。ブラウザも気がつけばグーグルのクロームである。なぜか。使い勝手もスピードも優秀だからである。

思い返せば、今年5月まではこのブログも「グーグル・ブロガー」で運用していた。

ふと気がつけば、私は自分の人生の大半をグーグルという企業の手のひらで過ごしていたのだ。意識的にそうしたのではない。「気がつけば」そうなっていたのだ。

「便利だから、快適だから、楽だから、慣れているから」という理由で、何もかもグーグルに依存していた。そして、ふと気づいたのである。

「知らないうちに、完全に取り込まれてしまった……」

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遅かれ早かれ「7つの問題」が発生することに?

別にグーグルに不満があるわけではないし、グーグルの行く末に危機感を感じているわけでもない。グーグルはこれからも抜群の技術力と安定的なサービス運用で、絶大な支持を受け続ける類まれな企業であり続けるだろう。

セキュリティに関しても、グーグルはインターネットでも最大の防御力を持つ。私のサイトはしばしば攻撃を受けるのだが、グーグルで運用していたブログシステムは9年使って一度たりともダウンしなかった。

ただ、グーグルに取り込まれて完全依存している状況に、私は少なからずの危機感を感じるようになった。典型的な「依存の問題」が発生していたからだ。

依存しているのであれば、今は問題なくてもいつかそれが深刻な問題と化す。どのような問題が起きるのか。どんな形であれ、人生を1つの企業に依存していると、遅かれ早かれ「7つの問題」が発生する。

  1. 依存している企業に問題が起きたら全崩壊する。
  2. そこの企業文化に馴染みすぎて他社が受け付けなくなる。
  3. 企業が邪悪になれば情報のすべてを抜かれる。
  4. ハッキングされても自分のすべての情報が抜かれる。
  5. 値上げされたら選択肢がないので受け入れざるを得ない。
  6. サービスが改変されても受け入れざるを得ない。
  7. 他に選択肢がなければ隷属化されざるを得ない。

あまりにも1社に偏重し、そこにどっぷり浸りきっていると、「依存の問題」「セキュリティー」「囲い込みの弊害」のすべてが作用してしまうのである。

グーグルはあまりにも優秀だ。だから、インターネットのサービスのすべてをグーグルで賄おうと思ったら、それができてしまうほどである。

グーグルに依存することは別に問題を起こしているわけではないのだが、依存率を下げていくのは悪くない。

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「使うサービスを分散する」ことで自己防衛する

グーグルに対する依存率を下げるためにどうするのかというと、単純に言えば、サービスごとに切り分けて他社に分散するということだ。

分散することによって1社依存のリスクをすべて軽減することができる。分散することで、将来のどこかで起こり得る「7つの問題」のすべてを解決することができる。

幸いなことに、グーグルのサービスから脱却できるための他サービスはいくつもある。

ブラウザではファイヤーフォックスやサファリなどが使えるし、クラウドもアップルやマイクロソフトやアマゾンのどれかに代用できる。メールもGメールがすべてではない。

セキュリティを重視する人であれば「プロトンメール」のような興味深い選択肢さえもある。

私以外にも、いつの間にかグーグルに取り込まれた人もいるはずだ。グーグルだけでなく、アップルに取り込まれた人もいれば、マイクロソフトに取り込まれた人もいるはずだ。

巨大ハイテク企業のサービスはどこも快適すぎるほど快適なので、1社に馴染んでしまうと他に移れないで取り込まれていく傾向にある。

しかし、「7つの問題」に危機感を覚える人は、今のうちからインターネット内で「使うサービスを分散する」ことで自己防衛するのがいいのかもしれない。

私は、検索エンジンに関してはグーグルから逃れられないと感じているので、他の部分からゆっくりとグーグル依存から脱却していくつもりでいる。

そう言えば、最近のグーグルは理念「Don’t Be Evil(邪悪になるな)」を捨ててしまい、秘密プロジェクト「ドラゴンフライ」で中国の検閲におもねる検索エンジンを準備するところにまで至っている。(グーグルは、秘密プロジェクト「ドラゴンフライ」で邪悪になるのか?

グーグルが邪悪にならないのを祈るばかりだ。(written by 鈴木傾城)

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