戦争で取られた領土を話し合いで返してもらえると思う甘さと浅はかさ

戦争で取られた領土を話し合いで返してもらえると思う甘さと浅はかさ

武力で侵略を仕掛けられて話し合いで解決できると思うのは一部のお花畑の日本人だけだ。相手が武力で侵略すると決意したら、いくら日本が「冷静に話し合いを」「仲良くしたい」と言っても相手は聞く耳を持たない。

武力で奪われた島を実効支配されたら、いくら「それは日本の領土なので返して下さい」と言って戻ってくると思うのは一部のお花畑の日本人だけだ。

日本が「話し合いを」と言えば言うほど、相手は「日本は嘘を言っている。この島は昔から自分たちのものだ」と言い出して、より実効支配を強めることになる。そして武力で奪われた島は戻ってこない。

戦争で取られた領土を話し合いで返してもらえると思うのは一部のお花畑の日本人だけだ。話し合いだけで取られた領土が戻ってくるなど、そんな都合の良い話は世の中にはない。

武力が背景になければ話し合いにも応じてもらえないし、奪われた領土も戻ってこない。それだけではなく、今の日本の領土すらも防衛できずに侵略される。これを認識するのは非常に重要だ。

アメリカが守ってくれるなど思っていたらいけない。アメリカも自分の都合で動いているからだ。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

共産主義というアメリカの敵

戦後の日本が経済復興できたのは、アメリカが日本を共産主義化するのを避けるために、自国市場を開放したからである。

当時、ソビエト社会主義共和国連邦が強大に台頭しつつあって、アメリカと敵対化していた。当時のアメリカの敵は「共産主義者」だった。日本が敗戦した後、ソ連に飲み込まれて共産化してしまうと再び日本はアメリカの敵となる。

だから、アメリカは日本を共産化させないために自国市場を開放し、日本を立ち直らせて共産主義の防波堤とすることにしたのである。

アメリカはその後、朝鮮戦争を戦い、ベトナム戦争を戦ったが、これらも「共産主義を放置すれば世界が次々と共産化してアメリカの敵になる」というドミノ理論に支えられたものだった。

事実、東南アジアではベトナムが共産化し、ラオスやカンボジアも、次々と共産主義に落ちていった。

今でこそ「共産主義」は、破綻した理想主義思想として、世の中の嘲笑の的になっているが、1950年代から1980年代までは共産主義は民主主義陣営にとって大きな脅威だったのである。

アメリカがソ連と直接的な軍事対立をしなかったのは、両国共に核兵器を大量に保有していて、直接的にぶつかると間違いなく第三次世界大戦となって核爆弾が飛び交うことになる可能性があったからだ。

そのために朝鮮戦争やベトナム戦争は米ソの「代理戦争」と呼ばれていたが、直接的に軍事対立がなくても共産主義国家と自由主義国家は激しく対立していた。この緊張関係を「冷戦」と人々は呼んだ。

グローバルな目で見ると、日本の経済的な繁栄は、まさに「冷戦」の構図の中で生まれ、育ってきた。アメリカが日本を敗戦のガレキの山から引き上げ、日本に自由をもたらした。

日本の経済発展はアメリカが予期していた以上にうまくいくようになり、1980年代になると、経済規模ではアメリカを脅かすようになっていった。

アメリカは1975年にベトナム戦争に負けて、敗戦ショックで経済停滞が長く続いたが、日本はひとり経済成長を謳歌しており、1985年からはバブル経済に突入してアメリカ中を買い漁るような時代になった。

【金融・経済・投資】鈴木傾城が発行する「ダークネス・メルマガ編」はこちら(初月無料)

冷戦が終わって日米関係も変質した

しかし、時代は変わる。

1991年12月25日、ソビエト連邦は崩壊し、アメリカとの冷戦は事実上終結することになった。もうアメリカは共産主義の脅威と戦う必要性がなくなった。

共産主義陣営は、もうアメリカと張り合う体力がなくなったどころか、国家を維持することすらもできなくなった。そこまで追い込まれていったのである。

そして、どうなったのか。

アメリカはもう日本を繁栄させ、防衛する必要性をなくしたのである。むしろ、想定以上に豊かになった日本は、アメリカの「経済的な敵」になりつつあった。

だから、日米同盟は1991年の冷戦終結で、ひとまず役割を終えたと考えることもできる。冷戦のために必要だった日米同盟は冷戦が終わって意義を喪失した。

冷戦が終わって、日米関係も変わったのだ。

表面的にはまだ日米同盟は続いているのだが、日本が1991年以降も変わらずアメリカに忠誠を誓っているのとは裏腹に、アメリカの方は日本から静かに離れようとしつつあった。

1990年代以降、鉄鋼、半導体、自動車、造船の分野で、アメリカはしばしば日本企業に懲罰的な賠償金の支払いを求めた。この日本バッシングを容認していたのが、ビル・クリントン政権だった。

こうした姿勢から、アメリカが「日本を潜在的な経済敵国として見るようになった」と日本人は感じ取っていたが、それでも日本人の多くはずっとアメリカが密接な同盟国であると信じて疑わなかった。

しかし、以後のアメリカは日本をまるで存在しないかのように放置して、資本主義の仲間入りをした中国に傾倒するようになった。

ダークネスの電子書籍版!『邪悪な世界の落とし穴: 無防備に生きていると社会が仕掛けたワナに落ちる=鈴木傾城』

「自分の国は自分で守る」ということ

オバマ前大統領は「もうアメリカは世界の警察官ではない」と言い、トランプ大統領は「自分の国は自分で守れ。アメリカが防衛を負担するのはフェアではない」と言っている。

アメリカは、もう「世界の警察官」という割に合わないことをしたくないと思うようになっている。

これは、遅かれ早かれ日本は自主防衛しなければならなくなることを意味している。仮にアメリカが引き上げるような状況になると、日本は軍事的に無防備な国となる。

中国や北朝鮮は核を持っているのだから、現実的に考えると日本も核武装が必要になっていくのは言うまでもない。

尖閣諸島や竹島を見ても分かる通り、日本は反日国家の侵略の対象にされており、沖縄にも対馬にもそうした侵略者の手が迫ってきている。ゆくゆくは北海道も危なくなっていくだろう。

そんな中で、日本人は「人類みな兄弟」だとか「世界平和」などと子供の漫画のようなお花畑の世界に浸っている場合ではないのである。

「誰かに守ってもらう」のではなく「自分の国は自分で守る」という当たり前が重要になるのだ。

冷静に考えると「自分の国は自分で守る」というのは何か問題でもあるのだろうか。むしろ、どこの国でもそれは当たり前のことである。自分の国を自分たちで守れるというのは、誇らしいことでもある。

にも関わらず、反日野党は「戦争反対」と言って自主防衛もさせようとしない。

その理由は簡単だ。自主防衛させないまま日本を無防備にしておくと、中国・韓国・北朝鮮のような国家はいくらでも日本を侵略できる。反日野党は、そうしたいのである。

しかし、そろそろ日本は目覚めなければならない。日本は国防的にも独立が必要であり、自国を自主防衛できる明確なる「国軍」が必要であり、自分の国は自分で守らなければならない。時代がそれを求めている。(written by 鈴木傾城)

このサイトは鈴木傾城が運営し、絶えず文章の修正・加筆・見直しをしています。ダークネスを他サイトへ無断転載する行為は固くお断りします。この記事の有料転載、もしくは記事のテーマに対する原稿依頼、その他の相談等はこちらにメールを下さい。

そろそろ日本は目覚めなければならない。日本は国防的にも独立が必要であり、自国を自主防衛できる明確なる「国軍」が必要であり、自分の国は自分で守らなければならない。時代がそれを求めている。

一般カテゴリの最新記事