誠実ではない人と関わっても、返ってくるのは常に「裏切り」であると気付け

誠実ではない人と関わっても、返ってくるのは常に「裏切り」であると気付け

信用できて、頼もしく、人間的に素晴らしい人を探すには、「3つのもの」が備わっている人を探せばいいと言われている。3つのものとは何か。それは「頭、心臓、足」に象徴されるものだ。

頭………頭は切れる人が頼もしい。
心臓……誠実である人が頼もしい。
足………実行力ある人が頼もしい。

自分自身を向上させるためにも、あるいは人を見るにも、この3つが備わっているのかどうかを点検すればいい。1つでも欠けていると、「何かが足りない」と自他共に思うようになる。

ところで、史上最悪の人間というのは、この3つのうち1つが決定的に欠けている人を言う。何が欠けていると最悪になるのか。

それは、「心臓」にあたる部分だ。

誠実であること。それが欠けていると残りの2つは悪夢となってしまう。誠実であることの逆は不誠実であるということだが、不誠実な人間の行動原理は、基本的に利己主義になって他人を騙すことが中心となる。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

騙す人間が、頭が切れて実行力があったら?

他人を騙す人間が頭が切れて実行力があったら、これほど恐ろしいことはない。だから、いくら「頭脳明晰」で「実行力」が抜群であっても、誠実でない人と一緒にいるのは、とても危険なことなのである。

誠実ではない人間と一緒にいて、誠実な結果が返ってくると考えるのはどうかしている。誠実ではない人が返すのは、常に、嘘と欺瞞と騙しと捏造だ。最終的に裏切られるのだ。

誠実な結果が欲しければ、誰しもが「こんな人物とは関われない」と思うはずだ。自分が誠実であることを求めているのであれば、なおさら誠実ではない人間とは関われない。「価値観が違う」からだ。

もちろん、自分も含めてすべての人間は心に弱さを抱えていて、誠実であろうとする心が揺れ動く場面もある。

時には間違ったこともするし、時には自分でも呆れるほど馬鹿なことをしてしまうこともある。誤解されることもあれば、悪い方向に誘導されることもある。

人は完璧ではないことは、長く生きてきた人間であればあるほど自覚している。

しかし、人間には同時に生きる上での「大きな方向性」があるのも事実であり、時に間違った方角を向いたとしても最後に戻るべき方向性を持つ。

それが、「誠実さ」に向いているのか、それとも「不誠実」に向いているのかは、とても重要な問題なのだ。自分にとっても重要だし、他人を見る際にも重要だ。

自分には誠実さを向上させる方向性があるとしたら、不誠実な方向に向いている人とは関わってはいけないのである。不幸になるだけだ。

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自分も友人も民族も国もこれで計れる

価値観が違う人とも、短期間であれば我慢して一緒にいることはできるかもしれない。世の中は、往々にしてそのような局面に立たなければならないことがある。

しかし、頭脳明晰で実行力のある逸材であっても、誠実でないというのであれば、そんな人間は誰にとっても害悪でしかない。下手に関わったら、史上最悪の結果をもたらすことになる。

「頭、心臓、足」

言うまでもないが、これは個人を見るべきときでも、企業を見るべきときでも、民族を見るべきときでも、国を見るべきときでも、同じモノサシとして使える。

自分自身はこの3つが備わるように努力すべきだ。友人はこの3つが備わっている人を選ぶべきだ。投資する企業を見るときも、企業や企業経営者がこの3つを備えている人物かどうかを見るべきだ。

企業が財務諸表だけで判断できないのは、経営者が不誠実だと最後には企業の信用が毀損して、何もかもが無駄になってしまうからである。

当然だが、日本人以外の民族を見るにも、この3つをきちんと見るべきだ。相手の国が信用できるのかも、この3つの規準で調べるべきだ。日本人であれば、もう誰もが中国・韓国・北朝鮮が「誠実ではない」と感じているはずだ。

中国は「他人を騙す」ような戦略書がバイブルのように尊ばれている。「いかに他人を罠にはめるのか」が民族の指針となっている。

韓国もまた、その歴史の中で他人を騙し、脅し、ワナにかけ、他人に寄生して生きてきた歴史を持っている。その結果、あまりにも日本と価値観が違ってしまい、すりあわせすることすらもできなくなっている。

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不誠実な相手と関わらない

米CIA(中央情報局)は、「相手が悪ならば自分はさらにその上をいく悪になれ」という哲学を持っているが、日本人は別にそんな方向性を目指す必要はない。

日本人は今まで可能な限り誠実であり続けようとしたわけであり、それこそが日本の方向性なのだから、相手を上回る不誠実さを発揮する必要はさらさらない。相手が信用できないと分かったら、ただ毅然と関係を断ち去っていくだけでいい。

そして、その後は絶対に何が何でも関わらないようにする。それが現実的な方法である。日本の問題は、それができていないことにある。「毅然と関係を断つ」ができないのだ。

中途半端に関わるから相手は猛烈な策略を駆使し、執拗なまでの実行力を発揮して日本に襲いかかってくる。

中国・韓国・北朝鮮の政治家は大抵が国益よりも私利私欲で動いているので、それほど大した知能があるわけではない。しかし、彼らには他人・他国を陥れる兵法書を「頭脳」にして、拝金主義から来る猛烈な行動力もある。

誠実さの代わりに悪意を持った人間が、頭脳と実行力を兼ね備えて動き回っている。これほど危険なことはない。

だから、私たちは自分自身から率先して、「不誠実な相手と関わらない」を徹底しなければならないのだ。中国・韓国・北朝鮮との戦いは、政府だけにさせるものではない。自分たちもするものである。

これは、私たちの長期的な戦いとなる。

価値観の違う相手と、いかに関係を切ることができるかどうか。いかにそれを徹底して国の方向性にできるかどうか。「頭、心臓、足」がきちんと備わっているのかどうか。それが相手を見るためのモノサシだ。

今ほど「相手を見る目」が求められている時代はない。(鈴木傾城)


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『現代の戦略』(コリン・グレイ)。誠実さの代わりに悪意を持った人間が、頭脳と実行力を兼ね備えて動き回っている。これほど危険なことはない。

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