日本では非正規雇用が2000年頃から急拡大し、働いても働いても生活が楽にならずに追い込まれる人が増えてきた。小泉政権にいた竹中平蔵がそういう社会を作り出して、それが今も続いている。
竹中平蔵が若者に仕掛けた罠。「1億総非正規」でも金を増やせる人間の思考=鈴木傾城
https://www.mag2.com/p/money/1011535
非正規雇用者数は1990年の段階で881万人だった。今はどうか。総務省が出している労働力調査の2019年の統計では2165万人である。約2.45倍だ。
そして、この非正規雇用で働く人の75%が年収200万円未満である。2017年の統計で言うと、1603万人が「非正規雇用者・年収200万円未満」に該当する。年収200万円未満だと、どんなに働いても生活は苦しいままである。
こういった人々の中でも長く仕事が見つけることができない人たちや低学歴で雇われないで苦闘している人たちがネットカフェ難民となって社会のどん底《ボトム》をさまよって生きているのは拙著『ボトム・オブ・ジャパン』でも触れた。
こうした人たちは2020年からのコロナ禍によって大ダメージを受けて、今もなおそのダメージは継続している。今年の後半から来年にかけてコロナ禍もワクチン接種によって徐々に収束していくと思われるが、それでも彼らの生活は楽になっていくことはない。
低賃金労働者というのは真っ先に挙げられるのはファーストフードの店員や、ウーバー等の配達員だ。ウーバーが稼げるというのは過去の話であって、今は人員過多と競争激化と配達員報酬の3割引き下げによって稼げない人が増えている。
ウェイターやウェイトレスや皿洗い等の外食産業に関わる人たちもまた低賃金の代表でもある。それ以外にも工場の組み立て工員に見られる単純労働、清掃作業員、レジ係も、どんなに真剣に働いても賃金が低くて生活が豊かになることはない。
こういった労働者は失業者とは違うので、「仕事がないよりはマシ」かもしれない。しかし、病気やリストラや職場の倒産によって、翌日から生活破綻の可能性もある。どんなに必死で働いても、底辺ギリギリである。(鈴木傾城)
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