資本主義の世の中では、事業を興して成功させるのが金持ちになる王道である。もちろん、スポーツや表現の才能を見出されて金持ちになるとか、ギャンブル的な能力を発揮して金持ちになるとか、ある世界で成り上がって利権を貪るとか、他にもいろんな道がある。
しかし、現代の資本主義は株式『至上』主義であり、そこに金が集まるので、やはり起業が最も金持ちになる道に近いのだ。だから「超」が付く富裕層に入りたいのであれば、起業家になるのが確率が高い道であると断言できる。
しかし、そう聞いても「よし、明日から起業しよう」と思う人もそれほどいないだろうし、うっすらとではなく非常に強い興味や関心を持つ人もいないのではないか。
人はそれぞれ興味や関心の対象が違っていて、それが必ずしもやりたいことであるとは限らないからだ。つまり、いくら起業が富裕層の道であると言われても、そこに興味や関心が向かない。
よく「どんなジャンルでも、それを事業化する余地はある」と起業家は述べる。しかし、そもそも起業そのものに関心がない人は、「自分がそれをしよう」とは思わない。
これは、別に不思議なことではない。デザインにまったく何の関心もない人に「デザイナーをやったら儲かる」と言ってもやらないだろうし、子供や保育にまったく関心のない人に「保育士は素晴らしい仕事だ」と言っても、やろうとは思わないだろう。
美容にまったく関心のない人間に美容師になれとかファッションデザイナーになれと言われても、興味も関心もないのであれば最初から「その道」を考えることもない。
それとまったく同じで、いくら……
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