悪化する日本の情勢を憂いながら、じっと38,915円87銭という数字を見ている

悪化する日本の情勢を憂いながら、じっと38,915円87銭という数字を見ている

私は日本にほとんど投資していないが、もし投資するのであれば1つ意識しなければならない数字があると考えている。

それは、38,915円87銭という数字だ。

「平成」が始まったのは1989年1月8日からだった。この1989年というのは日本の経済史にとって「特別な年」でもあった。昭和の終わりからバブルを引き継いでいた平成元年は、日本経済の「頂点」だったのだ。

平成元年12月29日、日経平均は史上最高値38,915円87銭をつけ、多くの日本人が得意満面のまま正月を迎えた。あともう少しで日経平均が4万円に届くところにきていた。1990年は4万円に乗せると豪語していた経済評論家もたくさんいた。

だから、1990年はもっと株が上がって、日本は世界でナンバーワンの国になると、その当時の多くの日本人は考えた。

一部にはこれが完全にバブルであり、1990年は今まで通りに行かないという人たちの声もあった。しかし、多幸感《ユーフォリア》にとらわれていた日本人のほとんどは、それに耳を貸さなかった。

ところが年明けに入って早々、多幸感は消えた。日本人のすべてが「どうなっているのだ」と恐怖に震えることになった。永遠に続くと勘違いしていたバブル景気は1989年12月29日が頂点で、あとは地獄のように下り坂を転がっていったのだ。

日本の場合、バブル経済の象徴だったのが不動産である。株も上がっていたが、不動産はもっと上がっていた。

この時代の日本人は、ほぼ全員が土地は右肩上がりで上がるものだと信じ込んでいたので、不動産はどこまでも買い上げられていったのである。このときに横行したのが「地上げ」である。ありとあらゆる手で土地は買い上げられては転売された。

しかし、都内では坪1億ですら珍しくなかったのだから、不動産の下落は起こるべくして起きた。世の中には永遠に上がり続けるものはなく、限界が来たら必ず下がっていくのは当然だ。

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