岸田政権は日本国民の貯金を新NISAで金融市場に移そうとしている。政府が「投資しろ」というのは、要するに「もう将来はお前らの面倒を見きれないから、自分で投資して増やせ」と日本国民に自己責任を押しつけたという見方もできる。
もちろん、貯蓄のままでもいいのだが、貯金したとしても利息はたかが知れているわけで、投資によって資産運用利益を得ている人と比べると大きく劣後する。そのため、将来は少ない資産で苦しむことになる。
「年金がある」という人もいるかもしれないが、年金はもちろん少子高齢化社会なので、どんどん不安定かつ少ない額になっていく。「年金制度は破綻しない」とか言っている人もいるが、破綻しないから安泰というわけではない。
たとえば、政府は年金受給の開始年齢をいくらでも後にずらすこともできる。政府は年金受給開始年齢を原則60歳から65歳にずらしたが、今後は67歳とか、68歳、あるいは70歳……と、いくらでも後にずらせる。
また、政府は「現役世代の負担が重くなる」という理由で年金を減らすこともできる。実際「マクロ経済スライド」で政府は年金額を調整している。そうやって、払う額を減らしながら払う年齢もずらしていたら、年金が小遣いレベルの額になってもおかしくない。政府はそれでも「年金制度は破綻しない」と言い張ることができる。
もし国民が「年金で食べていけない」と騒ぎ出したら、「だから貯蓄から投資と言ったじゃないか。新NISAも用意した。それなのに、なぜ投資しなかったのか。投資しなかったお前が悪い」と自己責任を押しつけることができる。
では、日本国民がみんな投資したら、国民の将来は安泰になるのだろうか。そんなわけがない。下手な投資をしたら資金が吹き飛ぶこともある。金融市場特有の変動(ボラティリティ)に耐えられなくて損をしてしまう国民は大勢出てくる。
しかし、投資の失敗は「自己責任」なので国は補填しない。つまり国は「もう将来はお前らの面倒を見きれないから、自分で投資して増やせ。ただし失敗しても自己責任な」と言っているのも同様なのだ。
そんな世界で「私たちは何をしたらいいのか」ということになる。実際、どのように生き残ればいいのだろうか。
このメルマガは……
「まぐまぐ大賞2019・メディア・マネーボイス大賞」の1位に選ばれたメルマガです。この記事はメルマガにて発行され、メルマガにて全文を読むことができます。1週間に1度、日曜日にメルマガでの発行を行っております。
ままぐまぐ大賞2022 マネーボイス賞1位
週に一回、『鈴木傾城のダークネス・メルマガ編』をまぐまぐ!から発行しております。今年も、『メルマガの日本一はあなたが決める!まぐまぐ大賞2022 MAGMAG AWARDS 2022』の中で、まぐまぐメディア・マネーボイス賞1位を頂きました。2019年1位、2020年1位、2021年2位、そして2022年1位です。皆様に感謝します。
まだメルマガを購読したことのない方は、これを機に登録してみて下さい。上記より登録することができます。
【ご注意】
ご登録頂いてメールが届かない場合、こちらにてお問い合わせ下さい。再発送等も、こちらで行います。
http://www.mag2.com/info/renew/webmail.html
読者さん窓口:reader_yuryo@mag2.com
ダークネス・メルマガ編バックナンバー
ダークネス・メルマガ編は、バックナンバーも充実しております。たとえば、以下のようなバックナンバーが揃っております。
- 株主に報いる優良企業を保有するだけで金が金を連れてくる
- ロックフェラーの資産が陰謀も裏工作もなく増え続ける理由
- 弱肉強食の世界で自分が弱者だと気付いたらどうすべきか?
- 「現代資本主義の魔術」を身につける絶好の機会を見逃すな
- これで「無限にキャッシュを生み出すマシーン」が手に入る
- 次に押さえたいのは「変わりゆくものをすべて飲み込むこと」
- 少子高齢化と人口減で活力が低下する国がインフレにならないとでも?
- 資本主義では自分に才能がなくても、他人の才能を保有するのが基本だ
- 学歴を裏口で手に入れなくても「これ」でイージーモードに入れる
- 資本主義の中で、普通の人間が合法的に他人を搾取する方法がある
- 学歴・職歴・容姿・能力・年齢を超越して、旨味を吸う生き方を選べ
- 自分に投機の才能がないと分かっても、悪賢く立ち回る方法がある
- 「自分が働いて稼ぐ」という発想をするな。もっと重要な発想がある
- 「一生カネに困らなくなるための生き方」として第一歩を踏み出すために
- 「自分は努力しない」という生き方を、合理的に実践する方法を学ぶべき
読みたいバックナンバーはありませんか? 他にも大量のバックナンバーを満載してお待ちしております。