高齢者を「マスゴミ」の洗脳から守るのは、日本にとっては重要な課題ではないか?

高齢者を「マスゴミ」の洗脳から守るのは、日本にとっては重要な課題ではないか?

今どきマスコミを無防備に信用する人がいるのかと私たちはいぶかる。ところが、そんな人が大勢いる。70代以上の人たちは情報源がテレビくらいしかないので、朝から晩までテレビを見続けて洗脳されてしまう。高齢者を「マスゴミ」から守るのは、とても重要な課題ではないか?(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。著書は『ボトム・オブ・ジャパン』など多数。政治・経済分野を取りあげたブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営、2019、2020、2022年、マネーボイス賞1位。 連絡先 : bllackz@gmail.com

隠しようがなくなった時点で「しぶしぶ」報道する

2023年は、長らく芸能界を支配していた『株式会社ジャニーズ事務所』が崩壊した年になった。

それまでジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川という男が莫大な人数のアイドル志望の男の子を性加害していたことは「公然たる秘密」であったのだが、マスコミはそれを報じなかった。

ジャニー喜多川は芸能界に深く食い込んでテレビや広告代理店を支配していたこともあって、マスコミはジャニー喜多川の性犯罪を黙認し、忖度してきたのである。マスコミはある意味「カネに尻尾を振っていた」とも言える。

自分たちにカネを落としてくれる存在に対しては、それが日本最悪の性加害犯罪事件であっても報道しない。ジャニーズ関係者が自分たちの隣にいるのだから、いつでも好きなときに取材・報道できたはずなのだ。

しかし、マスコミはそれをしようとしなかった。むしろ、報道しないことでジャニーズ事務所に忖度していたとも言える。

マスコミは「報道しない自由」を行使することがある。ジャニー喜多川の大量レイプ事件は、マスコミにとっては「報道しない自由」を行使する事件であったのだ。

しかし、押さえが効かない海外メディアがジャニー喜多川の犯罪を報道し、世間が騒ぎ、SNSでも広く拡散され、もはや隠しようがなくなった時点で「しぶしぶ」報道するようになった。

それも、そこらへんの一般人のレイプ魔が事件を起こしたときのようにスキャンダラスかつヒステリックに報じるのではなく、まるで腫れ物でも触るかのような必要最小限の忖度報道であった。

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こんなマスコミを無防備に信用する人が今もいる

芸能界はいろいろと腐っているようなので、ジャニー喜多川だけでなく、他にも性犯罪者が大量にまぎれ込んでいるのは100%間違いない。

雑魚のタレントはすぐにテレビから追放されるのだろうが、大物については「事務所」と「広告代理店」と「テレビ局」と「新聞社」のすべてが隠蔽に走って、事件を揉み消そうとするはずだ。

なぜなら大物が所属する事務所が巨大な影響力を保持し、莫大なカネをそれぞれに支払って口封じに走るからだ。

結局は、マスコミは口では偉そうなことを言いながら、カネを落としてくれるところにはからっきし弱い存在だったのである。

マスコミが弱いのはカネをくれる芸能事務所だけではない。特定の圧力団体についても同じことが言える。とくに中国・韓国・北朝鮮などに結託した圧力団体については非常に弱く、こうした圧力団体の不利になるようなことは報道しない。

圧力団体の正体を暴くことはない。まるっきり無視だ。まるでなかったかのように報道せず、そうした圧力団体が存在することも、マスコミ内部に浸透していることも論じない。かくして、世論を一方的にゆがめていく。

さらにマスコミは視聴者・読者数を稼ぐために、どうでもいいけれどもスキャンダラスで刺激的なだけの出来事や、自分たちに都合の良い意見や信念を押しつけるような報道をも平然と行うようになった。

だから、ほぼすべてのテレビ媒体は、今や国民に「マスゴミ」と呼ばれるようになっている。カネをくれる存在に迎合し、敵性国家と結託した圧力団体に迎合し、さらには刺激が強いだけで中身のない報道だけは嬉々とする。

今どきこんなマスコミを無防備に信用する人がいるのかと私たちはいぶかる。ところが、そんな人が大勢いる。高齢者たちだ。

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 無防備にテレビを見続けてマスコミの道具に

テレビの視聴率は落ち続けている。それでも70代以上の人たちは情報源が新聞とテレビしかないことが多いので、朝から晩までテレビを見続ける。そうているうちに、高齢者は回復できないほど洗脳されてしまう。

高齢層は体力が衰えていくので、家に籠もりがちとなる。次第に社会との接点が消えていく。そして、次第に判断能力を喪失していく。その高齢層に朝から晩まで語りかけるのはテレビだけだ。

そのため、テレビがあからさまに「報道しない自由」を行使して世論を一方的にねじ曲げると、どうなるのか。高齢層はひとたまりもなくテレビに騙される。

高齢層は人生の中で圧倒的にテレビに依存してきた人生であった。そのためテレビを信頼する傾向が非常に強い。そこで言われたことはすべて信頼できると思い込む。だから、マスコミの印象操作するがまま、高齢層はそれを受け止める。

年齢を重ねるたびに批判的思考力も低下してしまうので、テレビの報道内容を客観的に判断することができなくなるのも一因としてある。

テレビが「この野菜が身体に良い」と言えばそれがスーパーで売り切れ、テレビが「この果物が健康に良い」と言えばそれが売り切れる。高齢者がテレビに言われたとおり、ロボットのように買いにいくからだ。

高齢者の多くは、テレビがカネを与えてくれる存在に忖度するということにも思い至らないし、圧力団体にコントロールされているということにも思い至らない。あるいは、視聴率や読者数を稼ぐために偏った報道が行われる場合があることにも気づかない。

かくして、テレビの最大視聴者である高齢者は、ただぼんやりとテレビの前に座って受動的な情報を脳に流し込まれ、無防備にテレビを見続けてマスコミの道具になってしまう。

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 高齢者を「マスゴミ」から遠ざけて洗脳から守る

インターネットは高齢層に到達しにくい。テレビはスイッチを入れれば「ただ」であらゆる情報を一方的に見せてくれる。新聞も送られてきて見出しを見れば、何が起きているのかはわかる。

しかし、インターネットはパソコンやスマートフォンなど、「小難しい道具」を使って自分で情報を取りにいく必要がある。

文字入力も思うがままにできず、視力も悪くなって手元もよく見えなくなっている高齢層にとって、パソコンやスマートフォンを操るというのは想像以上に難儀なことである。だからインターネットを好まない。

情報が欲しければ紙を広げれば読める新聞や、スイッチひとつで見ることができるテレビに流れてしまうのは致し方がない。日本は少子高齢化の国であり、インターネットが使えない高齢者が多数派の国である。だから、マスコミの洗脳は今でも充分に効く。

これは非常に危険なことだ。もっとも洗脳されてはいけない多数派の高齢層がもっとも洗脳されやすい位置にある。そして、彼らが選挙の行方をも支配し、世論を形成する。

そのため、私たちがやらなければならないのは、高齢層をいかに「ゴミ」と化した新聞やテレビから遠ざけるか、いかにマスコミを信じるのが危険なことなのかを高齢層に知ってもらうかということになる。

高齢層もテレビが面白いと思って見ているわけではない。くだらないと思いつつ、それしか娯楽がないので「しかたなく」それを見ているだけである。

そうであるならば、私たちは身近な高齢層に「テレビは下らない、テレビは信用できない、マスコミは偏っている」と高齢層に認識してもらい、危険なマスコミから距離を置いてもらうように誘導することもできるはずなのだ。

高齢者を「マスゴミ」から遠ざけて洗脳から守るのは、日本にとっては重要な課題ではないかと私は思う。

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