中国発コロナウイルスによって株式市場が2020年2月から3月にかけて大暴落に見舞われると、FRB(連邦準備制度)は莫大な金融緩和を進めて市場を買い支えた。
アメリカの政策金利は、ほぼゼロ%近くまで引き下げられ、大量の資金が株式市場に流れていったのだが、ここで多くの投資家が買い漁ったのはGAFAM(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン・マイクロソフト)のようなハイテク株だった。
コロナによって人々はステイホームを余儀なくされてしまった。しかし、ステイホーム中でも仕事をしなければならない。学生もステイホームをしながら学習しなければならない。
そこで注目されたのがリモートワークである。リモートワークをするためにはノートブックやタブレットが要るし、そのためのソフトウェアも要し、ファイルの保存や共有のためにクラウドも要る。
これらすべてはハイテク企業が掌握している。
さらに日常生活においても、人々の談笑はチャットアプリに置き換えられ、人々の娯楽もゲームやストリーミングに置き換えられた。そして買い物もアマゾンのようなネットショッピングがメインとなった。
これらもまたハイテク企業が掌握している。
つまり、3月から8月までの期間はハイテク企業が紛れもない「勝ち組」だったのだ。多くの人はワクチン株がこの時代の覇者になると思ったのだが、ワクチンはまだ開発されていないので相場は萎れてしまった。
最後まで相場になっていたのはハイテク企業だった。結論から言うと、脇目も振らず、黙ってハイテク企業だけを買っておけば良かったということになる。そうすれば、この半年で大きな利益を手に入れることができていた。
GAFAMを買っていた人たちが「最強の勝ち組」であったとも言える。(鈴木傾城)

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