この世で最も馬鹿げた予言は「将来、株式市場が暴落する」というものである。経済チンドン屋の浜矩子《はま・よしこ》は、いつも株が暴落するとか日経平均株価1万円以下だとか何とか言っているのはよく知られている。
これらの予言が意味を為さないのは、「将来、必ず天気が崩れて雨が降る」と言っているのと同じことを言っているからだ。株式市場は上か下にしか行かないのだから、下に行くと言っていればいつか当たる。
それは別に予言でも何でもなく、単なる経済現象である。
たとえば「将来、絶対に雨が降る」と予言している人がいたとする。その人の通り、いつか雨が降ったら、人は彼を「将来が予見できていた」と尊敬するだろうか。
いや、絶対にそんなことはない。「いつか雨が降る」というのは誰でも知っていることであって、実際に雨が降ってもそれは「当たり前」だ。当たり前のことを予言のように言っても馬鹿としか思われない。
だから、浜矩子みたいな経済学者が「将来、株式市場が暴落する」と言っても、そんなものをありがたく聞く必要はまったくない。壊れた時計も一日に2回は正しい時間を指し示すみたいなものだ。
2021年2月も後半に入ってから、株式市場が乱高下するようになって、いろんなことを予言する人が出てくるが、当たることもあれば外れることもあるので、どれも本気になって聞かない方が身のためだ。
状況はいつでも変わる。物事の重要性はいつでも変化する。市場の空気もいつでも変わる。人々の強気や弱気もコロコロと入れ替わる。
2020年はコロナショックがあったが、よく考えて見たら2020年の初頭にコロナショックで社会が大混乱するなど予言していた人はひとりもいなかったのである。それは突如としてグローバル社会に広がり、人の流れを止め、物流を止め、経済を止めて株価を崩落させた。
2021年も「予期せぬ何か」が起こらないと誰も言えない。逆に、何も起こらないで人々を拍子抜けさせることも起こらないとは誰も言えない。(鈴木傾城)

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