アメリカでは失業者「2500万人」を超える状況になっているのに株価は戻した

アメリカでは失業者「2500万人」を超える状況になっているのに株価は戻した

アメリカの株価は3月に大暴落したが、今はだいぶ戻していて「割安」ではなくなっている。私自身は黙ってETF【VTI】を淡々と定期定額積立投資していたので、すでに投資した分の利益は得ているのだが、今は「割安」だとは思わなくなった。

大きな勝負に出たいという気にもならない。

別に奇妙なことでも何でもないが、中国発コロナウイルスによって全世界の中央銀行が無限の金融緩和をしているので、その莫大なカネが株式市場に流れ込んでおり、それが株価を押し上げている。

実体経済はボロボロで失業者が大量に溢れ出て、このままでいくと失業による不満と鬱積で暴動すらもあちこちで勃発することになるだろう。欧米だけでなく、途上国でも暴動が激しく広がっていくことになるはずだ。

株式を保有しない層、すなわちごく普通の国民は失業から貧困に追いやられ、じりじりと困窮しているのである。いくら政府が一時的に支援金を出したとしても、毎月毎月支援金が来るわけでもないのだから、仕事が得られないのであれば困窮していくのは自明の理だ。

治療薬として採用されたギリアド・サイエンシズのレムデシビルは回復を早めるのだが特効薬には程遠い。ワクチンは全世界で100以上のプロジェクトが走っているのだが、2020年に本格的に流通するワクチンは今となっては望み薄になった。

そのため、実体経済はすぐにコロナ以前のような状況に戻ることはない。(鈴木傾城)

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