新型コロナウイルス

いよいよ日本は、一段下の国力低下と貧困に見舞われていくのが決定的になった?

「コロナ禍さえ落ち着いたら世の中は戻る」という意見もあるが、私は最近になって、それはもう甘い見通しになっているのではないかと考えるようになってきた。もしかしたら今後の日本経済は、1990年代のバブル崩壊による社会の変質と同じような状況になるのではないか……。(鈴木傾城)

井上日召。日本が荒廃し尽くした時、やがて群衆の中から誕生する存在がある

日本では久しく暴動が起きていないが、1920年代のように不況が長引いて極度の貧困と格差が広がっていくと、やがて抗議デモも暴動も、そしてテロすらも起こり得る。1920年代。困窮し、貧困化し、餓死寸前に追いやられていく農村部の人たちを見つめてきた日蓮宗の僧侶がいた。「井上日召(いのうえ・にっしょう)」である。(鈴木傾城)

コロナの対応は年代ごとに対処を変えれば、経済と人命の両方を同時に救える

コロナは「蔓延させないようにしつつ、できるだけ日常生活を維持する」という方策を取ることで対応できる。これは矛盾しているように見えるかもしれない。しかし、「ある区分け」をすればうまくいく可能性がある。最も合理的だと思われるのは「年代」で対処を分けるという方法だ。(鈴木傾城)

自粛の解禁を。日本人はもっと自分たちの民度を信じていいのではないか?

きちんとマスクをする、消毒をする、社会的距離を取る、テレワークをする、ネットワーク中心に生活環境を変える、休日はなるべく家にいる……などは新しい常識として定着させる必要がある。また、感染予防につながるイノベーションを加速させる必要がある。感染を減らすための最大限の防御はすべての人が努力しなければならない。それをした上で、自粛の解禁をすべきではないのか。(鈴木傾城)

コロナショックの時代に社会に出る若者の運命は信じられないほど過酷になる

2000年代から社会の裏側でささやかれるようになっていた「低所得層」の存在は、実のところ遠因は「バブル崩壊」という巨大な経済破壊から波及したものである。つまり、社会が過酷になって「仕事が見つからない」ような状況になった時、その時代の荒波に飲まれた人たちが10年後の貧困層になるということだ。そうであるならば、2020年に社会を直撃している中国発コロナウイルスの経済破壊は今後「何をもたらすのか」は自ず […]

政府・官僚は、新型コロナで追い詰められた国民全員を助けるつもりはない

日本経済は2019年10月の消費税引き上げによって新型コロナウイルスの問題の前から景況が悪化していた。そんな中で、新型コロナウイルスによって超弩級の経済的ダメージを食らった。自民党はこれを受けて緊急の経済対策を話し合っているのだが、『自己申告に基づいて生活に困っている世帯などに1世帯あたり10万円を超える現金を支給する方向』で調整を進めていると報道されたが……(鈴木傾城)

中国の時代の終わり。意外に早く中国という国の地盤沈下が鮮明になっていく

新型コロナウイルスのグローバル経済に与えるダメージは、2003年のSARSとは比べものにならないほど巨大なものになっている。中国は2003年からずっと成長してグローバル経済に占める割合が大きくなったからでもある。しかし世界は今、中国という国に依存することに対するカントリーリスクを強く意識するようになってきている。(鈴木傾城)