貧困

日本人は先進国で生まれて「運が良かった」はずだが誰もそれを享受できない?

日本は曲がりなりにも先進国である。「まだ、個人の努力で成功をつかみ取るチャンスは残されている。努力で成功することは不可能ではない」と主張する人もいる。しかし、もっと時代が進めば、もう個人の努力ではどうしようもないほどの状況になってしまうのだろう。(鈴木傾城)

ネットカフェで暮らす貧困層と億超えマンションで暮らす上級国民が生み出す分断

平均所得が最も高い区である港区は平均所得1023万円だが、足立区は335万円である。これくらいの差ならまだ何とか分断は起きないだろうが、これが10倍も20倍も違ってくるようになると、暮らしも違ってくるし、感覚も違ってくる。日本社会は階層で分断してしまうのだ。(鈴木傾城)

安倍元首相が凶弾に倒れて社会が激震したのを、何も持たない層はじっと見ている

安倍晋三元首相は凶弾に倒れた。もはや失うモノがない弱者は、この出来事をじっと見つめているはずだ。「そうか、憎む相手にテロを行えばルサンチマン(復讐感情)を晴らせ、社会を激震刺せることができる」と気づいたはずだ。とすれば、これから社会のどん底にいる人間たちが、社会に牙をむくのである。(鈴木傾城)

いよいよ日本は、一段下の国力低下と貧困に見舞われていくのが決定的になった?

「コロナ禍さえ落ち着いたら世の中は戻る」という意見もあるが、私は最近になって、それはもう甘い見通しになっているのではないかと考えるようになってきた。もしかしたら今後の日本経済は、1990年代のバブル崩壊による社会の変質と同じような状況になるのではないか……。(鈴木傾城)

社会のどん底でどうにもならなくなった若者たちが、次々と重大事件を引き起こす

バブル崩壊から目立つようになってきているのが、社会のどん底でどうにもならなくなった若者たちが次々と重大事件を引き起こす姿である。これは一過性のことではない。日本政府は緊縮財政を採って日本を成長させることができなかったのだから、これからも事件は続くのだ。(鈴木傾城)

借金。今の世の中はまじめな人であっても、じわりじわりと悪い借金に蝕まれる

悪い借金は、昔はパチンコの養分や生活能力のない行き当たりばったりの人間だけが陥る地獄だったかもしれない。しかし今の世の中はまじめな人であっても、じわりじわりと悪い借金に蝕まれる。時代が悪くなっていけばいくほど、借金には慎重な態度で臨む必要がある。(鈴木傾城)

これからの10年、偉そうに成功のうんちくを垂れている成功者が復讐の標的となる

今までは中間層が貧困に落ちる時代だった。そして今後は貧困層が固定化される時代になる。這い上がれなくなった貧困層は社会に復讐心を抱くようになり、偉そうに成功のうんちくを垂れている成功者や、金を見せびらかしている成功者が復讐の標的になる。(鈴木傾城)

天才児をも殺す「親ガチャ」の現実。児童130万人が就学困難、なぜ日本はクソ運営で自ら弱体化するのか=鈴木傾城

子どもの教育に理解のある親とない親では、必然的に子どもの学力の差になって現れる。低所得層の子どもが低所得になりやすいのは、社会の最底辺では、そこから抜け出すための環境が揃っていないからである。1つ2つの要因ではなく、日常のすべての環境が勉強から遠ざける環境になっている。(鈴木傾城) プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい) 作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1 […]

貧困と格差が広がる日本で女性による「産み捨て」の事件は注目した方がいい

産み落とし事件は増えていくのだろうか。それとも、少子化の加速の方が早くて事件数自体は減っていくのだろうか。いずれにしても、女性の貧困と産み捨ては密接な関連性がある。だから、貧困と格差が広がる日本で「産み捨て」の事件は注目した方がいい。(鈴木傾城)

貧困層がコロナで真っ先に死ぬ理由。安物地獄に溺れて、巡り巡って殺されていく

コロナで最も危険なのは基礎疾患を持った人たちだ。肥満は基礎疾患を招く。現代の貧困層は安いジャンクフードやスナック菓子で肥満していき、基礎疾患を抱えるようになり、医者にも行かずに放置し、そこにコロナ禍がやってきて重篤化して死んでいく。貧困層が真っ先に死ぬ。(鈴木傾城)

高度成長期にあって現在にないもの。それは「将来に対する夢や希望」である

「若者の車離れ」「若者の恋愛離れ」「若者の海外旅行離れ」等々、いろいろ言われているが、別に若者が急に無気力になったわけではない。将来に何の希望もないから、車も買わず、恋愛もせず、酒も飲まずタバコも吸わず、旅行も行かないで「生活防衛」をしているに過ぎない。(鈴木傾城)

コロナ禍の後、貧困層は「何をやっても這い上がれない社会だ」という現実を知る

「貧困の悪循環」はすでに私たちの社会に定着している現象でもある。それでも、今はまだ人々は「一生懸命に働けば上に行けるのではないか」と漠然と考えている。しかし、どこかの地点で「何をやっても這い上がれない社会なのだ」という現実を知る日がやってくる。その時、社会はどうなるのか。(鈴木傾城)

今月あたりから、社会のどん底にいる人たちが綱渡りの生活になる理由とは?

コロナ禍で多くの低所得者が危機に落ちて借金に頼った。借金があるというのは、期日に追われているということであり、その期日は自分の都合で待ってくれないものである。とにかく、自分を犠牲にしても、とにかく返済する金を集めなければならない。それが借金の正体だ。(鈴木傾城)

緊縮財政が続くのであれば、「こんな社会をぶち壊したい」という怨念が噴き出す

政府は役に立たない、支持できる政党もない、社会を変えようとする勢力は封殺されている。そうれあれば「こんな社会をぶち壊したい」「狂った社会を一瞬にして崩壊させたい」と思い詰める人間が出てきても不思議ではない。そういう社会情勢になっているのである。(鈴木傾城)

支援にも「負の面もある」ということに、私たちは注意深く気付く必要がある

支援というのは、その先には自立することが前提としてある。本来は必要最小限の支援を受けて、元気になったら自立のために行動すべきなのだ。しかし、一部の人はそれをしないで、より多く、より長く支援を受ける方にエネルギーを注ぐようになる。そして、それが長く続くことによって自立の芽が枯れる。(鈴木傾城)