日本人の、日本人による、日本人のための結社(ネットワーク)が必要になる

日本人の、日本人による、日本人のための結社(ネットワーク)が必要になる

中国人は一族や同郷や同業を中心とした結束力の固い結社を持って互いに利益や地位を供与しながら勢力を拡大する。こうした中国系の結社は「幇」と呼ばれており、公のものから秘密のものまで数多くある。中国の侵略が公然化する今、日本もまた「日本人の結社」が必要となる。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

やっと日本人の一部はこの事実に気付いたが……

ここにきてアメリカと中国が激しい対立と衝突を繰り広げるようになっているのだが、その過程で浮かび上がったのは中国共産党がいかに徹底的かつ戦略的に他国の侵略を政策として行っているのか、ということだった。

中国の成長は「侵略」で成り立っている。

中国はアメリカの重要な企業の内部に侵略し、技術や情報を盗んでいく。さらにアメリカの技術を持った企業を買収して特許も意匠も奪っていく。

中国はアメリカの大学に侵略し、最先端の研究成果や情報を盗んでいく。さらにアメリカの大学に多額の献金と留学生を戦略的に送り込みながら、中国に都合の良いプロパガンダを植え付けていく。

中国はハリウッドにも侵略し、映画製作会社や著名俳優を金で釣りながら、中国に都合の良いストーリーに映画を作らせて、中国に都合の悪いストーリーは文句を付けて脚本を変えさせる。

中国は非合法にもアメリカのありとあらゆる業界のサーバーにハッキングで侵略し、個人情報も機密情報もすべて盗み取っていく。ハッキングは中国共産党政権の重要な「事業」でもある。

中国はアメリカの政界にも侵略の手を伸ばしており、重要人物にあらゆる形態の賄賂をばらまき、ハニートラップを仕掛けて、中国に都合の良い政策に誘導し、国家として利益を得るように動いている。

中国共産党政権はまさに「侵略」で国家を運営しているというのが分かるはずだ。

これを暴いて中国という「害」を排除、すなわち「排害」に動いていたのがトランプ政権である。

トランプ大統領の断固とした姿勢によって、世界はやっと中国が「侵略国家」であることを明確に自覚し、それぞれの国でもまた中国共産党政権の「侵略」が進んでいることを改めて確認することになった。

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「侵略」を軸にして国家運営をしている異常国家

中国共産党政権の侵略は上記のものだけでなく、本当に多岐に渡っている。

・チベット・ウイグルでやっているのも侵略。
・内モンゴル自治区の漢字強制も侵略。
・南沙諸島の基地建設も侵略。
・台湾への強い干渉も侵略。
・尖閣諸島の侵犯も侵略。
・東南アジアでの経済援助も侵略。
・一帯一路戦略も侵略。
・香港の一国二制度の破棄も侵略。

こうした動きを見れば、中国共産党政権はまさに「侵略」を軸にして国家運営をしている異常極まりない国家、犯罪国家であるというのが分かるはずだ。

当然だが、日本も「対岸の火事」ではない。対岸の火事どころか、今まさに日本は全方面で侵略を受けている最中である。

・インバウンドによる経済侵略
・留学生の送り込みによる人口侵略
・孔子学院等による教育侵略
・賄賂とハニートラップによる政界侵略
・合法的な土地買収による不動産侵略
・違法な領海侵犯による領海侵略
・沖縄や北海道を分離する分断侵略
・チャイナタウン創設による地域侵略
・団地乗っ取りのよる共同体侵略
・企業買収による技術侵略
・クラウド展開による情報侵略

他にも多くの目に見えない侵略が進んでいるはずだ。ひとつひとつの事象だけを見ても何も気づかない。ところが、これらのすべてが同時並行で進められているということを理解すると、今この瞬間に、私たちの国「日本」で何が起きているのかが理解できるはずだ。

侵略工作が着々と、そして揺るぎない決意で、意図的に行われているのである。

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頭が腐ったら、組織が優秀であればあるほど売国を優秀に行う

日本は組織社会である。仮にトップが中国共産党政権の工作員やシンパに乗っ取られたら、その下の日本人が売国の手先にされる構造がある。なぜなら、日本の組織はトップが間違っていても「逆らわずに従う」という特性があるからだ。

したがって、いったん組織が中国に乗っ取られたら、その組織はどんどん変質して中国共産党政権の利権を追う売国団体と化していく。「組織は頭から腐る」というのは本当のことだ。頭が腐ったら、組織が優秀であればあるほど売国を優秀に行うことになる。

実のところ、こうした動きは中国の工作員だけでなく、韓国や北朝鮮の工作員によっても、政界・財界・法曹・宗教界・報道界・芸能界・教育界等々、すべての分野で戦後75年間ずっとアプローチが為されていた。

最近になって、やっと日本人の一部がこの事実に危機感を覚えるようになったが、すでに乗っ取られた組織が網の目のように広がっていて、手の施しようがない事態にまで到達している。

今は、日本を想う日本人、日本を憂う日本人ほど、重要な組織から叩き出されてしまうような仕組みになっている。既存の政党、既存の組織、多くは信頼に値しない。このまま座視しているだけだと、日本人は日本国内でどんどん窮地に落ちる。

もし、あなたが純粋な日本人なのであれば、それが理由で日本で弱者に追い込まれる。そうであれば、私たちは防衛しなければならない。しかし、防衛はひとりではできない。

日本を心から思う日本人と連携し、ネットワーク化する必要がある。心から「日本を守りたい」と考えている日本人と組まなければならない。

中国は中国共産党政権という巨大な組織で動いている。個人で動いてもつぶされてしまう。では、どうすればいいのか。彼らに倣えばいいのである。

中国のみならず、侵略に関わる人間たちはすべて「ネットワーク」が強力に構成されていて、それが各組織で自分たち側の人間がトップに立つように互いに協力しあって動いている。

これと同じ組織が日本人にも必要だ。

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新たな玄洋社が生まれたら、世界が震撼する

日本人は単一民族だったので、外部から自分を守るための結社(ネットワーク)は必要なかった。しかし日本が乗っ取られていく中では誰が信用できるのか分からず、下手に動くとつぶされる時代がきている。

だから、日本人の、日本人による、日本人のための結社(ネットワーク)が必要になってくる。外国による乗っ取りや侵略を断固として拒否するネットワークで結びついていく。

中国人がやっている通り、仲間内のネットワークで「本物の日本人」のために便宜を図る。そして、日本人と日本の国益に沿うように、裏側から支え合って実現していかなければならない。

日本人は民族的に、組織になると猛烈に強いという特質を持っている。非常に結束が固く、お互いに協力・協調し合い、信頼できる組織に忠誠を誓うことができる。それが日本人だ。

あまり知られていないが、中国人も一族や同郷や同業を中心とした結束力の固い結社を持って互いを互いに利益や地位を供与し、引き上げながら動いている。こうした中国系の結社は幇(ぱん)と呼ばれており、青幇(ちんぱん)、紅幇(ほんぱん)、洪門(ほんめん)等々、公のものから秘密のものまで数多くある。

日本人が同じネットワークを作ると、もっと力のある組織になっていく可能性がある。たとえば、玄洋社(げんようしゃ)のような巨大な結社になるはずだ。

玄洋社(げんようしゃ)とは何か。それは、まさに日本人の、日本人による、日本人のためのネットワーク組織だった。この玄洋社について知っている日本人はほとんどいないのは仕方がない。

ダグラス・マッカーサー率いるGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)がその活動を完全停止させ、検閲や焚書によって存在すらも闇に葬ったからだ。

玄洋社(げんようしゃ)は凄まじい組織だった。

総帥は頭山満(とうやま・みつる)翁。「欧米列強のアジア侵出に対抗する」目的で設立され、当時の政治家、民権運動家、大陸浪人、事業家等をすべて飲み込み、優秀な人材を輩出し続けた巨大なネットワークだったのだ。

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日本人は再び「結社(ネットワーク)」を必要としている

当時は「欧米列強」が政策としての侵略を行っていて、アジア諸国を次々と植民地化していた。

日本もぼんやりしていたら欧米の植民地にされていたかもしれなかった。だから、当時の日本を想う日本人が団結の必要性を痛切に感じ、玄洋社(げんようしゃ)に集まってきたのだ。

日本を侵略から守り、アジア諸国をも侵略に対抗するために力を貸したのが「玄洋社」だったのだ。朝鮮、インド、ベトナム、フィリピン、そして中国、台湾の独立運動すべてに関わっていた。

当然、欧米にとっては、この玄洋社は植民地に独立をけしかける天敵であり、だからこそGHQはその存在を許さなかった。玄洋社の活動を継続するどころか、日本人が玄洋社の存在を知ることすらも許さなかった。

徹底的な検閲と焚書によって玄洋社は闇に葬られ、日本人には代わりに自虐史観が植え付けられて現在に至っている。

それ以降、日本人は「日本人のためのネットワーク」を持たないで歴史を漂い、今や中枢組織の大半を中国・韓国・北朝鮮のグループに乗っ取られるというぶざまな状況に落ちてしまっている。

玄洋社があった頃、日本は「欧米の侵略」の危機に直面していたのだが、今は「中国の侵略」の危機に直面している。

これまでの中国の侵略は単なる序章であり、これからが中国の侵略の本番がやってくる。すでに中国共産党政権の戦略的で時間をかけた侵略工作によって、日本は危機に直面している。

中国の侵略主義が容赦ないのはチベット・ウイグル・香港で何が起きているのかを見れば分かるはずだ。日本も、じわじわと侵略工作に蝕まれているのである。

今の日本に何が必要なのかは明白だ。日本人は再び「結社(ネットワーク)」を必要としている。もっと具体的に言えば、かつて頭山満という巨魁が率いていた玄洋社(げんようしゃ)のような結社が必要なのだ。

『頭山満伝―ただ一人で千万人に抗した男(井上 聡)』

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