TSMCの2nmチップ海外製造禁止。半導体をめぐる対立は「軍事対立」でもあるのだ
台湾が警戒しているのはTSMCが中国に乗っ取られることではなくて、台湾そのものが乗っ取られることだ。台湾を手に入れてしまえば、TSMCも自動的に中国のものになる。これを阻止するための戦略がシリコンシールド戦略だったが、ここで新たな問題が発生している。(鈴木傾城)
台湾が警戒しているのはTSMCが中国に乗っ取られることではなくて、台湾そのものが乗っ取られることだ。台湾を手に入れてしまえば、TSMCも自動的に中国のものになる。これを阻止するための戦略がシリコンシールド戦略だったが、ここで新たな問題が発生している。(鈴木傾城)
かつてAMDはインテルの安価な代替製品を作っている企業のようなイメージがあったが、いまや時価総額でもインテルの2倍以上の規模を持つ企業へと成長した。現代はAMDの前に絶対王者NVIDIAが立ちふさがっている。この企業AMDは、どう評価すべきだろうか?(鈴木傾城)
株式市場でもインテルへの期待は低く、投資家はもはやインテルを見捨てている。インテルは過去に度重なる戦略ミスを犯し、技術革新において競合他社に大きく後れを取った。同社の経営戦略が成功する方向に賭けるのは、あまりにも無謀に見える。(鈴木傾城)
世界最大の半導体ファウンドリー企業がTSMCである。TSMCが持つ強みは圧倒的であるが、この強みがアメリカには脅威に映って「台湾が我々から半導体事業を奪った」と批判されるようになっているのは皮肉な話でもある。この企業の最大の弱点は地政学的リスクなのだ。(鈴木傾城)
AIが現代文明のパラダイムシフトになっていく中で、半導体セクターは力強い成長を見せるだろう。AIのパラダイムシフトは「まだ、はじまったばかり」でもある。そのためTSMCは、長期的な成長ポテンシャルを持つ魅力的な投資先と考えられられる。ただ、リスクもある。(鈴木傾城)
半導体はさまざまな製品の「頭脳」として不可欠な存在であり、デジタル社会の進展とともに、これからも絶対に外せないセクターである。生成AIの台頭によって成長がブーストされているのだが、生成AIに火が付いたのは2023年で「まだ、はじまったばかり」なのだ。(鈴木傾城)
半導体セクターは日本経済が真の意味で復活できるかどうかの重要な「国家戦略セクター」であるといっても過言ではない。半導体を制する国が次の時代を制するのだ。それがわかっているからこそ、世界は半導体に莫大な投資をしている。日本が国運を賭ける分野がここにある。(鈴木傾城)
日本がふたたび「最先端技術の国」へとなるチャンスが見えてきている。それが日本が半導体セクターの世界的拠点となることである。日本は地の利で追い風が吹いているうちにチャンスをつかむ必要がある。すべての日本人はそれを理解して、半導体に目を向けよ。(鈴木傾城)
人工知能のイノベーションはまだはじまったばかりであり、懐疑論者も多いが、私自身はAIは「本物のイノベーション」だと確信している。おそらく、私以上にAIに確信を持って半導体セクターに果敢に賭けている投資家が、次の金持ちになっていくのだろう。(鈴木傾城)