安物しか買わないと、いずれ安物しか買えなくなる理由を日本人は知るべき

安物しか買わないと、いずれ安物しか買えなくなる理由を日本人は知るべき

(「安物しか買わないと、安物しか買えなくなる」という現象の恐ろしさを、まだ日本人の中には理解できていない人間もいるようだ。安いから中国製の粗悪品でもいい、という発想は自分の人生も国も滅ぼす元凶になる。それを改めて理解して欲しい)

「安物しか買わない」と、「安物しか買えない」というのは、根本的にまったく違う意味を持つ。

「安物しか買わない」というのは、高いものも買うことができるということである。つまり、選択肢がある。「安物しか買えない」というのは、高いものが買えず、選択肢がない状態である。

日本人は最初は「安物しか買わない」だったのだが、それが非正規雇用が広がるようになった2000年代から、急激に「安物しか買えない」に追い詰められるようになっていった。

適正な価格でモノを買わなくなると社会が悪化する。最後には「安物しか買えない」ようになっていっくのだ。実際のところ、そのような動きになっていたのを日本人は早く気付くべきだった。

しかし、誰も何も気付かないまま、それは日本の底辺で進行してしまい、今もまだそれが続いている途上にある。

まだ「安物しか買わない」と言っている人も、それによって自分の収入がもっと下がって、このままでは安物しか買えない状態に堕ちていく。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

安物しか買わないと、安物しか買えなくなる理由

ここで言う安物とは、中国企業が作った本当の粗悪品まがいの安物の話をしている。

そういった粗悪品が、100円ショップやアマゾンや楽天やヤフーショッピングのようなネットショップで溢れるほど溢れかえっている。

日本人が、このような安物しか買わないと、安物しか買えなくなる理由は、いくつもあるが、その最も簡単なのは、以下のものだ。

(1)安物しか買わない。
(2)安物が作れる企業しか生き残れない。
(3)それは途上国の企業である。
(4)日本の企業はつぶれる。
(5)日本人が貧困化する。
(6)安物しか買えなくなる。

中国製の粗悪品しか売れなくなると、適正な値段で適正な品質の製品を売っている日本企業は苦境に落ちて資金繰りが難しくなる。これは当たり前のことだ。

そうなると、企業はリストラを余儀なくされるし、場合によっては倒産に追い込まれることになる。

そして、どうなるのか。日本企業が日本人を雇えなくなったら、当然、日本人はより貧困化するのである。だから、最終的に安物しか買えなくなっていく。

もちろん日本企業が粗悪品に駆逐されて全部つぶれるわけではない。生き残る企業もたくさんある。それなら安泰なのかというと、そうでもない。以下の動きも同時に起きるからだ。

(1)安物しか買わない。
(2)日本企業は安物を作るためにコストを削減する。
(3)コストの大半は人件費なので社員をリストラする。
(4)リストラが増えて日本人が貧しくなる。
(5)安物しか買えなくなる。

どのみち、日本人が安物しか買わなくなって、日本人が安物しか買えなくなるのは同じだ。

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「安い」がもたらすデメリットに気付くべきだった

私たちは、「安い」がもたらすメリットばかりを見ているが、そろそろデメリットも気付く必要がある。安物ばかり買っていると、自分たちが安物しか買えなくなるという現実を知らなければならない。

アメリカではアマゾン、日本ではヤフーや楽天などがそのようなネットショップが時代の覇者になっているが、インターネットでの買い物が主流になると人々は簡単に価格を比較できるようになった。

実際のモノは触れないのだが、価格だけは比較できるようになっている。こうした流れが粗悪品を生み出す土壌になっている。

表面だけ飾って価格を安くすれば評価対象は価格だけになって、本来は売れるはずのない極度の粗悪品が売れるようになってしまうのである。

レビューも簡単に改竄される。業社が20個のアカウントを持てば、簡単に20ものレビューが高得点で占められていく。実際に騙されて悪いレビューが増えていくと、店を畳んでまた違う名前の店で同じことを繰り返す。

それに消費者が騙されれば騙されるほど粗悪品がはびこるようになって、粗悪品の安売りが、もっと激しく先鋭化した動きになっていく。

粗悪品ばかりが売れるようになったら、適正な品質を適正な価格で売っていた業者は手抜きをして価格を下げるか、それとも廃業するしか方法がなくなっていく。次から次へと粗悪品が溢れ、それが長期に渡って続くほど真面目にやっている業者が生き残れなくなる。

本来は消費者が「粗悪品に手を出さない」という見識さえ持っていればそんなことにならないのだが、価格しか見ないで不当に安い価格のものばかり買うのであれば粗悪品が溢れる世の中になっても仕方がない。

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子供でも超安物を買ったら壊れやすいと知っている

かつて日本は良いものにこだわる国民性があった。今もその片鱗くらいは残っている。しかし、安物の蔓延と粗悪品の使い捨ての社会が、良いものにこだわる日本人の国民性を殺していこうとしている。

100円ショップやネットショップの安物の粗悪品ばかり買う日本人が増えたために、粗悪品がより幅を利かせるようになって日本人もそれを受け入れるようになってしまったのだ。

適正な品質のものを適正な価格で物を売ろうとしている良心的な日本企業はどんどん追い込まれて消えている。日本企業が潰れて、日本人も路頭に迷う。日本人は粗悪品を買って、わざわざ自分の首を必要以上に絞めている。

安物しか買わないと、安物しか買えなくなるというのは、そういう意味なのである。自分が「安物買いの銭失い」で損するだけでなく、社会全体をも荒廃させることにもなる。

本当にこれでいいのか、見直す時代がやってきた。

「安物しか買わないと、安物しか買えなくなる」という現象を知ったのであれば、それを何とかするには「粗悪品を買わない」という見識(リテラシー)を育てるのが重要だというのが分かってくるはずだ。

粗悪品を売るなとネットショップに圧力をかけるのも重要だが、それよりも根源的な部分で必要になってくるのは、買い物に対してもきちんとした「常識」を働かせることである。

適正な製品が、極度に安い価格で売られているというのは普通に考えるとありえない。相場よりも飛び抜けて安いというのは何か裏がある。別に難しい話ではない。相場よりも安いものは「素材も作りも安物だから」でしかない。

激安になればなるほど粗悪さは増していく。そして価値が消えていく。それは理解するのが難しい話だろうか。いや、誰もが知っていることである。子供でも超安物を買ったら粗悪で壊れやすいと知っている。

それが「常識」なのだ。

常識ではありえない価格で売られているようなものは手を出さない。そうしたリテラシーをきちんと持っていれば、社会から粗悪品が消え、適正な製品を適正に売るまともな企業が輝き出し、最終的には私たち自身にもメリットがある。

逆に、「安いから中国製の粗悪品でもいい」という発想は、自分の人生も国も滅ぼす元凶になる。(written by 鈴木傾城)

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常識ではありえない価格で売られているようなものは手を出さない。そうしたリテラシーをきちんと持っていれば、社会から粗悪品が消え、適正な製品を適正に売るまともな企業が輝き出し、最終的には私たち自身にもメリットがある。

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