弱い個体は狙われる。日本は弱腰の政治家を排除して核武装に邁進すべきだ

弱い個体は狙われる。日本は弱腰の政治家を排除して核武装に邁進すべきだ

結局、人間の歴史は戦争の歴史だ。私たちは誰もが平和主義でありたいと願うが、自分だけが平和主義であってもまわりが暴力主義なのであれば平和になり得ない。それはウクライナを見たら誰もが感じることだ。自分が何もしなくても、侵略国家が存在したら侵略されるリスクは常にある。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019、2020年2連覇で『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

ボロボロになっていくロシアが核で威嚇するようになった

安倍晋三元首相がロシアのウクライナ侵攻を受けて「核共有(ニュークリア・シェアリング)について国内でも議論すべきだ」と述べ、日本維新の会も「核共有の議論の開始」を政府に提言する流れとなっている。

いよいよ、日本の政治家も現実を見るようになってきている。

ウクライナ侵攻で劣勢になりつつあるロシアは、プーチン大統領も外相のセルゲイ・ラブロフも「もし第3次世界大戦が起これば核戦争以外にあり得ない」と、核をちらつかせて世界を恫喝するようになってきている。

ロシアはここ数日で、SWIFTからの排除、預金封鎖、株式売買禁止、海外資産凍結、国債のクーポン支払い禁止、銀行の取りつけ騒ぎ等々が同時並行的に起きている。

ロシアの長期外貨建て格付けはジャンク級に格下げされた。ロシア株式市場は閉鎖しているので新興市場指数からも除外された。

かと言って、ロシアが株式市場が再開するとどうなるのかと言うと、一瞬にして爆発的な売りが殺到してロシア株式市場全体の時価総額が縮小する。ロシア企業も甚大なダメージを受ける。

ロシアの国債のクーポンも外国人は受け取れなくなった。ロシア銀行セクターの80%が打撃。ロシア最大手行ズベルバンク欧州撤退を余儀なくされた。

ロシアの中央銀行はもう正当な方法で金を集めることができず予算も組めない。必死でルーブル防衛をしているのだが、国際社会はすでにロシア排除を断固として進めているので、ルーブルはもはや今の価値を防衛することはできない。

ロシア中央銀行がどれだけ通貨防衛しても、もっと売られる。最終的には紙くずになるまで売り飛ばされ、ハイパーインフレが襲う。

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現実を見ない平和主義者が最も危険なのだ

端的に言うと、ロシアはもう経済的に死んだも同然となっている。とすれば、プーチン大統領ができることは、とにかく一刻も早くゼレンスキー政権を打倒して勝利宣言する道しかない。しかも早急にだ。

ここ数日で勝負をかけてキエフを落とさないと、ロシアが詰む。かなり正念場に差し掛かっている。だから、ロシアはもうなりふり構わぬ手段でウクライナを取りにいっており、無差別攻撃も始めている。

ウクライナ第二の都市ハリコフで無差別攻撃を開始して多数の市民が死亡しているのだが、「無差別攻撃をやめてほしければ俺たちの言う条件を飲め」と、ウクライナとの交渉を有利にするための「テロリスト戦略」をやりはじめたのだ。

強引なウクライナ侵攻、核での恫喝、無差別攻撃と悪手連発のプーチンだが、本当に頭がおかしくなっているのではないかと米議員も声を上げ出しているほどだ。

ロシアは日本の隣国なのだから、日本がこうした情勢を受けて「核」の議論を進めていくのは政治家の義務でもある。

日本はいまだに左翼・リベラル・フェミニストたちが「平和を守れ」「憲法9条を守れ」と言っているのだが、国民の多くはそろそろ日本の国家安全保障はバージョンアップされるべきだと考えている。

誰も戦争を望まないが、日本は近隣諸国の侵略や攻撃にさらされている。正当な対話が通用しない中国・韓国・北朝鮮・ロシアが日本の隣国であり、しかも中国やロシアは核を保有しているのである。

ここに目をつぶって、日本だけに「核を持つな、議論するな」と言っている平和主義者は、明らかに国を危険にさらしている。平和主義者が国を危険にさらす。平和主義者は愛国心に欠けている。現実を見ない平和主義者が最も危険なのだ。

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いよいよ日本も核に向き合わなければならないのは確かだ

こうしたことから安倍晋三元首相がニュークリア・シェアリング(核兵器の共有)の検討を求める声を上げているのだが、岸田首相はそれを拒絶した。いつもは「検討する」「よく考える」と曖昧な言葉で煙に巻くだけの岸田首相だが、核兵器に関しては実に明確に拒絶している。

岸田首相は原爆が落とされた広島出身でもあり、票田も核兵器反対の人たちなので、立場的にも核兵器の共有の議論はできないのかもしれない。しかし、日本全体で見ると、日本が核に向き合わなければならないのは確かだ。

日本の自主防衛のためには、どうしたらいいのか。

・右派政治家を国政に送り込む
・改憲し、国軍を持ち、戦争できるようにする
・日本独自の核兵器を5000発保有する
・軍産複合体を作る
・最先端の兵器を輸入する
・憲法9条を近隣諸国に押しつける
・侵略には武力報復できるようにする

こうした基本をきちんとやっていくしかない。日本は改憲し、軍事武装・核武装して、中国・韓国・北朝鮮・ロシア等の近隣諸国には武装解除・核放棄させる。これが二重の意味での国家安全保障となる。

相手に武装解除・核放棄させるために、憲法9条の押し付けは役に立つ。それをいかに押しつけるかが日本の外交戦略であり、政治家の腕の見せどころである。

日本を核武装して敵国を非武装化することで平和は守れるのだ。

インドやパキスタンですらも150発以上の核兵器を保有している。中国・韓国・北朝鮮・ロシアという非常にリスクのある近隣諸国に囲まれている日本は、核兵器をアメリカやロシア並みに5000発以上保有しないと話にならない。そうすることによって、日本は国土を守ることができる。

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日本の政治家は国民を守る気持ちが本当にあるのか?

結局、人間の歴史は戦争の歴史だ。これが現実だ。私たちは誰もが平和主義でありたいと願うが、自分だけが平和主義であってもまわりが暴力主義なのであれば平和になり得ない。

それはウクライナを見たら誰もが感じることだ。自分が何もしなくても、侵略国家が存在したら侵略されるリスクは常にある。

横暴なのはロシアだけではない。中東では超暴力テロリスト集団が残虐な暴力で広大な地を破壊していたし、アフリカでも中南米でも血みどろの暴力が今も各地を覆い尽くしている。

東アジアでも中国が膨張主義を取るようになっていて、チベット、ウイグル、モンゴル、インド、ミャンマー、ベトナム、フィリピン、台湾、香港、日本と、次々と衝突するようになっている。

そして、北朝鮮は今もなお核兵器の保有に向けて邁進している。

すでに世界は対立と衝突が渦巻くようになっており、年々この傾向が広範囲に広がっている。世界が暴力化したら戦後から今までずっと平和ボケしていた日本も、この暴力の渦に巻き込まれれるのは必然だ。

そうであれば、日本が何をすべきなのかは明白だ。日本は襲われないように「抑止力」を持たなければならない。抑止力とは、言うまでもなく「敵を攻撃し得る軍隊」のことであり「防衛のための核兵器」のことである。

「弱い個体」は真っ先に襲われる。これは、小学生にも分かる簡単な論理だ。だから日本は、これから「日本もまた防衛のために核を保有する」と宣言しなければならない。座してやられるわけにはいかない。

核に対抗できるのは核しかないのだから、日本も今すぐ核保有を宣言し、攻めてくる国があったら核で報復できるようにすべきである。日本は核武装で「強い個体」にならなければならない。

何を躊躇しているのか。日本の政治家は国民を守る気持ちが本当にあるのか? 日本人は現実をよく認識し、弱腰の政治家を排除し、政治家に「早く核を持て」と突き上げる必要がある。それが「日本を取り戻す」という意味だ。

書籍
『対立の世紀 グローバリズムの破綻(イアン・ブレマー)』

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