軍事力を取り戻すことが新しい日本を作る原動力になり、新しい日本の復興になる

軍事力を取り戻すことが新しい日本を作る原動力になり、新しい日本の復興になる

ウクライナはかつては世界第三位規模の核保有国だった。しかし、1994年に米国が提示した安全保障を担保にして核兵器を放棄した。米国の傘に入れば自国の平和が守られると思ったのである。甘かった。核兵器を放棄して平和を謳えば平和になるわけではなく、国家は蹂躙された。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019、2020年2連覇で『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

米国の傘に入れば自国の平和が守られると思ったウクライナ

ロシアがウクライナに侵攻している。国際社会は何とかロシアの軍事的冒険を引き留めようとしたが、ロシアはウクライナがNATOやEUに接近するのを苦々しく見ており、「ウクライナは西側の操り人形だ」と吐き捨てて軍事侵攻に踏み切った。

ロシアは、ウクライナが自国陣営から外れるのを絶対に許さない。場合によっては、がNATOやEUになびくウクライナのゼレンスキー政権を転覆させるところまで到達するかもしれない。

ところで、このウクライナはかつては世界第三位規模の核保有国だった。しかし、1994年に米国が提示した安全保障を担保にして核兵器を放棄した。米国の傘に入れば自国の平和が守られると思ったのである。

甘かった。核兵器を放棄して平和を謳えば平和になるわけではなかった。国家は蹂躙されてしまうのである。

翻って日本はどうか。日本は、今もなお「憲法9条」みたいなものを唱えて「平和」と言っていれば軍事侵攻されないと政治家から国民までが信じているおかしな国家だ。

安倍晋三元首相は改憲に意欲的だったが、自民党と言えども寄り合い世帯でであり、左翼やリベラルの議員も大勢抱え込んでいる。その上に、連立を組んでいる公明党が「憲法を改正するなら連立から離れる」等の脅しを言っていたので、改憲はまったく進められなかった。

つまり、安倍晋三氏ほどの実力者が「憲法改正をしたい」と言っても、なかなか事が進まないのが今の政治情勢なのだ。頼りない岸田首相ならなおさら何もできないだろう。これを打破するためには、とにかく右派の議員をどんどん増やすしかないが、現状はそうなっていない。

世界情勢を見ても国家間の対立はどんどん深刻化しており、日本の周辺でも中国・韓国・北朝鮮という横暴な国家が蠢動して日本を脅かす時代と化している。戦争は必ず起こる。そして、日本は必ず巻き込まれる。

戦争が起きないと思っている人は歴史を知らない人だ。日本を巻き込む戦争は必ず起こる。最終的には東アジアは戦場になったとしても不思議ではない。

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憲法第九条というのは「刀狩り」だと気づけ

人類は、歴史のどの瞬間を切り取っても、常にどこかで戦争をしてきている。これを指して、アーネスト・ヴォルクマンは著書『戦争の科学』の中で、「人類の歴史は戦争の歴史だ」と述べた。

戦争が続いていたのであれば、「これからも戦争はなくならない」と思うほうが自然だ。人類に戦争のなかった年はなく、人類に紛争がなかった年もない。

日本が戦後から、いつまでも外交的弱者になっているのはなぜか。それは憲法第九条という「刀狩り」で軍事力を奪われ、完膚なまでに平和主義に「洗脳」されてしまったからだ。

GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)のプレスコードで日本人全体に洗脳がかけられたというのを意識している日本人はほとんどいない。

プレスコードというのは、日本人が再び軍事力で台頭しないためにアメリカが仕掛けた徹底的な検閲と世論操作で成り立っている。プレスコードでは、アメリカを批判するような記事は一切載せないことだけでなく、ロシア・イギリス・韓国・中国への批判させも封じ込まれた。

これによって日本人は軍事力の保持を「間違ったこと」として徹底洗脳された。さらに現在も、日本人が優しい民族で武装的な民族ではないと世論操作され続けている。もちろん、それは大間違いである。

本来の日本はアジアでも最大の戦闘国家だった。それも長い歴史の中でそうだった。

戦国時代の「戦国」というのは、刀や銃を持って相手を物理的に殺していた時代を指している。武士が持っていた刀は人間を切り裂くための武器だった。剣道は他人を斬り殺すための稽古だった。空手は相手を殴り殺すための稽古で、柔道は相手を絞め殺すための稽古だ。

しかし、1945年の無条件降伏から日本人は軍事力を奪われ、しかも平和主義に洗脳教育された。

そして、いまや中国や韓国や北朝鮮が工作員を使って内部から侵略に来ているというのに何ら危機意識も持たず、軍事力を極端に忌避したり嫌悪する日本人が圧倒的多数になってしまった。

政治家も、国土が侵略されても「話し合い」「協調」しか考えない。

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防衛できない国家は自滅するのは当たり前のことだ

「軍事力には軍事力で。恫喝には恫喝で」という発想が今の日本にはない。それが如実に現れているのが、北方領土であり、尖閣諸島問題であり、竹島問題である。

私たちの知っている政治家で「武力で北方領土を取り返せ」「竹島を死守するために韓国を攻めろ」「中国を攻めろ」「核兵器を保有せよ」という政治家がいるだろうか。国会議員の中に、そのように主張する議員はひとりもいない。

なぜいないのか。「軍事力を奪われている」からだ。いびつな平和憲法で縛られ、プレスコードで極端な平和主義が刷り込まれてしまった。そして、政治家も国民も事なかれ主義、先送り主義で問題に対処しなくなったのだ。

自国を防衛できない国家は自滅するのは当たり前のことだ。

アメリカが軍事力を棄てないのはなぜか。中国が軍拡に走るのはなぜか。それは、相手国を破壊して資源(石油や金や農作物)を収奪することができるからである。それを古臭いという人もいるが、まったく見当違いだ。

人類は、歴史のどの瞬間を切り取っても、常にどこかで戦争をしてきているのである。これからも、軍事力は物を言う。身も蓋もない言い方をすれば、軍事力は自国に有害な存在を一気に破壊するものなのである。軍事力は今でも有効なのだ。

だから、軍を持ち軍事力を発展させるのは、無意味でもないし時代遅れでもない。「時代遅れ」という発想そのものがおかしい。

中国・韓国・北朝鮮の工作員が意図的に日本人が軍事力に目覚めないように押さえつけており、執拗に無抵抗・平和主義を刷り込んでおり、悪意を持って日本人から闘争本能を奪っている。

日本が軟弱であればあるほど、自分たちは侵略に怯える必要がなく、逆に日本を侵略できるチャンスがある。その工作活動は侵略活動なのである。

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軍事力を取り返すことが、新しい日本を作る原動力になる

騙されてはいけない。資本主義国家でも、共産主義国家でも、宗教国家でも、すべての国家が軍事力を必要としている。軍事力は主義に関係なく存在している。自由主義国家も独裁主義国家も民主主義国家も共産主義国家もすべて軍事力を持つ。

そもそも、軍事力は人間が歴史を作り始めた当初から存在している。さらに言えば、何かの主義が生まれる前からすでに軍事力はある。軍事力は人間の共同体の防衛本能に刻み込まれているのだから、軍事力は主義で括ってはいけないのである。

軍事力の保持は主義としてではなく、国家の本質として理解しなければならない。戦後日本から失われたのは軍事力だ。だとすれば、軍事力を取り返すことが、新しい日本を作る原動力になる。そして、軍事力への覚醒が日本の復興になる。

日本が独立した国家として生存したければ、日本国軍を再構築しなければならない。平和主義に突き進んで軍事力を放棄するなど、どう考えてもあり得ない。

ところが、特定アジア諸国の工作員に飲み込まれたマスコミは総力を上げて「日本は軍隊を持つな」「平和が第一」と叫んで日本人から軍事力を奪おうとしている。

そうであれば、日本人がしなければならないのは逆に軍事力を肯定することだ。奪われた軍事力を取り返すことだ。軍事力の必要性を認識しすることだ。危険な国際情勢に対応するために日本国軍を再構築し、旭日旗をはためかせる必要がある。

今の日本社会は、日本に敵意を向けてくる中国・韓国・北朝鮮を「敵」と言うことすらも許されない雰囲気にある。真実が封印されてしまうのである。そして、マスコミが日本国軍をことさらに否定する国になってしまっている。

どこの国でも犠牲が出る軍事力を行使したくない。しかし、軍事力を完全否定してしまっては正当防衛もできないし侵略されても対抗もできない。頭で軍事力を考えるから難しいことになる。生存本能に照らしあわせば何ら疑問はない。

軍事力には軍事力で対抗しなければ殺される。とにかく頭ごなしに軍事力を否定するのはやめたほうがいい。理想主義に陥ってはいけない。日本人は、頭でっかちになりすぎている。

核兵器を放棄したウクライナがどうなっているのか見て、日本はもう一度「防衛」について考え直さなければならない。

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