自分を取り戻す方法。まずマスコミを鵜呑みにすることを拒絶して自分で考える

自分を取り戻す方法。まずマスコミを鵜呑みにすることを拒絶して自分で考える

マスコミは自分たちの都合の良いニュースだけ報道し、自分たちの都合の良い言論だけを抽出し、自分たちの都合の良いコメンテーターだけを選び、自分たちの思うがまま世論を動かしている。マスコミは日本の世論を先導する「ハーメルンの笛吹き男」に等しい。日本人はマスコミという悪意を持った「ハーメルンの笛吹き男」を信じて、黙って後ろをついていっていいのだろうか。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

日本の世論を先導する「ハーメルンの笛吹き男」

マスコミは中立のような顔をしながら、実は極度に偏向し、日本人の脳を洗脳し、日本人を思うがままに操ってきたのだった。

マスコミは自分たちの都合の良いニュースだけ報道し、自分たちの都合の良い言論だけを抽出し、自分たちの都合の良いコメンテーターだけを選び、自分たちの思うがまま世論を動かしている。

マスコミは自分たちに都合の悪い人間がいたら何かとレッテルを貼って貶め、執拗に批判を繰り返し、自分たちの都合の良いスローガンで世論を誘導している。

マスコミが登場させるのは、自分たちの意見をオウムのように喋ってくれる代弁者である。マスコミが持ち上げるのも、自分たちの都合の良い言論を言ってくれる代弁者である。

自分たちの都合の良い人間に何かの権威を与えたりして、その権威付けで正当性を強調し、それに反対する人間についてはレッテル貼りをして貶す。

マスコミはそれを延々と数十年もやってきて、日本を思うがまま動かしてきた。

マスコミは自分たちの気に入らない政治家がいたら、発言の枝葉末節を捉えて激しく攻撃したり、発言を切り貼りして改変したり、わざと誤解されるような編集をしたりして貶め続ける。

逆に自分たちに都合の良い政治家がいたら、どうでも良いことでもテレビに出して何かを発言させ、どんなスキャンダルを持っていても追及することもなく矮小化し、ヤラセのインタビューで「あの政治家は良い、好き」と言わせたりして持ち上げる。

そんなわけで、政治家もマスコミに生殺与奪の権利を握られているようなものである。

マスコミは日本の世論を先導する「ハーメルンの笛吹き男」に等しい。日本人はマスコミという悪意を持った「ハーメルンの笛吹き男」を信じて、黙って後ろをついていっていいのだろうか。良いわけがない。

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自分よりも他人の意見が「主」になっている

お上に従う。社長に従う。学校に従う。先頭に従う。流行に従う。群衆に従う。テレビに従う。日本人はどの民族よりもそういった傾向が強いことはよく知られている。たとえば、流行に従うというのは、こういった言葉に集約される。

「みんなが見ているテレビ番組を、自分も見る」
「みんなが持っているものを、自分も欲しい」
「流行っているから、自分も手に入れる」
「みんなが良いというから、自分も良いと思う」

これはひとことで言うと、自分が特に好きではなくても、みんなが好きだと言っていたら、自分も好きになるということであり、自分よりも他人の意見が「主」になっている状態を指している。

場合によっては、自分の意見が存在していない可能性もある。

「自分の意見が存在しない」「他人に従う」と言えば、誰でも危険な状態であると分かるが、そんな危険な状態でも実はひとつの大きなメリットがある。

先頭が正しければ、自分は何も考えず、疑問も抱かず、大船に乗った気分で生きられることだ。何しろ先頭が正しいのだから、難しいことも面倒な決断もしなくてもいい。ただ従うだけで正しい方向に導かれる。これは楽だし、効率が良い。

だから、「他人に従う」というのは、あながちデメリットばかりがあるわけではない。場合によっては、猛烈に楽な人生を送ることも可能だ。

しかし、先頭が間違うとどうなるのか。先頭が手痛い間違いを犯すと、当然だが自分も一緒に間違う。先頭が崖から落ちると、自分も崖から落ちる。先頭が裏切ると、自分はカモにされる。先頭が乗っ取られると、自分が食い物にされる。

それも、やすやすと突き落とされ、裏切られ、カモにされ、食い物にされる。なぜなら、今までずっと先頭に従って生きてきたので、もはや自分の意見がまったくないからだ。

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いつまでも弄ばれるがままになってしまう

日本人の世論は、マスコミが作っている。新聞社もテレビ局も「衰退産業」とは言えども、いまだに圧倒的なパワーを持った媒体であり、その影響力を過小評価するのは間違っている。

マスコミは、いとも簡単に世論を操作し、流行(トレンド)を作り出すことができる。しかし、そのマスコミが間違うと、もちろん黙って従っている後ろの人間はみんなまとめて間違うということになる。

さらにマスコミが意図的に歪曲した情報を垂れ流せば、日本人はみんな歪曲した情報を信じる。マスコミが世論誘導を垂れ流せば、日本人はみんな誘導されてしまう。マスコミは悪意を持ってそれをやっている。

マスコミは平然と捏造も歪曲も仕掛けて来ている。

だから、「みんなが見ているテレビ番組を自分も見たい」とか、「みんなが良いというから自分も良いと思う」という発想がある人は、みんなまとめてマスコミに心を弄ばれることになる。

もうマスコミは信じてはいけないものの代表になっている。それでも「先頭に従う」という心理状態から抜け出せなければ、いつまでも弄ばれるがままになってしまう。マスコミが右と言えば右、左と言えば左に行くのは、みんな揃って自滅への道を辿る危険な現象でもある。

今、しなければならないことは簡単だ。主体性を取り戻せばいい。主体性を取り戻すというのは、自分の人生を取り戻すということにつながる。

何をすればいいのか分からなければ、一番簡単な方法がある。すぐにでもできる方法だ。それは、マスコミが自分に押し付けるものを疑い、マスコミが言っていることを鵜呑みにするのは「拒絶する」ことだ。

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意識的に押し付けられたものを拒絶する

マスコミは世論誘導のために「7つの原則」を駆使しているのは以前にも書いた。改めてこの7つを記すと、このようになる。

1. 攻撃相手にレッテルを貼る。
2. スローガンで自分の都合を煽り立てる。
3. 権威付けで、正当性を強調する。
4. 権威者・カリスマに協賛(ステマ)してもらう。
5. 自分たちが味方であると一体感を強調する。
6. メリットを最大限に強調、デメリットは矮小化。
7. これが流行っているとブームを作る。

どのみちマスコミの押しつけるものなど意味がないものが多いのだから拒絶してしまえばいい。マスコミが引っ張り出してくる知識人もマスコミの偏向意見を代表して言っているだけだから拒絶すればいい。

押し付けられた意見を拒絶すれば、「では自分の意見は何なのか?」という話に必ずなっていく。

自分の意見を自分で選ぶ。これが「主体性を持つ」ということだ。

マスコミが頼りにならなくなってきているということは、そこから自分を切り離して、自分の生き方を模索しなければならなくなっているということだ。

それならば、マスコミによって押し付けられているものを、いったん疑い、拒絶することによって自分を取り戻すことができるというのは自明の理だ。

日本人はいつも「受け入れること」「自分を出さないこと」「従うこと」に重点を置いてきた。だから、無意識にそのような生き方になる。そんな日本人が覚醒するためには、マスコミが意識的に押し付けてくるものを拒絶する力が必要なのだ。

最近はマスコミの偏向と捏造と押し付けが醜悪なまでにひどくなっているので、まずは危険な存在と化したマスコミを拒絶するところから始めるのは正しい一歩となる。マスコミに影響されることを「拒絶」して、そこから自分の意見を考える。それが覚醒の第一歩となる。

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