日本は叩いても報復して来ないので、人民の不満を反らせる都合の良い国

日本は叩いても報復して来ないので、人民の不満を反らせる都合の良い国

天安門事件が起きたのは1989年。ソ連が崩壊したのは1991年。この時代、中国共産党は絶体絶命の窮地に追いやられており、まさに崩壊の危機に瀕していた。そこで、1993年より第五代目の国家主席となった江沢民は何をしたのか。

江沢民は、人民の怒りを中国共産党から日本にそらして、中国の問題はすべて「過去に日本がしたことが悪い」と責任転嫁した。だから、中国の反日教育は1993年から「国家的方針」として始まっており、中国の学校では一貫して反日教育が行われるようになった。

反日プロパガンダも江沢民の時代から強化され、日本の悪行を告発する記念館を作ったり、反日ドラマを大量生産したりするようになった。また教育の中で、日本人に対するヘイトスピーチが奨励されている。

最近、中国は米ドナルド・トランプ大統領の仕掛けた貿易戦争で劣勢に立たされており、そのために日本にすり寄っている。「今」だけを見ると、中国からは一頃の反日機運は消えたように見える。しかし、平穏は続かない。

中国の反日は決して終わらないし、終わるどころかこれからが本番になる。日本は叩いても報復して来ないので、いつでも人民の不満を反らせる都合の良い国だからだ。「反日」というカードを中国はいつでも切ることができるのである。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

反日は思想として定着した

中国が反日を煽るためには、人民に「日本は悪い国だ」という共通した意識が必要である。だから、反日というカードを切らない時期でも、中国国内では常に日本を悪者にした教育が行われる。

それが「反日教育」である。

この教育があるから、中国共産党が必要だと思った時は瞬間に反日に火をつけることができる。1990年代にこの「反日教育」を受けた中国人の多くは、日本に対して良い感情を持ち合わせていない。

中国政府の押し付ける教育に疑問を感じる層もいるが、素直に信じる層も多い。仮に人民の30%しか反日教育の成果がなかったとしても、中国の人口は約14億人なのだから、4億2000万人がそれを信じるということになる。これは壮絶なまでに危険な数字である。

1993年に10歳〜20歳だった中国人は、その後ずっと反日の空気の中で育ち、この世代は現在30歳〜40歳になっている。政府に煽られて、しばしば巨大な反日デモや略奪を引き起こすのもこの世代だ。

そして、これから中国を動かしていくのもこの世代であり、中国軍の前線の兵士として実際に軍事行動に関わるのもこの世代なのである。

江沢民という男が中国共産党を生かすための方便として作られた「反日」イデオロギーは、40代よりも下の世代の中国人にあまねく浸透して思想として定着した。

だから、反日デモや反日運動は、一過性のものではない。これから反日思想の世代が国家運営に関わって来るからである。

これは韓国や北朝鮮にも同じことが言える。中国も韓国も北朝鮮も、国が危機に陥るたびに、政府は自分たちの失策から人民の目をそらすために意図的に「反日」を利用し、煽ってきた。

日本はこれに対して「謝罪」や「事なかれ主義」で応じてきたので、ますます反日イデオロギーが功を奏することになったのだ。

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反日はいつでもぶり返す

日本が謝罪すればするほど、反日イデオロギーは成功することになり、膨れ上がった反日の動きは指導者が止めたいと思っても、止めることができなくなっていく。一時的に穏やかな時期もあるかもしれないが反日はいつでもぶり返す。

グローバル経済が変調をきたすと、中国と共に韓国も北朝鮮も経済崩壊の危機に追い込まれる。

そうなった時に何が起きるのかは火を見るよりも明らかだ。日本を憎悪したこれらの「反日」国家は、事あるごとに責任をすべて日本に押し付けて、ますます「日本憎悪」が深まる。

反日は暴走し、全面衝突を引き起こす。もはや史実は関係ない。日本がどのように対応しようが、それも関係ない。日本に対する恨みで凝り固まり、反日に洗脳されているので、行き着くところにまでいくしかない。

反日は中国・韓国・北朝鮮のアイデンティティとなっている。

国家も、人民も、反日のアイデンティティで成り立っており、それを社会システムの中に組み込んでいる。そのため、「反日」を否定することは自分自身の存在を否定することにまでつながっていく。

だから、この反日イデオロギーが暴走し、中国・韓国・北朝鮮が日本に対して軍事衝突を引き起こしたとしても不思議でも何でもない。すでに歴史問題で日本を激しく責める情報戦は仕掛けられており、今は戦争前夜の状況にある。

沖縄の基地問題をその裏側には中国の分断工作がある。今後は北海道も分断工作の対象になる。対外的にも内外的にも日本に攻撃が仕掛けられ、最悪の場合は「物理的な衝突」が起きても不思議ではない。

中国が追い詰められれば反日に火がつき、いつでも「最悪」が起こり得る。

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共産党の消失=国の分裂

特定三カ国の反日洗脳は、解けたり冷めたりすることはない。むしろ、それは強化されていく。中国や韓国や北朝鮮は、急激に経済が悪化しており、政府が苦境に陥っている。

経済成長が止まり、国家運営はより厳しいものになっていくと、国民の間に不満がマグマのように鬱積する。そうなると、政府は人民の目を外部にそらそうとして反日カードを切る。それしか国家が生き延びる道はないからだ。

アメリカに貿易戦争を仕掛けられている中国は危機的であると言える。

中国は巨大な国土を持った「大国」だが、国家運営に失敗すると中国共産党が消失するというだけにとどまらない。党どころか、国土が分裂して国そのものが消失するという事態に見舞われることになる。

一党独裁の中国の場合、「共産党の消失=国の分裂」なのである。

アメリカのオバマ前大統領は最初の頃、米中のG2を方針としていた。中国が経済大国化していけば、いずれは民主的な国家になっていくとアメリカは思っていた。G2はそんな都合の良い予想の元に立てられた国家戦略だった。

ところが、中国は民主的な国家になるどころか、情報統制、言論封鎖、周辺国弾圧、軍事拡張と、やりたい放題で、まったく国際協調がなく、共産党独裁がより強まっている。

民主主義は定着せず、汚職が蔓延し、習近平はどんどん独裁化と神格化を進めている。このような社会に、中国国内からも非常に大きな反発が生まれようとしている。中国共産党の一党独裁はもう限界に来ている状態だ。

そんな状況なのだから、今後も反日がさらに先鋭化し、暴発することは充分にあり得る話である。いずれは最悪の事態が起きることも想定しておいた方がいい。

中国や韓国や北朝鮮にとって、日本人は「仮想敵国」ではなく「都合の良い敵」だ。私たちは銃口をこちらに向けられている。私たちは憎悪されている。私たちはどうしようもない悪夢の中に放り込まれているのである。

これらの国が問題を抱えると必ず日本人憎悪が爆発する。過激になるのは、むしろこれからだ。日本人は気をつけた方がいい。(written by 鈴木傾城)

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