アメリカは自国の危機に際して迅速に軍事行動できるが、日本もそうあるべきでは?

アメリカは自国の危機に際して迅速に軍事行動できるが、日本もそうあるべきでは?

日本の周辺はどんどん危険になっている。中国は軍拡に邁進し、韓国も基本的に反日で、北朝鮮も核ミサイルを所有する。ロシアも日本を恫喝している。アメリカは歴史的に武力をためらわず、自国が危機に陥った場合は一瞬にして軍事行動ができる日本もそうあるべきではないのか?(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

相手がそれを望んでいなければ実現できない

ロシアによるウクライナ侵攻を見ても分かる通り、戦争は相手の強引な武力侵攻によっていつでも始まる。一方が「対話で解決しよう」と持ちかけても、相手が「武力で屈服させてやる」という意志を持っていたら、もう対話は成り立たないのだ。

一方が圧倒的な軍事力があって相手を圧倒できる場合、何らかの大義名分があったらいつでも侵略は始まる。そうなった場合は「対話」など何の意味も持たないことくらいは、頭の中がお花畑になっている日本人も気づいているだろう。

最近になって、普通の常識を持った日本人も、そして国会議員も「憲法第九条を改正する必要がある」「防衛費を引き上げる必要がある」「核武装は必要である」と主張する人が増えてきている。

日本の周辺は、中国・韓国・北朝鮮・ロシアという反日国家がひしめいていて、日本に領土的野心を向けているのだから、それくらいの危機感を持つようになって当然なのだ。

特にロシアの一方的なウクライナ侵攻を見て、日本人もようやく「平和」というのは、相手がそれを望んでいなければ実現できないという「当たり前」のことを知ることになった。

相手が憎悪を持って攻撃してきた時、「平和」などという理想はまったく何の役にも立たない。逆に「日本は平和を望んでいます」と言えば、弱腰だと理解されてどんどん恫喝や侵略を進められていく。

現実社会での「平和」というのは、日本が軍事的オプションを持って相手に攻めてこられないようにした状態で「日本から相手を攻めることはない」と言う状態を指す。

もし武力を持っていなければ、相手が攻めてきても守れない。下手すれば日本国民は大量殺戮に遭う。「国民が大量殺戮されるかもしれないが、平和が大切なので軍隊も自衛隊も持つべきではない」というのは、かなり頭がおかしい人である。

頭がおかしいのでなければ、意図的に日本を破壊しようと思っている工作員であると思ってもいい。

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「それは理想であって現実ではない」と気付くべき

すべての国が軍隊を捨て、武器を捨て、正義と愛と友情に生きる世界は「理想」だ。そのような世界が来れば夢みたいだと誰もが思う。しかし、それは「夢みたい」だから理想であり、現実ではないのだ。

私たちが生きている「現実」の社会は、それが現実であるがゆえに理想とは程遠い世界となっている。世の中がいつまで経ってもまったく良くならないのは、言うまでもなく世の中が理想通りには動いていないからだ。

日本人は今まで平和を語り、対立を避け、謝罪し、自己主張を避けて国際社会で生きてきた。そうすることによって、日本は素晴らしい国であると認識してくれると日本人はユートピアを思い描いていた。

しかし、現実はそうはならなかった。

実際には平和を叫んでも、日本に向けてミサイルは飛んでくるし、謝罪しても賠償しても「もっと謝れ」と恫喝される。

自己主張しなければとことん蔑視され、反日をエスカレートされるし、侵略の意図を持った工作員がどんどん日本に入ってきて日本を腐蝕していく。

日本人の中には、まだ「平和憲法で日本が守れる」と心の底から思っている人もいるかもしれない。マスコミが朝から晩までそう言っているのだから、そのように思ってしまう人がいたとしても不思議ではない。

マスコミの洗脳能力は群を抜いているので、「それは理想であって現実ではない」と気付かないほど洗脳される人がいても仕方がないのである。ここがマスコミの恐ろしいところだ。朝から晩まで、執拗に繰り返すことで現実感を喪失させてしまう。

しかし、「平和憲法で日本が守れる」というのは、明らかに現実と理想を取り違えてしまっている。理想をいくら唱えても、現実が理想通りになっていないのであれば、現実の方を直視すべきである。

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「平和を祈願すれば平和になる」というのは理想

「平和を祈願すれば平和になる」というのは理想だ。現実ではない。理想は唱えてもいいのだが、唱えたところで実現化するかどうかは別の問題であるということは認識しておくべきだ。

この世はありとあらゆるところに対立がある。人種で対立し、領土で対立し、宗教で対立し、主張で対立し、歴史で対立し、経済格差で対立する。

この対立が、自分の生存やアイデンティティに関わってくるとき、「相手を強制排除するか、滅ぼすことで平和が訪れる」という現実に直面する。相手もまた同じように考えている。だから、平和を祈願したところで実現しない。

これが現実なのだ。

日本も周辺国といくつもの対立を抱えている。日本を憎んでいる国もある。日本人が全滅してしまえばいいと祈願している人間もいる。

平和はあり得ない理想である。この理想が現実だと思ったら、日本という国は消えてなくなってしまう。国の存続がかかっているのだから、理想と現実は絶対に取り違えてはならない。

「憲法第九条さえ守っていれば平和は実現する」みたいなものに代表されるような低レベルの話を信じている日本人もいるようだが、まるで世の中のことは何も知らないウブな少女のようだ。

「相手が攻めてきたら話し合いで解決できる」とか本気で言っている人間もいるのだが、あまりにも平和教育の洗脳が効きすぎて、「それは理想であって現実ではない」と気付かなくなったのか?

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平和は単なる理想であって、現実ではなかった

平和を祈願しても平和はやってこない。対話をしても理解されない。対立は常に生まれ、戦争はいつでも起きる。平和は軍事力が拮抗している間だけ保たれるものであり、人間の歴史は戦争の歴史でもある。

それを最もよく知っているのが、日本の同盟国であるアメリカである。

アメリカは国内に巨大な軍産複合体を抱えた国であり、世界中のどこでも戦争ができる態勢になっている。(ダークネス:アメリカの軍産複合体が戦争を必要としており、アメリカ政府は戦争を厭わない

アメリカは戦争をためらわない。今までずっと戦争をしてきた国である。自国が危機に陥った場合は一瞬にして軍事行動ができる。

アメリカは、ラテンアメリカでも、アフリカでも、アジアでも、必要とあればアメリカは素早く軍事行動を進める。アメリカにとっては外交も対話も戦争の一種である。

日本もそうあるべきではないのか?

戦後の日本は「平和教育」みたいなものを押しつけられていて、平和こそすべてだと思い込んでいるのだが、それは錯覚なのだ。平和は単なる理想であって、現実ではなかったのだ。

日本の周辺はどんどん危険になっている。中国は軍拡に邁進し、韓国は反日に凝り固まり、北朝鮮のような小国ですらも核ミサイルを所有しつつある。ロシアも日本を恫喝している。日本を守るためにも、現実に向き合わなければいけない時がきている。

「反日国家とは対話で仲良くなれる」とか「憲法第九条を守っていれば戦争は起きない」とか「自国が軍隊を捨てたら平和は実現する」とか思って、防衛を放棄していたら国が滅びる。理想は現実ではない。

平和主義的な理想はどこかの浮世離れした大学教授の頭の中にだけに存在すればいいのであって、それを現実社会に持ってくるから世の中の捉え方がおかしくなってしまう。

もう、私たちはのんきに理想主義を唱えている場合ではなくなっている。現実主義者にならなければ、日本という国が消滅してしまう。世の中は変わったのだ。現実と向き合う時間がやってきている。国が滅んでから何かしても遅い。

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