アメリカと中国の対立が、より熾烈なものになっていく理由

アメリカと中国の対立が、より熾烈なものになっていく理由

北朝鮮の先制攻撃を準備していたトランプ大統領の本気に、北朝鮮の金正恩は必死に「平和、対話」と言い出してアメリカに命乞いのメッセージを送り出した。

本来、北朝鮮はこけおどしの弱小国家であり、アメリカが行動を起こせば翌日には地図から抹消される運命にある。

そのために北朝鮮は手のひらを返して、あっちこっちに媚びを売っているのだが、手のひらを簡単に返すということは状況がくれば再びまた手のひらを戻すこともできるということだ。

そのため、北朝鮮問題は金正恩を排除するまで追い込まなければならない。

トランプ大統領は自分のまわりに北朝鮮を信用しないと公言するピーター・ナヴァロ氏、マイク・ポンペオ氏、さらにジョン・ボルトン氏、ジーナ・ハスペル氏で固めている。北朝鮮はこれから対話でも追い込まれていくことになる。

ところで、この布陣だが彼らは北朝鮮を信用しないのと同時に中国に対しても強硬姿勢を打ち出している人物ばかりである。特に国家通商会議委員長のピーター・ナヴァロ氏はその姿勢を強く見せている。

ナヴァロ氏はまったく中国を信用していない。それは著書『米中もし戦わば』で克明に記されている。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

これからアメリカと中国は激しい対立関係に入る

ナヴァロ氏は21世紀において中国がその領土的野心を前進させるのにより効果的だったものは「三戦(心理戦、メディア戦、法律戦)である」と断言する。

そして、その三戦が今やアメリカに仕掛けられているのだと説く。つまりアメリカと中国はもうすでに戦争状態に入っているのだというのがナヴァロ氏の見解である。だから、これからアメリカと中国は激しい対立関係に入る。

2018年5月3日。北京で米中通商協議が始まっている。ここに参加している重要人物のひとりにこのナヴァロ氏が入っている。協議は予測された通り、激しい衝突と共に始まっている。

トランプ大統領は、すでに中国に対して「安全保障の脅威」として、華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)を締め出している。

2016年にファーウェイやZTEの端末から送受信したSMSの本文、連絡先、通話履歴、電話番号、端末の識別番号を72時間ごとに中国のサーバに送信する機能が搭載されていたのが発覚したからだ。

日本のマスコミはまったく報道しようとしないが、これは凄まじく危険な事件である。私たちの情報はすべて中国に筒抜けになってしまっているのである。

ちなみに、ファーウェイのCEOである任正非(じん・せいひ)は中国人民解放軍出身者である。そして、ファーウェイは国策企業である。情報はすべて「中国政府」に流れているのだ。アメリカが「安全保障の脅威」というのは言いがかりではない。真実だ。

中国企業はバックドアを埋め込んで情報を盗み出すパクリ国家であるのはすでに世間の常識だ。

このような事実があってアメリカはファーウェイやZTEの締め出しに動いているのだが、本来であれば日本も追随すべき動きであるのは間違いない。

しかし、今やITが戦場となっているのに日本政府の動きは鈍い。危機意識がまったくない。それは日本国民の間にも言える。ファーウェイやZTEの端末は日本では野放しである。この状態はいずれ日本を危機に陥れる。

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中国はイノベーションを生み出す環境にはない

中国とアメリカは明確に敵対化しつつある。中国は不当なダンピングでアメリカのみならず世界の市場を荒らし回り、さらに不正な手段で知的財産を侵害して技術を盗んでいく。

アメリカは中国が信用できない相手であることを悟っていたのだが、オバマ大統領は「何もしない大統領」だったので中国はやりたい放題だった。

やりたい放題してもオバマ大統領は中国におもねっていた。中国で経済成長が続いて、その巨大な市場を取り込むことによってアメリカの多国籍企業が儲かるという算段があったからだ。

しかし、中国のやっているのはパクリによる経済成長である。アメリカの中核であるIT技術ですらも盗まれる。アメリカの多国籍企業を儲けさせず、自分たちがアメリカの巨大企業の技術を盗んで、盗んだ技術で暴利を得ている。

だからトランプ大統領は激怒して報復関税をかけ、さらに中国のIT企業に対する制裁を始めているのだ。

中国は自らの経営努力と技術的向上によって成り上がっていった国ではない。

ただ、先進国の企業を引き込んで中国に工場を作らせて技術を盗み取ったり、サイバー攻撃によるハッキングで技術を盗み取ったりして、それをあたかも自分たちの開発したもののような顔をしているだけだ。

基本的に中国はイノベーションを生み出す環境にはなく、そういった国民性もない。ただの強欲なパクリ国家だ。

アメリカがいくらサイバー攻撃やハッキングを止めるように言っても中国が止めないのは、技術や情報を盗むことを止めてしまったら、革新を生み出すことができないからだ。

盗めなくなったり、パクれなくなったら、中国の企業はたちまち干上がってしまうのである。だから中国は、自分たちが生き残るためには盗み続けなければならない。

アメリカが何を言おうとも、中国は存続のために知的財産の侵害を止めないのは、そういった体質があるからだ。

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いずれは中国はそのツケを払うことになる

中国は嘘と捏造と騙しで成り立っている。国家として体を為していない。

アメリカはやっとそれに気付いた。何もしないオバマ大統領が中国に裏切られる姿を見て、アメリカ人はピーター・ナヴァロ氏の言う三戦(心理戦、メディア戦、法律戦)が真実だったことに気付いたのだ。

中国はアメリカと完全に敵対し、政治的にも経済的にもアメリカと敵対するだけでなく、軍事的にも膨張してアメリカと対峙している。

アメリカと完全に敵対化したら中国もまた北朝鮮と同様に「アメリカには勝てない」ので、どこかの段階で妥協するしかない。しかし、妥協はしても行動を改めることはできない。

つまり、中国はこれからも軍事拡張もサイバー攻撃も止めることができない。

こうした動きは、米国のみならず全世界を敵に回すことになるわけで遅かれ早かれ中国はそのツケを払うことになる。

そうだとしても、中国共産党は自分たちが生き延びるには、ひたすら軍拡をして権威を誇示しなければならないし、中国企業もまた生き延びるために情報や技術を盗み続けるしかない。

パクリで生きており、イノベーションを生み出す環境などないのだから、そうしないと自壊してしまうのだ。

中国は政治・経済が失敗したら次の政権が新たな道を模索するという方法が採れない。

なぜなら中国は一党独裁であり、中国共産党が倒れれば中国そのものが吹き飛び消えていくからだ。場合によってはいくつかの国に分裂しても不思議ではない。そうである以上は止められない。

だから中国が態度を改めるというのは考えられず、これによってアメリカとの対立と衝突もより熾烈なものになっていく。(written by 鈴木傾城)

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つまり、中国はこれからも軍事拡張もサイバー攻撃も止めることができない。こうした動きは、米国のみならず全世界を敵に回すことになるわけで遅かれ早かれ中国はそのツケを払うことになる。

 

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