アメリカは中国デバイスを排除しているのに、日本は何もしないのか?

アメリカは中国デバイスを排除しているのに、日本は何もしないのか?

2018年8月13日。アメリカのドナルド・トランプ大統領は、中国の国策ハイテク産業であるZTE、ファーウェイなどの中国ベンダーのスマートフォン等のデバイスの使用を禁止する「国防権限法」に署名している。

FBIのクリストファー・レイ氏は、その理由を語っている。

「我々と価値観を共有しない外国政府がバックについている企業が、我々の通信ネットワークの中に入ってくることを深く懸念している」

「情報が不当に改竄されたり、盗まれたりする可能性がある。水面下でスパイ行為が行われるかもしれない」

ZTE、ファーウェイなどのスマートフォンは、ユーザーの個人情報を中国のサーバーに勝手に送信していることで悪名高い。ユーザーのSNS、連絡先、通話記録、電話番号、端末の識別番号を72時間ごとに中国のサーバに送信していた。

国防権限法で禁止されたのはスマートフォンだけではない。

「あらゆるシステムの、重要であるものもしくは不可欠のコンポーネント」である。要するにインターネットに接続される機器のすべてで、中国ベンダーはアメリカの政府機関から締め出されることになる。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

FBI、CIA、NSAを含むアメリカの情報機関が言った

米連邦通信委員会も、明確にこのように言っている。

「敵対的な外国勢力は通信機器に仕掛けたバックドア(裏口)を使ってウイルスを侵入させ、アメリカ人から情報を取ったり基幹インフラを攻撃したりできる」

その尖兵となるのがZTEであり、ファーウェイである。だから、アメリカはこの2社をアメリカの公的機関から締め出すことに決めて超党派でまとまった。

ZTE、ファーウェイなどのスマートフォンがユーザーの個人情報を根こそぎ抜いているというのは、民間の企業やジャーナリストが言っているのではない。

FBI、CIA、NSAを含むアメリカの情報機関が言っている。

そして、ZTEやファーウェイなどのスマートフォンに関しては、「ユーザー情報を盗まれているかもしれない」とか「盗まれる危険性がある」という曖昧模糊とした表現ではない。

「情報が盗まれている」と、ストレートにFBI、CIA、NSAのトップが上院情報委員会で明確に証言しているのだ。

ZTE、ファーウェイ等の中国ベンダーの悪質な情報不正取得は、オバマ時代の2012年からすでに問題視されていたのだが、当時のオバマ大統領は中国を刺激するのを恐れて、まったく何もしなかった。

そのため、アメリカの国家機密はどんどん盗まれてアメリカに大ダメージを与えることになり、逆に中国はアメリカをすっかり見下して「次の時代は中国だ」と傲慢不遜に宣言し、行動するようになっていたのだ。

だからドナルド・トランプ大統領は、中国に「知的財産権を侵害している」と激しく糾弾し、報復関税をかけ、2018年8月13日には「国防権限法」に署名することになったのだ。

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アイロンも湯沸かし器も情報を勝手に飛ばしている

中国の情報機器が信用できないというのは、実のところ以前から指摘されているものである。

いや、情報機器ではなく、「アイロンも湯沸かし器も情報を勝手に飛ばしている」と言ったら驚くだろうか。(ダークネス:あなたの家にもあるかもしない。スパイ行為をする電化製品

妙なチップが埋められており、それが情報を発して中国政府が情報収集している。そして、中国に批判的な人間をブラックリスト化しているのである。

こうしたことを日本人はまったく知らないのだが、それは無理もない話かもしれない。

なぜなら、こうしたことを日本の大手マスコミはほとんど伝えようとしないし、日本のITを専門としたメディアもまったく警鐘を鳴らそうともしないからだ。

さらに言えば、中国の危険な情報端末を売っている日本のキャリア3社、ドコモ、AU、ソフトバンクも、顧客に「情報が盗まれる恐れがある」という説明をまったくしないまま、今も平然と売っている。

日本にもZTEやファーウェイのような危険なデバイスが大量に入り込んでいるのに、日本のマスコミも販売業者も「まったく説明しない」のである。

まるで、「中国様に都合が悪いことには触れない」というコンセンサスがマスコミやキャリアにあるかのようだ。薄気味悪いほど、この問題について誰も触れない。

言語道断であると言える。

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自分や自分の家族や友人から排除して自己防衛を!

ドコモ、AU、ソフトバンク等のキャリアは特に深い意図がなく、「顧客の情報が盗まれようが、そんなことはどうでもいい。売れれば何でもいい」という顧客無視の姿勢でそれをやっているのかもしれない。

またマスコミ各社は、キャリアからもらう広告費が大きいので食い扶持を失いたくないがために何も言わないのかもしれない。

つまり、日本のキャリアもマスコミも、「金のため」に、顧客がどうなろうと関係ないと思っているだけなのかもしれない。

しかし、その結果として日本人の情報が根こそぎ中国に流れていくという結果になっているのであれば、日本のキャリアとマスコミの責任は重大だ。

FBI、CIA、NSAのトップが揃って「中国ベンダーのスマートフォンは情報を盗んでいる」と上院情報委員会で証言しているということは、中国ベンダーのスマートフォンは「日本でも日本人の情報を収集している」と懸念するのは普通ではないか。

ところが、日本では誰も何も言わず、騒がない。いったい、日本はどうなってしまっているのか。政府までまるで無関心だというのは、あまりにもおかしすぎる。

本来であれば、中国の驚異にさらされている日本こそが、徹底的に調査に入らなければならないはずだ。何もしないというのは、ありえないではないか。

政府も動かない。マスコミも動かない。キャリアも動かない。もはや絶望的な状況であるとも言える。

この中で、私たちができることと言えば、せめてスマートフォンは「絶対に」中国製品のものを選ばず、中国製品をできる限り自分や自分の家族や友人から排除することしかない。

とにかく徹底的に中国のデバイスを避ける。選ばない。捨てる。これは、自分のみならず、日本という国を守るための「自己防衛」でもある。(written by 鈴木傾城)

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FBI、CIA、NSAのトップが揃って「中国ベンダーのスマートフォンは情報を盗んでいる」と上院情報委員会で証言しているということは、中国ベンダーのスマートフォンは「日本でも日本人の情報を収集している」と懸念するのは普通ではないか。ところが、日本では誰も何も言わず、騒がない。いったい、日本はどうなってしまっているのか。

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