北朝鮮に翻弄されたくなれば、日本も核保有して北朝鮮の現体制を滅ぼす決断を

北朝鮮に翻弄されたくなれば、日本も核保有して北朝鮮の現体制を滅ぼす決断を

北朝鮮が核ミサイルを保有するようになると様相は一変する。北朝鮮は核を使って恫喝乞食外交を繰り広げ、弱腰の日本は何かと北朝鮮に脅されて金を毟られるような情けない状態に成り下がってしまう可能性が高い。日本も核保有を決断して北朝鮮の現体制を滅ぼす決断をすべき。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019、2020年2連覇で『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

北朝鮮を叩くために日本国内でもできることは山ほどある

ドナルド・トランプが睨んでいる間は大人しくしていた北朝鮮の金正恩だが、ジョー・バイデンみたいな大人しい人物が大統領になったら、またミサイルを飛ばして調子に乗り出している。

北朝鮮の戦略はまったく変わっていない。ミサイルを撃って軍事的な脅威をまき散らし、「大人しくして欲しかったら言う通り支援しろ」と国際社会に要求する。言うならば、恫喝型の乞食外交が戦略なのだ。

国際社会は数十年もこの恫喝乞食外交に翻弄されてきた。日本の政権もミサイルを撃たれても「遺憾だ」というだけで何もできない弱腰政権が延々と続いた。岸田政権も馬鹿の一つ覚えのように「遺憾だ」としか言えない。

恫喝にはその上をいく恫喝で北朝鮮を抑え、無理やり友情を演出することで北朝鮮を封じ込める戦略に出たのがドナルド・トランプ政権だったが、日本の政治家では「遺憾」と言うだけで大したことはできない。

こんな弱腰では拉致被害者を帰国させることは絶対に不可能だろう。

日本は軍事的に北朝鮮を攻め入ることができないというのであれば、日本国内でもできることは山ほどある。

本当に北朝鮮を叩きたいのであれば、朝鮮総連を解体し、パチンコを廃止し、朝鮮学校を一掃し、北朝鮮系の銀行を叩きつぶし、北朝鮮の政権と関わりのある人物を全員強制送還し、朝鮮系の帰化議員をスパイ容疑で拘束するくらいすればいい。それが北朝鮮に対する答えとなる。

本来であれば、これらはすべてやっていなければならないことである。

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倒れるはずの体制が倒れないで今に至っている

金正恩は健康状態に問題を抱えるようになっているのだが、そうだとしても今後も長く独裁を続ける。すでに三代続く独裁政権による恐怖政治は限界に達しているのだが、国を衰弱させながらも政権維持に汲々とするはずだ。

自分の側近も次々と粛清して完全に忠誠を尽くす側近だけで固め、国民を弾圧し、相変わらず恐怖政治を粛々と続けて止まらない。

こういう政権は本来であれば放置しておいても勝手に自壊する体制なのだ。しかし中国は緩衝帯として北朝鮮を生かし続け、韓国と日本は弱腰に終始しているので、倒れるはずの体制が倒れないで今に至っている。

北朝鮮の政治経済は完全に行き詰まっている。しかし軍事的脅威だけは増すばかりである。今回のミサイルにしても、現存の防衛体系では防止できない極超音速核ミサイルに進化する可能性が指摘されている。

また、コロナ禍の中でも相変わらず核開発も続けている。

言うまでもないが、国際社会がいかに北朝鮮を経済制裁して何らかの平和条約を締結させても、北朝鮮はそんなものは一切守らない。韓国ですらも日韓基本条約も日韓合意も守らないのに、北朝鮮に約束を守らせようとするのが無駄なのだ。

そのため、いくら周辺国が協議して北朝鮮に何かの条約を突きつけても何の意味もないし、北朝鮮の高官と協議しても時間の無駄になる。北朝鮮が周辺国と平和的に共存できる国家に変貌することは絶対にない。

一時期、ドナルド・トランプ政権は本気で北朝鮮を崩壊させることを画策していた。結局、北朝鮮が折れたのでこの作戦は遂行されることはなかったのだが、本当はこの時に北朝鮮を崩壊させておけば歴史が変わっていた。

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米中の代理戦争が世界中のどこかで発生するかもしれない

現在、米中の対立が際立つようになってきているのだが、今後はますます対立が深刻化していくのは必至だ。すでにアメリカと中国は、金融、ハイテク、メディアの分野で激しい超限戦を戦っており、武器を使わない戦争に入っている。

アメリカは中国をグローバル経済からデカップリングさせようと動いており、多国籍企業もそれに追随して中国から足抜けしようと動いている。アメリカの株式市場も米国に上場された中国企業をひとつひとつ着実に上場廃止に追い込んでいる。

こうした動きはまさに米中金融戦争なのである。

現在の「武器が飛ばない戦争」がさらに加速していくと、最終的には「武器が飛ぶ戦争」にまで至ることになる。

ただし、最初から米中が軍事的対立に至るわけではない。双方は核を保有しており、迂闊には動けないからだ。そうであれば、次に起こるのは「代理戦争」となる可能性もあるのではないか。

かつて米ソ対立の時に世界中のあちこちで代理戦争が起こったように、場合によっては米中の代理戦争が世界中のどこかで発生するかもしれない。

台湾は自国が戦場になる可能性も踏まえて身構えているのだが、代理戦争が起こるのであれば、日本と北朝鮮に起こる可能性はあるだろうか。

中国は北朝鮮を鉄砲玉として使えれば便利である。北朝鮮という厄介な国を使って日本という邪魔な国を叩き、両国を同時に疲弊させることができるという計算が成り立つ。アメリカとしても日本を巻き込むことで自国の戦費を削減できるのだから悪い話ではない。

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北朝鮮が核ミサイルを保有するようになると様相は一変

ただ、北朝鮮も馬鹿ではないので、自国が代理戦争に巻き込まれると分かったら、日本以上にそれを避けようとするだろう。

北朝鮮は政治的にも経済的にも脆弱な国家であり、実際に戦争になったら金正恩体制は戦争を最後まで遂行できずに完全に崩壊してしまう。中国が後押ししたとしても北朝鮮は戦争に勝てない。

戦争が起きれば、体制は崩壊する。だから北朝鮮は体制崩壊をさせるために「戦争するフリ」はしても「戦争そのもの」は避けているのである。

日本にしても今の弱腰政権では北朝鮮に先制攻撃をかけるという決断ができるはずもないし、代理戦争のコマにされてもまったく身動きでないのは目に見えている。米中が日本と北朝鮮に代理戦争を仕掛けたとしても、日本も北朝鮮も身動きできないのでそれはうまくいかないのではないかと思う。

ただ、北朝鮮が核ミサイルを保有するようになると様相は一変する。北朝鮮は核を使って恫喝乞食外交を繰り広げ、弱腰の日本は何かと北朝鮮に脅されて金を毟られるような情けない状態に成り下がってしまう可能性が高い。

北朝鮮が核を片手に自爆覚悟で国際社会を恫喝するようになったら、もはや中国も北朝鮮の暴走を止められず、アメリカも北朝鮮に手出しができなくなる。「自爆されるくらいなら」と、中国も北朝鮮をさらに生かし続けるだろう。

北朝鮮はすでに核弾頭を40個あたり保有しているのではないかと考えられている。ミサイルが高度化すると、やがて北朝鮮の核ミサイルは実用化される。

北朝鮮がこのような状況なので日本も一刻も早く核兵器を保有する国家となり、北朝鮮が実用的な核ミサイルを保有する前に北朝鮮の体制を崩壊させるしかない。北朝鮮に翻弄されて滅ぼされたくなければ、日本は北朝鮮の体制崩壊を計画すべきだ。

朝鮮総連を解体し、パチンコを廃止し、朝鮮学校を一掃し、北朝鮮系の銀行を叩きつぶし、北朝鮮の政権と関わりのある人物を全員強制送還し、朝鮮系の帰化議員をスパイ容疑で拘束する……。

できることを決断すべきである。

書籍
『AFTER SHARP POWER(アフター・シャープパワー): 米中新冷戦の幕開け』

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