生き延びるために、3つの能力(アビリティ)を徹底的に向上させよ

生き延びるために、3つの能力(アビリティ)を徹底的に向上させよ

世の中は完全にグローバル化した。企業は否が応でも激甚な競争の巻き込まれる。そうなると、競合相手よりも利益を上げるために、スピードある経営と、高度なテクノロジーの導入と、コスト削減に力を入れざるを得ない。

この3つは、すべて「社員の切り捨て」を生み出す。

世の中がシフトしたとき、会社はシフトした方向に向けて、思い切りよく会社の方向を切り替えなければならない。スピードある経営とはそのような意味である。

そのとき、その企業の新しい方向性に使える社員は残し、使えなくなった社員は「切り捨てる」という決断がなされる。

スピードある経営とはスピードある判断力や経営に関する合理的な選択も必要だが、これらは人間の判断ではなくAI(人工知能)が担うようになっていく。AIが本格化すれば、あらゆる場面で衝撃的な人員削減が起きる。

またコスト削減というのも、不要な社員を見極めて「切り捨てる」という動きである。

かつては、不要な社員を切り捨てるのは「アメリカ型」の経営だったが、今は日本でも非正規雇用を増やしてアメリカ型の経営になっている。終身雇用は残っているが、いずれは跡形もなく消え去る。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

単なる「歯車の部品」として雇われるスタイルに

これは社員から見ると、いつでもリストラされ、雇われるときは単なる「歯車の部品」として雇われるスタイルに変わったということだ。つまり、多くの社員は「一時的な雇われの労働者」と化した。

2000年代からこの動きが加速するようになると、これによって、日本に長く定着していたひとつの幻想が終わった。それは、このような幻想だった。

「勉強をして、いい大学に入って、いい会社に入れば、人生は一生安泰である」

今まで多くの日本人はこのような幻想の上に安泰な人生を夢見ていた。しかし、もうこの幻想は機能していない。粉々に打ち砕かれた。

良い大学を卒業し、良い会社に入り、資格もたくさん取って意味があったのも終身雇用の時代の話だ。かつては、そういったものが評価されて、加算でひとつひとつ役職の階段を上がっていくシステムだった。

しかし、世界はグローバル社会と化して、日本企業もグローバル社会で競合することに決めた。そのグローバル化した世界では、最も効率的なのはアメリカ式の従業員をドライに切り捨てる手法だったのだ。

経営者がすべてを決めて、労働者はそれを忠実にこなす役割となった。すると労働者は「歯車」のひとつとなり、歯車は安い単価で仕入れるのが経営者の仕事になる。

歯車なのだから、どこの大学卒だろうが、いくら資格を持っていようが、長年勤めていようが関係ない。

会社が不要になったと思ったらみんなまとめてリストラして、次の方向性に合致したコストの安い社員が新たに「歯車の部品」として雇われる。

もしくは今まで人間がやっていたところにAIが取り入れられて人間は雇われなくなる。

学歴や資格などは次の仕事探しに役に立つかもしれないが、そこでも結局は「使い捨て」になるのだから、結局、生活の安定に寄与することはなくなっていく。

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3つの能力(アビリティ)を徹底的に向上させよ

では、これからどう生きればいいのか。グローバル化とハイテク化と弱肉強食の資本主義になった現代を生き抜くためには、3つの能力(アビリティ)を徹底的に向上させなければならない。

(1)自分の専門職の能力を徹底的に高める。
(2)テクノロジーの能力を徹底的に高める。
(3)資本主義で生きる能力を徹底的に高める。

会社に依存して生きることは、もう許されない。終身雇用は日本社会から完全に消えていくからだ。

そうなると、リストラされることを前提として人生を構築しなければならなくなる。それが「グローバル社会の掟」だから、もう世界中の労働者はその前提で生きている。

そうすると、必然的に自分の持っている職業分野の「スキル」が自分の存在価値になる。真っ先にやるべきことは、その分野の専門家(スペシャリスト)になって仕事を究めることだ。

下らない、つまらない、どうでもいいような資格を山ほど持っていても意味がない。実務に裏打ちされた「専門」を持っていなければならない。

もし自分の「専門」を使ってくれる企業がない、条件に合う企業がないのであれば、その専門で起業することも考える必要が出てくる。

その際に必要になってくるのは、深く広いテクノロジーへの知識と縦横無尽に使いこなす能力である。

なぜテクノロジーなのか。次の第四時産業革命の時代になればなるほどテクノロジーが世界を支配することになり、テクノロジーが分からなければ起業すらもできなくなるからだ。

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「資本主義で生きる能力を徹底的に高める」の意味

私たちはこれから、自分の専門技能を極限まで磨いて生き残らなければならない。「専門知識」「専門実務」「高度なスキル」を拠り所に生きる必要がある。

しかし、それだけでは足りない。弱肉強食の資本主義の世界では、資本主義で生きる能力を徹底的に高める必要がある。資本からも金を生み出さなければならない。

かつては会社が自分を終身雇用で守ってくれていたが、会社が自分を守ってくれなくなっているのであれば、自分で自分を守るしかない。

自分が労働で生み出した金でも金を生み出す能力が重要になってくる。金で金を生む所得を「不労所得」というのだが、不労所得が生み出せる知識や力も必要なのだ。

ライセンス料が入ってくる仕組み、特許料が入ってくる仕組み、広告料が入ってくる仕組み、あるいは配当が入ってくる仕組みなどの「不労所得」を構築しなければならない。

もっとも分かりやすいのは「投資」だが、ここで言う投資というのは、一攫千金の「バクチ」ではない。堅実で、確実で、間違いのないものでなければならない。

不動産投資でも、株式投資でも、現物投資でも何でもいいが、それによって、値上がり(キャピタルゲイン)や配当(インカムゲイン)のいずれかが生み出せるように努力すべきだ。

年々、これを膨らませていく行為が「投資」の本質である。

日本の場合は、国そのものも少子高齢化で規模が縮小してしまうので、政府に頼りっきりになっていると生き残れない。そうならないために「投資」が重要になっていく。逆に言えば、これができていれば問題ない。

(1)自分の専門職の能力を徹底的に高める。
(2)テクノロジーの能力を徹底的に高める。
(3)資本主義で生きる能力を徹底的に高める。

この3つが基本であり、ここから外れた生き方は不本意な人生に追い込まれる。今でも、すでにそうなっているのだ。

なぜ若者に職がないのか。彼らはまだ専門家(スペシャリスト)ではないからだ。なぜ中高年が苦しんでいるのか。テクノロジーの能力を向上させるのを避けていたからだ。なぜ高齢者が追い込まれているのか。彼らは年金に依存して不労所得を重視していなかったからだ。

「生き延びる」というのは、並大抵のことではない。だから、今の時代を生き延びるために、基本はきちんと抑えておかなければならない。(written by 鈴木傾城)

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「生き延びる」というのは、並大抵のことではない。だから、今の時代を生き延びるために、基本はきちんと抑えておかなければならない。

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