偽ブランドを放置していると、世の中はどんどん無法になっていく理由

偽ブランドを放置していると、世の中はどんどん無法になっていく理由

2019年5月13日、福井県敦賀市の中華料理店で、ルイ・ヴィトンの偽財布や偽バッグを販売していた中国籍の夫婦が逮捕された。中華料理店なのに、レジの横でルイ・ヴィトンの偽財布を並べ、それを売っていたのだった。

2019年6月4日。インターネットでナイキの偽・シューズを16万2000円で販売した中国人の大学生が逮捕された。購入者は日本人なのだが、このナイキのシューズを本物だと思って購入したらニセモノだった。

小売りに関わる人間は誰もが知っていることだが、中国はブランド物のカバンから、スポーツ用品、コンピュータ製品、映画のDVDに至るまで、ありとあらゆるニセモノが横行する世界である。

偽ブランド・海賊版・コピー製品の山になっていて、中には本物と区別すらもできない精巧なニセモノも出回っている。それを日本に流れてきた中国人が日本人を騙して売りさばいている。

アマゾンにも大量の中国の粗悪品が陳列されてあって、評価を操作しながら「売り逃げ」する店も後を絶たない。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

他人のブランドになりすますのはビジネスではない

中国だけではない。韓国もまた偽ブランドが横行していて、これを日本に持ち込んで売っている韓国籍の人間も多い。韓国籍の人間の売る偽ブランドは、大阪の鶴橋や西成区が拠点となっていることが多い。

2018年10月、ネットオークションでルイ・ヴィトンの偽財布や偽バッグを販売していたグループが逮捕されているのだが、犯人は韓国籍の崔賢李という男で、日本人と共にこの偽ブランドの商品を店舗やインターネットで売りさばいていた。

押収された偽製品は3400点。これらを売って月50万円ほどの利益を得ていた。

日本はこういった偽ブランドをかなり厳格に取り締まっている国だが、それでも大量のニセモノが流れ込んで、いかがわしい店で売られている。

以前までは偽ブランドと言えば、鶴橋や新大久保のような地域の店頭でこそこそと売られるのが主流だったが、最近ではインターネットのオークションの場を移しているので、摘発が困難になっているようだ。

ニセモノを本物として売るのはもちろん詐欺だが、それでも偽ブランド詐欺に手を出そうとする人間は山ほどいる。ブランドは売れるからだ。こういった偽ブランドは中国が大量生産していて、それが中国・韓国を通して日本に流れ込んできている。

偽ブランドが許容されるべきではないのは、それは最終的に消費者を騙す行為になっていることや、ブランドの剽窃になっていることを考えればすぐに分かる。

真っ当なビジネスというのは、オリジナルをきちんと作り上げていくということだ。他人のブランドになりすますのはビジネスではない。単なる犯罪だ。

何でもそうだが、新しい何かを生み出すというのは、非常に大変で苦心惨憺たるものがある。しかし、本当の商売人になるためには、それをしなければならないのである。

それをしないで、他人のブランドを騙(かた)って、コピーして、ヤバくなったら逃げるというのは、まさに犯罪者の行為であり、ビジネスマンの行為ではない。

【金融・経済・投資】鈴木傾城が発行する「ダークネス・メルマガ編」はこちら(初月無料)

偽ブランドはゴミだ。金を払うとゴミで氾濫する

偽ブランドというのは、ゴミのような存在でしかない。

他人のブランドや製品やアイデアを盗んで、なりすましているのだから、メーカーと消費者の両方を同時に騙しているのだ。浅ましいし、愚かだし、馬鹿げているし、間違っている。

私たちが偽ブランドに決して手を出してはいけないのは、ゴミに金を払うとゴミで氾濫するからである。

偽ブランドは、本物をコピーしたものだ。それがどんなに精巧なものであっても、本物の真似であり、本物の努力を盗んだものである。

偽ブランドは、他人のものを盗んでできたものだ。犯罪者が作った犯罪製品と言ってもいい。それは、決して本物になれない「なりすまし」である。

「なりすまし」というのが非常に気持ちが悪いものであるのは、私たちの家族や友人が他人と入れ替わっていることを考えても分かる。

他人が知人に「なりすまし」して、本物のフリをしていたら、誰でも問答無用で拒絶反応が出るだろう。

偽ブランドも似たようなものだ。本物の製品のなりすましなのだから、それがいくら精巧だろうが何だろうが、どこまで行ってもなりすましに過ぎないのである。

そんな「なりすまし製品」を持っていたら、他人に嘲笑されるのが関の山だ。本物ではないものを、さも本物のように見せびらかしているのだから、その人間そのものが安っぽく見られても仕方がない。

偽ブランドは、それを売る人間がただ自分が儲かるためだけに作ったものであり、他人の満足や他人の信頼を得るために存在するわけではない。

作った人間の金儲けだけに存在する。つまり、それを買った人間は他人の欲に金を毟り取られたということでもある。ニセモノなのだから、ケアもなければ保証もない。売れれば、あとは何も知らないという世界である。

ダークネスの電子書籍版!『邪悪な世界の落とし穴: 無防備に生きていると社会が仕掛けたワナに落ちる=鈴木傾城』

買えば買うほど世の中は粗悪品でまみれていく

後の保証も、買ってくれた人たちに対する信頼関係も無視していいのであれば、当然、品質はどんどん落ちていく。

バレない程度に品質を落とせばそれだけ儲けが多くなるので、偽ブランドが出回れば出回るほど結果的には粗悪品で満ちあふれることになる。

偽ブランドを誇りを持って作る人間などひとりもいない。それが粗悪だろうが何だろうが、「自分だけが儲かればいい」という薄汚い拝金主義の世界だ。

つまり、こういった偽ブランドを買えば買うほど世の中は粗悪品まみれとなって社会の質が低下する。偽ブランドは世の中の製品の品質を向上させるのではなく、低下させてしまうからだ。

どんどん品質が低下していくのを喜ぶ人などひとりもいない。ニセモノの総本山である中国本土では、結局は市場が粗悪品まみれになって、金持ちは欧米から品質の良いものを買い漁るようになっている。

中国で起きているのは、偽ブランドが横行してそれを許容する社会が生み出したひずみであることに気付かなければならない。

偽ブランドは、存在がニセモノであるから、最初から敬意を持たれることはないし、その製品に品位が生まれるわけでもない。偽ブランドは敬意と品位を同時に失わせる。

偽ブランドが横行する社会というのは、製品やメーカーや販売者に対する信頼をまとめて損なう。偽ブランドが売られれば売られるほど、敬意と品位が減退して、消費者に猜疑心を生み出すことになる。

もちろん、そんなところにイノベーション(革新)が生まれることもない。

新しいアイデア、新しい製品を作ったところで、すぐに真似されて偽ブランドで安く叩き売りされると分かったら、誰が新しいことを考えようと思うだろうか。

結局、まじめにやるのが馬鹿馬鹿しくなって、誰もが安物とニセモノしか作らなくなり、社会から信頼も、向上心も、発展も失われてしまうのだ。偽ブランドを放置していると、世の中はどんどん無法になっていく理由がここにある。

私たちがしなければならないのは、偽ブランドを心から拒絶するということだ。ニセモノを買ってはいけないし、ニセモノに関わってもいけない。

それだけは理解しなければならない。こんなものを売る人間の品性は地に堕ちている。下劣だ。下劣な人間に金を払って下劣を蔓延させる必要はない。日本人は、偽ブランドに手を出すべきではない。(written by 鈴木傾城)

このサイトは鈴木傾城が運営し、絶えず文章の修正・加筆・見直しをしています。ダークネスを他サイトへ無断転載する行為は固くお断りします。この記事の有料転載、もしくは記事のテーマに対する原稿依頼、その他の相談等はこちらにメールを下さい。

偽ブランドが横行する社会というのは、製品やメーカーや販売者に対する信頼をまとめて損なう。偽ブランドが売られれば売られるほど、敬意と品位が減退して、消費者に猜疑心を生み出すことになる。もちろん、そんなところにイノベーション(革新)が生まれることもない。

この記事のツイッター投稿はこちらです

この記事を気に入って下さった方は、リツイートや♡(いいね)を押して頂ければ励みになります。

一般カテゴリの最新記事