出回る偽造在留カードに公文書偽造。これを放置すると日本社会は完全劣化する

出回る偽造在留カードに公文書偽造。これを放置すると日本社会は完全劣化する

中国人の犯罪者によって公文書偽造が増え続けている。裏で中国人から偽造された証明書を簡単に買えるようになったら、免許は何でも「裏で買えばいい」という発想になる。ニセモノが増えれば増えるほど、未熟な人間が高度な資格を手に入れたフリをして社会を危機に晒す。偽免許の医者の美容整形で顔面が崩壊したら目も当てられない。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019、2020年2連覇で『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

出回る偽造在留カード。「寝る間を惜しんで製造を続けた」

2021年2月18日。愛知県警は二人の中国人を逮捕している。「朱兆亮」という中国人と「陳長江」という中国人だ。この中国人の二人は偽造の在留カードを製造・販売する人間たちで、2020年8月から5400件の偽造在留カードを発送して、1000万円以上の売り上げを上げていた。

在留カードとは、日本に中長期間在留する外国人に対して交付されるカードで、ここには国籍・氏名・性別・生年月日・住居地・在留資格・在留期間・就労制限の有無などが記されている。

これによって、中長期に渡って日本にいる外国人が、正式に日本に滞在しているのかどうかが分かる。

これを偽造するというのは、要するに「日本にいてはいけない外国人が不法で日本にいる」ということを意味する。日本にいれば母国よりも稼げるので、母国に帰りたくない外国人も多いのだ。

そうした立場の外国人が「就労制限の有無=就労制限なし」と書かれた偽造在留カードを求める。それを中国人が製造・販売していたということだ。5400件の偽造在留カードを発送していたということだが、この二人が手がけただけで5400人の外国人が不法に滞在しているということが分かる。

実際にはこの二人だけでなく、多くの中国人が偽造在留カードの製造と販売を裏側で行っているので、これは氷山の一角に過ぎない。

2019年4月には埼玉県で「于平洋」という男と「崔明君」という中国籍の男が逮捕されているのだが、この二人も偽造在留カードの製造と販売を行っていた。

2019年10月には横浜市中区黄金町で「徐金涵」という中国人と他2人が逮捕されているのだが、彼らもまた偽造在留カードの製造と販売を行っていた。

2020年6月には東京都葛飾区で「林暁軍」という中国人が逮捕されている。この男は別の場所で別の中国人から偽造在留カードの製造と販売のビジネスを教わり、今度は個人でそれを始めていた。この男一人で約400枚の偽造在留カードを製造・販売していた。

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在留カード等番号失効情報照会でも判断できないほど精巧

2020年7月には埼玉県川口市に住む「王黎」という33歳の中国人と、「李春生」という37歳の中国人が、やはり偽造在留カードの製造と販売を行っていた。「寝る間を惜しんで製造を続けた」と彼らは警察に自供している。

寝る間を惜しんで製造を続けなければいけないほど需要があって、彼らはせっせとそれに応えていたということである。

この偽造在留カードを所持していて逮捕されている外国人も大量に出てきている。たとえば、2019年4月には横浜市内にある建築内装会社に潜り込んでいた12人の中国人のうち9人は、このニセ在留カードで日本にいた。

警察庁によると、偽造在留カードの所持などで摘発されたケースは2019年で748件もあった。

2020年はコロナ禍で流入してくる外国人は減るので偽造在留カードの所持等の摘発も減ると思うが、コロナ禍が収束すると「偽造在留カード製造販売ビジネス」は再び活発化するのは分かりきっている。

顧客は中国人だけではない。ベトナム人も、マレーシア人も、フィリピン人も、ネパール人も、みんな買っている。

最近の在留カードは非常に精巧に製造されており、見た目や透かしもそっくりであるのはもちろんのこと、存在する在留カード番号も使われている。

警察や雇用者が在留カードの真贋を見分けるために在留カード番号を入国管理庁のサイトの「在留カード番号失効情報照会」で調べる。

出入国在留管理庁 在留カード等番号失効情報照会
https://lapse-immi.moj.go.jp/ZEC/appl/e0/ZEC2/pages/FZECST011.aspx

ここで在留カードの番号を入力して番号が有効でなければアラートが出る。これによって、すぐに偽造カードだと判断できるのだが、存在する在留カード番号が使われていたら、偽造なのかどうかも判定できない。

これが何を意味するのかというと、精巧になりつつある「在留カード」によって、目の前の外国人が合法で日本に在留しているのか違法で在留しているのかカードで判断できなくなっていることを意味する。

このことから出入国在留管理庁は、令和2年12月25日から「在留カード等読取アプリケーション」をサポートするようになっている。取り締まる側も必死だ。

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今の日本はこういうのが野放しになっている

偽造の問題はそれだけではない。在日中国人の犯罪者たちが製造・販売しているのは在留カードではなく、多岐に渡っていることだ。分かっているだけでも、以下の公文書が偽造されている。

・在留カード
・運転免許証
・高所作業車資格証
・各種の組合員証
・卒業証書
・学生証
・国民健康保険証
・マイナンバーカード
・ギフトカード
・商品券
・自衛隊の身分証

自衛隊の身分証までもが出回っているということは、中国人の工作員が大量に日本に潜伏していて工作活動をしているという証拠でもあるのだが、今の日本はこういうのが野放しになっているのである。

ところで……。最近、中国人の女優・高溜(ガオ・リュー)が鼻の整形手術をして鼻先が壊死してしまったという事件があった。この手術を施行した医師は過去に5回も行政処分を受けている医師だった。

中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏は、中国では「医師と名乗って活動している者のうち、約1割が無資格だともいわれている」と『日刊サイゾー』紙2020/01/16で語っている。こうしたニセ医師は「日本にもいる」のが分かっている。

東京都では「尹乙浩」という韓国籍の女が2011年11月11日に「無資格で美容整形手術などをしていた」として逮捕されているし、2020年1月20日にはベトナム人の女二人が京都府で無資格美容整形手術で逮捕されている。

中国人のニセ医師が中国人相手に格安で手術を行っているという話もあるのだが、やがて彼らが「偽造医師免許」で闇手術をするようになったらどうだろう……。それを日本人が知らずに受けることになったらどうだろう。医師免許が偽造されたら、そういうことすらも起こり得るのである。

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今のままでは、公文書偽造は広がっていく一方である

最近、熊本県上天草市で偽1万円札が発見されている。すでに百貨店の偽造ギフトカードも出回って使っていた中国人が逮捕されていたので、偽札が出回るようになっても想定内なのだが、憂慮すべき事態である。

関係者の間では「今後、前例なき大量の偽札が出回るのではないか」とも噂されている。偽札と言えば北朝鮮製の「スーパーK」という超絶的に精巧な偽札が出回ったこともあったのだが、今度は中国製の精巧な偽札が出回らないとも限らない。

ありとあらゆる公文書の偽造が出回る日本社会、しかも未だにキャッシュレスに完全移行できない日本での次のターゲットが「偽札」になっても恐らく誰も驚かないはずだ。最も儲かる偽造は「偽札」なのだから、それは必ず起こる。

こうした偽造された公文書が大量に出回ることによって日本社会は、どんどん劣化するのは確実だ。

たとえば、商品券やギフトカード等による偽造で外国人が大儲けするようになったりすると、日本人もそれを使って欲しいモノを買いたいと思って中国人から手に入れて使うようにならないとも限らない。

あるいは、どこかの政治家のように学歴に箔をつけようと偽造された卒業証書を買い込むような日本人が出て来ないとも限らない。

裏で中国人から偽造された証明書を簡単に買えるようになったら、免許は何でも「裏で買えばいい」という発想になる。ニセモノが増えれば増えるほど、未熟な人間が高度な資格を手に入れたフリをして社会を危機に晒す。偽免許の医者の美容整形で顔面が崩壊したら目も当てられない。

中国人による大量の公文書偽造が日本に出回ることによって、人々は何も信用できなくなってしまう社会となり、それがそのまま社会の劣化につながっていく。

今のままでは、公文書偽造は広がっていく一方である。日本政府はいつまでこの「社会の劣化」を放置するつもりなのか。徹底的に取り締まり、犯罪者は罪を償わせて永久に日本に入国させない等の断固たる対応をしなければならない。

外国人が絡む話になると、日本政府は常に甘い。

書籍
『静かなる日本侵略: 中国・韓国・北朝鮮の日本支配はここまで進んでいる(佐々木類)』

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