免許証・在留カード・自衛隊の身分証。何もかもが中国人によって偽造される

免許証・在留カード・自衛隊の身分証。何もかもが中国人によって偽造される

「偽造」された証明書・有価証券・資格証・カードが偽造され、出回り、日本に莫大な損害を社会に与えるようになっている。中には真面目な中国人もいるはずだが、あまりにも「偽造」犯罪が増えると、すべての中国人の身分や証明書が信用できなくなり、社会が崩壊する。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

レンタカー営業所では偽造免許は見抜けない

中国人がニセ国際免許で日本の道路を走り回っているというのは、すでに何年も前から言われてきたことだ。2018年には日経新聞も『ニセ国際免許でレンタカー 中国人客、ネット購入か』というタイトルで記事化している。

記事では、中国人がインターネットでフィリピン発行の国際免許を買って、それを日本のレンタカー営業所に提出して使っているというのである。このフィリピン発行の免許証については、すでに2018年に国会でも問題提起されている。

『偽造国際免許証によるレンタカー利用に関する質問主意書』の中で、衆議院議員大西健介氏が次のように述べている。

「中国人向けに偽造国際免許証の取得を代行する業者が横行している可能性があるとすれば、事故を防ぎ、国民の命と安全を守るために、外国人の無免許運転の取り締まりの強化やレンタカー事業者への注意喚起など政府として対策を講じるべきではないか」

事故は起きているのか。もちろん起きている。

政府は「際運転免許証を所持する外国人が起こした交通事故(人の死傷を伴うもの)のうち、レンタカーを使用したものの発生件数は、2017年は188件、このうち、中国人が起こしたものは71件で、約37.8%を占める」と回答している。

中国人がニセ国際免許で人を轢き逃げして本国に逃げ帰った事件もある。「偽造」の免許証で乗り回して危険運転し、事故を起こしたら逃げ帰ったら良いと思っている中国人が大量にいる。

レンタカー営業所では偽造免許は見抜けるのか。見抜けない。だから、国際運転免許証の発行国と国籍が違う場合は渡航歴を満たしているのかを確認するような作業をしているのだが、「偽造」が見抜けないところに恐ろしさがある。

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一週間程度で中国から国際郵便で現物を届けてくれる

2019年1月11日。法務省東京入国管理局は埼玉県川口市内のワンルームマンションの一室を家宅捜索して、室内にいた27歳の元留学生の中国人を摘発しているのだが、この男は何をしていたのか。

あらゆるニセ身分証明書を、このマンションで製造していたのである。この摘発で押収された「在留カード」は約5000点だった。この中国人の男はSNSで一枚あたり1100円で売っていたのだった。

そして、この男が作っていたのは「在留カード」だけではない。「年金手帳」も「健康保険証」も「マイナンバーカード」も偽造されていた。そして、これを中国人だけでなく、ベトナム人やインドネシア人にも売っていたのだった。

2020年1月。読売新聞は『日本語試験、合格証を偽造…女「数え切れないほど売りさばいた」』という記事を上げている。逮捕されたのはベトナム人の女性だったのだが、「約5年前から、数え切れないほど売りさばいてきた。月30件は依頼があった」と語っている。

ということは、1年間で360件。5年で1800件の「日本語能力試験の合格認定書」を売りさばいたことになる。この女性ひとりで1800件のニセ合格証が出回ったのだ。重要なのは、逮捕されたこの女性は実際の偽造を中国人に製造を依頼していたことだ。

中国に大々的な製造拠点があって、そこに依頼すれば「一週間程度で中国から国際郵便で現物を届けてくれる」というのである。

こうした製造拠点は中国にいくつかあって、それぞれが日本内部の外国人からの依頼でニセ証明書を製造販売している。つまり、このベトナム人女性は「偽造」合格証の販売者のひとりに過ぎず、摘発は氷山の一角であったということになる。

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偽造ギフトカードや偽造商品券が、大量に日本に出回っていた

2019年10月。中国籍の留学生である「王詩超」という23歳の男が東京都世田谷区内で職務質問を受けた際、偽造IDカード2枚を持っていたとして逮捕されている。この男が持っていたのは「陸上自衛官の身分証明書」だった。

この男が持っていた身分証明書は本格的なもので、『氏名欄には陸上自衛隊に実在しない人物名が記載され、陸上幕僚長の公印を示すものや指紋、ICチップが偽造されていた』と報道されている。

産経新聞は『趣味のサバイバルゲームで自衛官に扮する際などに使っていた』『なりすます目的はなかった』と男の言葉を報じている。その供述が本当なのかどうかは、分からない。なりすます目的があっても、そんなことは言わないはずだ。

考えなければならないのは、こうした身分証明書が1800円程度で出回っているということは、場合によっては中国人の工作員が自由に自衛隊の関連施設に侵入できる可能性さえもあるということを意味している。

2019年12月。静岡県で3人の中国人が逮捕されているのだが、この中国人は「クレジットカード」を偽造して買い物を繰り返し、ドラッグストアで偽造したカードで化粧品や加熱式たばこなどを大量に購入して転売を繰り返していた。

2020年2月。中国籍の宋元坤という男とその妻が逮捕されているのだが、この夫婦は偽造した「JCBギフトカード」で千代田区有楽町の家電量販店で12万円分の買い物をしていたのだった。使われた偽造ギフトカードは117枚。

逮捕されたこの男は「偽造カードとは知らなかった」と主張しているが本当に知らなかったのだろうか。

その1ヶ月前。新宿区の「韓彬彬」という中国人経営者とその仲間も偽造された「商品券」30枚3万円分を使って買い物をして逮捕されているのだが、警察がこの男の会社を調べたところ、偽の商品券およそ300枚が見つかっていた。

偽造ギフトカードや偽造商品券が、大量に日本に出回っていたのである。ちなみに、中国で偽造されたギフトカードや商品券を、日本人が買って日本国内で使って逮捕されているケースも出てきている。

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偽造が蔓延すればするほど日本社会も劣化していく

これまでのニュースで中国人が偽造していることが分かった身分証明書は多岐に渡っている。

上記の数々の事件で明るみにあった偽造の他にも、日本各国の大学の「卒業証書」も売っているし、「高所作業車資格証」も売っているし、「各種の組合員証」も売っているし、「各種資格」も売っているし、「学生証」も売っていることが分かっている。

まとめると、以下のものが出回っているということになる。

・運転免許証
・マイナンバーカード
・在留カード
・年金手帳
・健康保険証
・自衛隊の身分証
・ギフトカード
・クレジットカード
・商品券
・卒業証書
・高所作業車資格証
・各種の組合員証
・各種資格
・学生証
・小切手
・切手

まさに「偽造」のオンパレードであるのが見て分かるはずだ。他にも偽造されたものは大量にあるだろう。恐らく、「こうしたものが作れないか?」と依頼があれば、片っ端から製造されているというのが見て取れる。

こうした「偽造」された証明書・有価証券・資格証・カードが実際に偽造として使われ、出回り、日本に莫大な損害を社会に与えるようになっている。

日本に住む中国人は急増していて、すでに100万人近くいる。

中には真面目な中国人もいるはずだが、あまりにも「偽造」犯罪が増えると、すべての中国人の身分や証明書が疑わしくなる。そして、こうした偽造が蔓延すればするほど日本社会も劣化していくようになっていく。

改善される日は来るのだろうか。それとも、悪化していく一方になるのだろうか。

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