すでに中国に取り込まれている媚中派ジョー・バイデンが次期大統領なのか?

すでに中国に取り込まれている媚中派ジョー・バイデンが次期大統領なのか?

オバマ政権はひたすら中国に甘く、当初は「中国とアメリカでG2を」と言っていたほど中国に傾倒していた。その時の副大統領がジョー・バイデンだったのだから、バイデン政権になると中国と先鋭的な対立はしなくなる確率もある。そもそも、ジョー・バイデンはすでに中国から金をもらっている。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

何が起こるのか分からないのが大統領戦

2020年はコロナで大混乱に陥っているのだが、今年はアメリカ大統領選挙がある年であり、あと3ヶ月でトランプ大統領が継続するか、もしくは新大統領ジョー・バイデンが誕生するかが決まる。

トランプ大統領は2019年まで圧倒的に優勢だった。ところが、2020年に入ってから中国発コロナウイルスの直撃を受け、さらにBLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動の対応でマスコミに批判され、支持率の低迷が目立つようになってしまった。

この3ヶ月で株価が大きく低迷したり、実体経済の悪化が本格化すると、トランプ大統領の勝ち目はなくなる。そのため、トランプ大統領はとにかくワクチンや治療薬の早期開発を目指しているが、間に合うかどうかの瀬戸際だ。

そのような状況もあって、今のところマスコミの調査ではジョー・バイデンが優勢となっている。ただし、まだまだ3ヶ月もある。この間に何が起こるのか分からないのが大統領戦だ。

場合によってはトランプ大統領が辛勝する可能性も残されている。

考えて見れば、トランプ大統領は2016年の大統領選挙の際、ヒラリー・クリントンに勝てるわけがないと思われていた候補者だった。「次は間違いなくヒラリーが勝つ」と直前の直前まで思われていた。ドナルド・トランプはそこで勝利した。

今回もまた番狂わせの事態が起こるかもしれない。トランプ大統領の勝負師としての強さが発揮されるかもしれない。しかし、さすがに前回のようにならないかもしれない。大統領選の結果は、当の本人ですらも分からない。

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トランプ大統領支持であることを言えない

世論調査ではトランプ大統領は不利だ。しかし、トランプ大統領の大統領戦に関して言えば、マスコミの世論調査はアテにならない。

それは、超過激極左集団「アンチファ」を見ても分かる通り、アメリカはあまりにもリベラルの空気が強すぎて、トランプ大統領支持であることを「表立って言えない」という側面があるからだ。

「トランプ大統領を支持する」と言ったら、リベラルの嫌がらせが飛んできて袋叩きに遭う。「差別主義者だ、排外主義者だ」と言われて罵倒される。場合によっては殴られたりする。

トランプ大統領を支持する集会を開くと、反トランプの人間たちがやってきて暴力で集会をめちゃくちゃにされるのだ。

支持を表明したら被害に遭うのであれば、ほとんどの有権者は、仮にトランプ大統領を支持していたとしても胸中は誰にも明かさない。つまり、まわりに黙ってトランプ大統領に投票する。

だから、もともとリベラル色の強いマスコミが、いかにトランプ大統領を攻撃してジョー・バイデンが優勢だと書いて世論操作しても、それを鵜呑みにできないという事情もある。

しかし、トランプ大統領が有利なわけではない。

前回とまったく違うのは、コロナのせいで圧倒的に経済が悪化してしまって急回復することができない状況にあることだ。コロナはトランプ大統領のせいではないのだが、混乱を収束できなければ指導者に不満が向く。

個人的にはトランプ大統領に継続して欲しいが、そうならないことも考える時期にきているのかもしれない。

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オバマ政権はひたすら中国に甘かった

ジョー・バイデンが勝利したらどうなるのだろうか。ジョー・バイデンはオバマ政権時代の副大統領だったのだから、基本的にオバマ政権時代の流儀を引き継ぐと考えるのが自然だ。

オバマ政権時代のアメリカは、ひたすらグローバル化推進、多文化主義、協調主義で突き進んでいた。世界でどんな困難が起きても何も決断せず、何が起きても干渉せず、何に対しても責任を取ろうとしなかったので、世界はアメリカの弱体化を感じたほどだった。

オバマ政権はひたすら中国に甘く、当初は「中国とアメリカでG2を」と言っていたほど中国に傾倒していた。その時の副大統領がジョー・バイデンだったのだから、バイデン政権になると中国と先鋭的な対立はしなくなる確率もある。

トランプ大統領は知的財産の侵害を繰り返す中国に対して、懲罰的な関税をかけて中国を追い込んできた。しかしジョー・バイデンは対話路線に戻り、こうした懲罰的な関税を破棄して中国を喜ばせることになることが予測される。

中国も最初だけはジョー・バイデンを刺激しないように融和的なポーズを取る。そして「中国市場を使えばアメリカも経済が立ち直るでしょう」とバイデンに売り込み、アメリカを中国に引き込むだろう。

その結果、ジョー・バイデンはアメリカ経済を立て直すために「やはり中国市場が必要だ」と考える可能性は十分にある。いったん、中国に関わったら、結局は中国人脈に取り込まれる。

そうやって中国はジョー・バイデン政権を籠絡してから、裏側で「全方位」で知的財産の強奪に邁進する戦略を採る。そして、再び傲慢な中国に戻る。

そうなったら、アメリカはウイグルに対する人権弾圧についても、香港に対する一国二制度の破棄についても何も言わなくなり、ハリウッドはまた中国に媚びた下らない映画を量産するようになる。

そして、トランプ大統領がやろうとしていた「中国の封じ込め」はすべて無に帰すことになる。

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中国を徹底的に追い込む光景は消えていく

もちろん、ジョー・バイデン政権になっても、トランプ大統領の路線が継承されたら問題はないのだが、トランプ大統領がオバマ路線を全否定したように、バイデン政権もトランプ路線を全否定する方が確率が高い。

そうなると決まったわけではないが、ジョー・バイデン政権が誕生したらトランプ政権よりも「中国に甘くなる」というのはかなり確率が高いはずだ。オバマ大統領は中国に甘かったのと同時に日本には厳しかったが、ジョー・バイデンもそうだったとして何ら不思議なことでもないのである。

そもそも、ジョー・バイデンは「すでに」中国に取り込まれている議員であると指摘する人も多い。

ジョー・バイデンは副大統領時代に息子ハンター・バイデンを連れて中国を訪問したことがあった。その後、中国は息子の会社に1500億円を振り込んでいた。そういうこともあってか、ジョー・バイデンはことさら中国擁護の発言が目立つ。

「中国の台頭は前向きな進展だ」と言ってみたり、「中国が我々のランチを食べてしまうって? 冗談じゃない」と言ってみたり、「中国は我々の競争相手ではない」と言ってみたりする。

さすがにジョー・バイデンも、今どき親中発言をしていると当選できないと分かっているので「トランプ大統領も中国に弱腰ではないか」と指摘する選挙戦略を採っているのだが、中国に甘い民主党の議員で、中国に金をもらった議員が大統領になったら、どういう結末になるのか目に見える。

アメリカはすでに「中国は危険である」というコンセンサスができ上がっているので、ジョー・バイデンが親中であっても、媚中になることはないように見受けられるが、中国を徹底的に追い込む光景は消えていくように思える。

民主党のジョー・バイデンが中国に甘くなると、中国はすかさずバイデン政権に取り入って、「媚中・反日」の政策をアメリカに取らせるように全力で工作することになるはずだ。

中国の工作能力は非常に高い。

ドナルド・トランプが勝つか。ジョー・バイデンが勝つか。2020年11月3日、どちらが大統領になっているかで、今後の歴史は大きく変わる。

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