適性に合う仕事をしていれば長く続けることができ、専門家になり、生き残る

適性に合う仕事をしていれば長く続けることができ、専門家になり、生き残る

正社員の立場であっても、それは人生の安定を意味しない。執拗な不景気が続く時代は企業も生き残りに必死である。自分たちが生き残るためには従業員の生活の保障などしている余裕はない。これからは、いつ仕事を切られてもおかしくないような事態がいつでも起こり得る。これは、与えられた仕事を一生懸命しても、もう何の意味もない時代になったことを意味している。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

この99.7%の側、すなわち実体経済はボロボロなのだ

中国発コロナウイルスによって、大企業は言うに及ばず、中小企業も小規模事業者も大きなダメージを受けている。全世界が同時に不況に落ち、失業者が増え、内需が停滞し、通常の日常生活すらもままならない世界と化した。

とすれば、これから起こるのは「執拗な不景気」である。2020年の後半から不景気は目に見えてひどくなっていき、それは2021年にも持ち越される。特効薬や治療薬が遅れればさらに不景気は長引く。

株式市場は大企業のための市場であり、中小企業・小規模事業者の実態を表していない。独立行政法人「中小企業基盤整備機構」によると、中小企業は、日本の全企業数のうち99.7%を占めている。

この99.7%の側、すなわち実体経済はボロボロなのだ。

多くの中小企業・小規模事業者はこれから次々と倒産していく。宿泊業や観光業は多くが存続の危機にある。店舗販売に依存している業種の多くも危機に直面している。客足が戻らない。

客足が下手に戻ったら感染が広がってしまうので、客を呼び込むための方策を取ることすらもできない。政府の支援策や給付金もすぐにもらえるわけではないし、いつまでももらい続けられるわけでもない。

倒産件数も増えている。体力のない企業はどんどん倒産していく。倒産しなくても規模を縮小する企業も増える。これは、多くの従業員が路頭に迷うということを意味している。それがこれから起こるのだ。

だから、私たちは「働き方」を見直さなければならないのである。

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無駄な社員をひとり残らず会社から追い出す

人々は「雇われて生きる」ことで安定を得られなくなる。正社員であってもリストラされる。リストラされたら次は非正規雇用者となる確率が高い。企業は、いつでもクビを切れる非正規雇用ばかりを増やしていくからだ。

もう経営者はコストのかかる正社員を欲していない。コロナショックによって「執拗な不景気」になると経営者の多くは考えている。これについては、日銀が2020年7月1日に発表した短観(企業短期経済観測調査)を見ても、マイナス34%となっているのを見ても分かる。

このマイナス34%というのは、「ひどいことになってしまうぞ」と経営者が震え上がっているという数字である。「宿泊・飲食サービス」で見るとマイナス91%なのだから、「もうやっていけない」と言っているも同然だ。

だから、経営者は気が狂ったようにリストラをしているのだ。会社を存続させるために、社員というコストを切り捨てるしか方策がないのである。いまや経営者の仕事は無駄な社員をひとり残らず会社から追い出すものになった。

私たちは時代の転換期にいるのに気が付かないと後で蒼白になる。もう「雇われて生きる」ことを選択しても安定した生活を得られない。

いまだにサラリーマンになって、どんな仕事でも一生懸命にやれば生きていけると考えている人が多いが、それが一番生きていけない人生になる。

資格を取ろうが、残業に邁進しようが、上司にゴマをすろうが無駄だ。企業が従業員を抱えきれない時代になっているのだから、経営者候補のエリート社員でもない限り、その多くは会社にいられなくなってしまう。

従業員のほとんどは非正規雇用になり、使い捨ての労働者と化していく。「執拗な不景気」が続けば続くほど、それが鮮明になる。

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なぜ、今はつまらない仕事が報われないのか?

正社員の立場であっても、それは人生の安定を意味しない。執拗な不景気が続く時代は企業も生き残りに必死である。自分たちが生き残るためには従業員の生活の保障などしている余裕はない。

これからは、いつ仕事を切られてもおかしくないような事態がいつでも起こり得る。これは、与えられた仕事を一生懸命しても、もう何の意味もない時代になったことを意味している。

以前は、与えられた仕事をきちんとすることによって、目をかけられて将来は大きく報われた。それがどんなに自分に合わない仕事でも、一生懸命にやることによって企業は評価してくれた。

自分に合わない仕事でも頑張っていると評価されたら、「いずれ」は年功序列のシステムで引き上げられた。それが今までの社会だった。会社に余裕があれば、それは通用する。

しかし、実体経済がコロナ禍でめちゃくちゃになった今、かろうじて残っていた年功序列のシステムも完全に崩壊する。その結果、つまらない仕事を延々とやらされた後、報われることもなく使い捨てにされることになる。

終身雇用も年功序列もなくなった今、合わない仕事を一生懸命にしても、報われるどころか、その仕事が消えたらすぐにリストラが待っている可能性も高い。

自分を評価してくれるはずの管理職の上司も、一緒にリストラされるかもしれない。そうすると、合わない仕事をやらされていただけ損するということになる。合わない仕事を一生懸命にやってもどうしようもない時代なのだ。

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何を第一優先にしなければならないのか?

結局のところ、自分にとって合わないと思う仕事をしていても、使い捨てにされて終わるということを最後に知ることになる。尽くしても報われない。そういう時代もあったが、これからはそうではない。

馬鹿馬鹿しいと思わないだろうか。

そうであれば、最初から好きなこと、自分に合っている分野の仕事を見つけて、そこで暮らしていけるように努力した方が自分のためになる。人間は誰でも自分の適性に合った仕事につくのが一番幸せになれる。

その仕事を自分で探し求めて、そこに自ら動かなければならないのである。

かつては、ひとつの会社の中で、適材適所の仕事に巡り会うまで異動するのがサラリーマンの生き方だった。しかし、これからは自分の適性に合う仕事を、会社を超えて探さなければ生きていけなくなる。

分かりやすく言えば、会社を選ぶのではなく、仕事を選ぶ時代になっている。会社名や規模や収入で選ぶのは間違っていて、やりたいことをさせてくれるかどうかで選ばなければならないのである。

どのみち、適性に合った仕事をしていない限り、人生をうまく渡っていくことは絶対に不可能だ。この原則から外れると、いずれは精神的に追い込まれていく。

雇われている限り、どのみち使い捨てにされる。使い捨てにされたとき、その後は独立するにしても、違う会社に入るにしても、次も適性に合った仕事を常に選べる人生にしておかなければならない。

適性に合わない仕事は長続きしないし、人生の無駄になる。適性に合う仕事をしていれば、長く続けることができ、専門家になり、やがては「生き残る人」になれる。自分に合っていない仕事を一生懸命しても、生き残れない。それは、昔の生き方だ。

コロナによって社会が急激に変わろうとしている今、より自分の適性に合った仕事に向かっていく努力が必要になる。

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