多文化共生で移民1000万人が入り込み、賃金は24.24%も確実に減少していく?

多文化共生で移民1000万人が入り込み、賃金は24.24%も確実に減少していく?

今、「留学生・技能実習生・単純労働者・インバウンド」という隠れ移民政策が着々と進められている。日本人が無関心のままでいるのであれば、将来自分たちの給料が25%以上下落しても騒ぐべきではない。移民が低賃金・悪条件で働くために、賃金が低い方に引っ張られていくのだ。鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019、2020年2連覇で『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

政府は日本の人口を増やすことにはほとんど本腰にならない

日本政府は、少子高齢化を本気で解決しようとするつもりがまったくないので、日本の人口動態がこのまま進んでいけば、日本はどこの国とも戦わずして自滅していくことになる。

「人口が減ったら都会も満員電車の混雑が解消されてせいせいする」「日本の人口は8000万人まで減らせばいい」と無責任なことを言っている人間もいる。それは大間違いだ。

このまま超少子高齢化で人口が減っていけば、日本は30年以内に崩壊する。

それを知っていて「日本の人口は8000万人まで減っていい」と言っているのであれば、それは日本で最も悪質な人間だし、知らないでそう言っているのであれば無知も甚だしい人間である。

日本は人口をどんどん増える国に変える必要がある。人口を2倍にしなければならない。それが実現したら、日本は奇跡の復活を果たす。((ダークネス:日本の人口を2倍へ!「多子化家庭を目指す」と宣言する政治家を支持する)

ところが、政府は日本の人口を増やすことにはほとんど本腰にならない。しかし、人口が減ったら問題が起こることは理解しているので、別のやり方で人口を増やそうとして動いている。

それが移民である。「留学生・技能実習生・単純労働者・インバウンド」というのは隠れ移民政策なのだが、日本政府はこれを推進していて日本を外国人で増やそうとしている。

【金融・経済・投資】鈴木傾城が発行する「ダークネス・メルマガ編」はこちら(初月無料)

労働力が不足するのであれば、外から連れてくればいい?

日本政府はまったく日本の根幹を揺るがす「超」少子高齢化について危機感がない。国民もほとんど何も対処していない。政府・官僚・国民が揃いも揃ってこの問題を先延ばし・事なかれで対処しているので日本の危機は深刻化するばかりだ。

人口が減っていき、内需が縮小し、不動産の価値も地方から急激に価値を失っていくのに、企業も投資家もまるで何も起きていないかのように現状をやり過ごして、日本社会が悪化していくのを、ただ手をこまねいて見ているだけだ。

社会保障費の増大、消費税の引き上げ、介護問題、企業の人手不足は、すべて少子高齢化を放置したことによって起きているのに、誰もこの根幹部分に危機感を持たないのだから日本人はどうかしている。

ただ経団連は「このままでは人口減少によって労働力が不足する」ということが分かっているので、この部分について危機感は持っている。

勘違いしたらいけないのは、経団連は別に日本の将来を憂いているわけではないということである。

彼らはただ単に「労働力が不足すると自分たちの事業が回せない」という一点だけを心配しているわけで、日本のためを思って政府に「人口減による労働力不足を解決せよ」と言っているわけではないのだ。ここに注意すべきだ。

だから、政府も経団連も手っ取り早く問題を解決する方法として、外国人を大量に受け入れているのである。2018年11月2日に閣議決定された「出入国管理法改正案」もそのひとつだった。

これは、単純労働を含む外国人労働者の受け入れを拡大するものである。実質的な「移民受け入れ政策」であるのは間違いない。「人口が減って労働力が不足するのであれば、外から連れてくればいいではないか」というのが政府や経団連の答えだったのだ。

【ここでしか読めない!】『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』のバックナンバーの購入はこちらから。

治安も悪化し、テロも多発し、文化的衝突も激しくなった……

外から安い労働者を大量に連れてきて単純労働させるのを「多文化共生」と言う。

この多文化共生という「きれい事」で国民を言いくるめて国を揺るがす問題になってしまったのがEU(欧州連合)である。EUは当初、外から移民を連れて来て自国に住まわすことについて何も思っていなかった。

「移民を安くこき使えば、自分たちは楽になる」と彼らは思ったからだ。要するに「キツい・汚い・危険」な仕事を移民にやらせればいいというわけだ。

しかし、移民たちは先進国に家族・親戚・友人を片っ端から引き込んで続々と人口を増やしながらひとつのエリアを占拠していくようになった。そして、自分たちの文化を押し通し、受け入れ先の文化を蹂躙していくようになっていった。

それを批判する人間がいたら「差別主義者だ、レイシストだ、ヘイトだ」と糾弾して黙らせて、どんどん自分たちのエリアやコミュニティを拡大していき、それによって期せずしてその国を占領したのも同然の状況になったのである。

治安も悪化し、テロも多発し、文化的衝突も激しくなり、移民を受け入れる利点よりも欠点の方が広がっていくことになった。

そして、EU(欧州連合)では多文化共生や移民・難民の受け入れに大きな反撥が生まれるようになっていき、政治や社会が動乱するようになっている。

「単純労働を含む外国人労働者の受け入れを拡大する」というのは、後々に「国が乗っ取られる」という問題が起こるのだ。それは行き過ぎた多文化共生を進めたEU(欧州連合)を見れば誰もが分かる。

ところが、日本政府はそれを尻目で見ながら、何の問題意識も持たずに「出入国管理法改正案」を閣議決定して、事実上の移民受け入れ政策を推し進めようとしているのである。

ダークネスの電子書籍版!『邪悪な世界の落とし穴: 無防備に生きていると社会が仕掛けたワナに落ちる=鈴木傾城』

少子高齢化は放置され、賃金が24.24%も確実に減少していく社会

今、「留学生・技能実習生・単純労働者・インバウンド」という隠れ移民政策が着々と進められている。日本人はこの問題にもまるっきり無関心だが、もし無関心のままでいるのであれば、将来自分たちの給料が25%下落しても騒ぐべきではない。

どういうことか?

一橋大学経済研究所の所長を務める小塩隆士氏は、以前に経企庁が編集協力していた広報誌『ESP』にひとつの論文を寄稿している。それが『外国人労働者問題の理論分析』というものである。

この論文によると、大量の移民が日本に入り込んだ場合、賃金は次のように変化すると試算が為されている。

『50万人の外国人労働者が流入すると単純労働の賃金は13.82%減少する』

『100万人の外国人労働者が流入すると単純労働の賃金は24.24%減少する』

このまま大量の移民が入り込むと、賃金は24.24%減少してもおかしくない事態が起きるのだ。移民が低賃金・悪条件で働くために賃金がそこに引っ張られていく。

では、日本政府は、どれくらい移民を受け入れるつもりなのだろうか。『外国人政策研究所所長の坂中英徳が提言し、自民党国際人材議員連盟に属する国会議員により計画されている政策』として、以下の数字が提唱されている。

1000万人……。

100万人どころではない。1000万人である。少子高齢化は放置され、賃金が24.24%も確実に減少していく社会。これが日本の未来であることを、今の日本人はきちんと把握して生きているのだろうか?

知らなかったのであれば、知っておくべきだ。それが日本の「亡国の道」になるのだから。

亡国トラップ─多文化共生─
『亡国トラップ─多文化共生─ 隠れ移民政策が引き起こす地獄の未来(鈴木 傾城)』

鈴木傾城のDarknessメルマガ編

CTA-IMAGE 有料メルマガ「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」では、投資・経済・金融の話をより深く追求して書いています。弱肉強食の資本主義の中で、自分で自分を助けるための手法を考えていきたい方、鈴木傾城の文章を継続的に触れたい方は、どうぞご登録ください。

一般カテゴリの最新記事