今後の社会の歪みは人工知能が拡大させ、巨大ハイテク企業が世界を制する

今後の社会の歪みは人工知能が拡大させ、巨大ハイテク企業が世界を制する

今後、白黒写真は自動的にカラー化される。人工知能が自動的に色を判断して着色するのだ。グーグルも、アドビも、こうした分野に力を入れている。

今後、投資はすべて人工知能が自動的に行う。すでにトレードはアルゴリズムが秒速で行っているのだが、条件反射でトレードしている人はこれからは人工知能と戦うことになる。

今後、電話の音声案内はすべて人工知能が応答する。電話の向こうの相手が人工知能であると気づかないまま、私たちは対応することになっても不思議ではない。

そして、この人工知能は軍事目的にも活用される。2018年6月7日、グーグルは「同社の人工知能を武器や不当な監視活動に使わない」と表明した。

これは人工知能が人殺しに使われることにグーグルの多くの社員が反対したことを受けた上層部の措置だったのだが、CEO(最高責任者)であるサンダー・ピチャイ氏はそれでもこのように付け足している。

「我が社は武器における利用のためには人工知能を開発しないが、その他多くの分野で政府および軍との協力を続けることを明確にしておきたい」

結局、人工知能は軍に活用されることになるのは間違いない。これからは人工知能が人を殺すことになるのは必至だ。(鈴木傾城)

プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

 

人工知能によって、社会が大きく影響を受ける

CNNは2018年6月8日、 米マサチューセッツ工科大学が「人工知能を活用したサイコパス・アルゴリズムを開発した」というのを報道している。

人工知能に投入するデータをインターネットのアングラサイトに限って育てていくと、人工知能のアルゴリズムが「どのようなイメージを見ても死を連想してしまうようになっていった」というのだ。

この研究は示唆に富んでいる。

当然のことだが、軍が「いかに効率よく人間を殺すか」というデータを大量に人工知能に教えてアルゴリズムを発展させていくと、人工知能は容赦なく合理的かつ効率的に人間を殺戮するアルゴリズムを発達させる。

アメリカ軍はそれを研究し、やがて実戦に取り入れるようになるのは確実だ。グーグルがそこに関与しようがしまいが、こうした動きは止まらない。

人工知能は良くも悪くも世の中を大きく変えていくということを、私たちは考察しなければならない。人工知能は、次の時代の強烈なイノベーションである。それは私たちの想像以上のものになる。

今までのコンピュータは人間が判断したことに対してアウトプットを返すものであった。人工知能が発達する次世代の社会では、コンピュータ自身が判断して人間に行動を促すように変化していく。

人工知能が高度化して仕事を行うようになったら、それは人間の判断よりも的確で、総合的で、客観的で、かつ疲れを知らずに24時間働く従業員と化す。

「人工知能が急激に拡大して仕事を奪っていっても人間は別の仕事をすればいい」と言っている人は、まだこの技術の重要性を分かっていない。

世の中は凄まじく効率化し、効率化できない人間が隅にやられる世界になる。人間が排除される世界になるという現実に気付かないのだろうか。

今は萌芽期であり、人工知能がどのように社会を変えていくのか、まだ全貌が見えてきていない。しかし人工知能によって社会が大きく影響を受けて激変するというのは、ほぼ間違いない未来となった。

 

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米IT企業の雄5社が、人工知能の分野を牽引する

人工知能が全世界を掌握する。そうであれば、人工知能というブラックボックスをコントロールする企業が全世界を支配するということでもある。

人工知能で先行しているのはIBM、アップル、グーグル、マイクロソフト、アマゾンの5社である。さらに、多くのアメリカのハイテク企業が後を追っている。

人工知能の開発は莫大な研究費が必要になるので、当面は現在のアメリカのIT企業の雄が人工知能の分野を牽引していくことになる。

これらの5社が人工知能で先行し続けることが可能であるとするならば、この5社の企業価値は現在の企業価値よりもさらに大きなものになるのは確実だ。

最近、グーグルやアマゾンやアップルのAIスピーカーが社会に浸透するようになっているのだが、すでに人工知能の「片鱗」はゆっくりと個人に浸透している。

こうしたAIスピーカーは画面をタッチして何かしなくても、スピーカーに呼びかけるだけで、ユーザーが話した質問をすぐに解析して答えを出してくれるのだ。

電気の点灯、今日の株価、今日の天気、今の時間、近所のレストラン、上映中の映画、必要な連絡先の電話番号や個人情報……。

こうしたものは人工知能に問いかければ、たちどころに教えてくれる。それも、一瞬にしてかなり精度の高い情報を出してくれる。

AIスピーカーを触ったことのない60代以上の企業経営者や投資家にデモすると、彼らは「なぜこんなことができるのか。誰か裏で待機しているのか」と驚愕を隠さない。

「これが人工知能のひとつの形で、もう若い人たちは普通にこの機能を使っている」

そのような説明を受けると、自分たちの知らないところで起きている凄まじい技術革新に「信じられない」と恐怖に近い表情すら浮かべる人もいる。

もっとも、高齢者は驚愕しても若年層は「日常」なのでこんなことで驚愕する人はいない。すでにそれは日常なのだから、驚愕している人がいることに驚愕するはずだ。

 

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巨大IT企業は恐ろしいほどの社会支配力を持つ

すでに人工知能はいろいろな分野で「雇われ」ている。

欧米では人間が読む株価情報の記事は、人間の記者が書いているのではなく、人工知能がインターネットから情報を拾い出して書いている。

多くの人は自分が読んでいる記事がコンピュータが作り出したものであることを知らない。もうすでに欧米の人々は人工知能が書き上げた記事を何も知らず読んでいる。

情報系の記事は人工知能に書かせた方が人間が書くよりも正確で迅速で、24時間対応して大量の記事を生み出す。

すでにこうした流れは2012年から一般化しており、1秒間に2000本の記事を生み出すことが可能になっている。

どんな優れた記者でも1秒間に2000本の記事を生み出すというのは事実上、不可能である。どんなに熟練しても無理だ。しかし、人工知能はことなげにそんな芸当をやってのける。

そして、どの記事が重要なのかを判断するのも人工知能が行っており、これをフェイスブックやヤフーやグーグルがアルゴリズムとして取り入れている。人工知能が作り出したものを人工知能が格付けしているのだ。

人工知能の分野は今後も急速に確実に社会に浸透していくようになる。それによって人工知能の能力も向上して採用される分野が増えていくと、雇用体系も大きく変わっていく。

グローバル化した社会では、もう先進国の多くの労働者が不必要になっている。そして、失職した彼らは新しい職が見つからなくなっている。

そのため、最低賃金で働くしかないような境遇に落ちていき、格差問題が爆発的な広がりを見せるようになった。

人工知能が職場に入り込んで24時間稼働するようになると、ますます人を雇う必要はなくなっていくので、職場は激減していくことになる。

そして、こうした人工知能のアルゴリズムを所有するアメリカのIT企業、IBM、アップル、グーグル、マイクロソフト、アマゾン等は、さらに巨大な影響力を持つようになる。

もはや、人類の誰ひとりとして無視できないイノベーションがこれらの企業に集中している。当然、これらの企業は恐ろしい社会支配力を持つようになる。

今後の社会の歪みは、人工知能が拡大していくことになる。社会のダークサイドを人工知能が生み出す。それに気付いている人はいるだろうか?(written by 鈴木傾城)

 

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今後の社会の歪みは、人工知能が拡大していくことになる。社会のダークサイドを人工知能が生み出す。それに気付いている人はいるだろうか?

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